山口未桜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ずっと重たくて、読んでいるあいだ中どこか不快感が残る物語。
胸の奥をじわじわ締めつけられるような感覚が続いて、正直しんどいのにページをめくる手が止まらなかった。
タイトルの意味や印象がラストで変化し、
不快感を残しながらも希望を感じさせてくれる作品。
そのわずかな救いの余韻が、静かに心に残る。
医療従事者だからこそ描ける現場の空気や緊張感もリアルで、ただのミステリーではなく現実と地続きの物語を覗いてしまったような重みがあった。
タイトルからいくつも展開を想像して読み進めたのに、辿り着いた場所は想像以上というより、まったく別のところ(笑)
この静かな裏切られ方、好きですね。
散りばめられ -
Posted by ブクログ
禁忌の子に続く城崎先生シリーズ。
が、相変わらず主人公は城崎先生では無い様子。
究極の極限クローズドミステリ。
霧、有毒ガス、不可能殺人、面白いに決まってる煽り文句。
たくさんの医療用語が飛び交うけれど、なんでか読みやすいし理解できる。
作者の描く犯人は、すごく共鳴を覚えるところがあるんだよなあ。
恨み×恨み
あの時、あの瞬間、あの刹那、何かひとつでも違っていたら。
なんというかすごく…やるせない。
過疎地医療についてもすごく考えさせられた。
こんな絶望的状況下でも、全員助けるんだ、と。
やれることをやるんだ、と。
そんな言葉と行動をとる医療従事者に、コロナ禍初期を思い出して感動と感謝を -
Posted by ブクログ
ネタバレ鮎川賞を受賞した超話題作。自分に瓜二つの死体が現れ、そこから知られざる真実が主人公に襲いかかる。今までにない感じの始まりでこれからどうなるんだろう、タイトルをどう回収するんだろうと読んでいたらとんでもないラストで本当にびっくりした。そういう意味での禁忌の子かーってなった。物凄いオチが来たなあ。特殊な医療用語がいくつも出て来るけれど、割と分かりやすいので読むのに躓かないのが良かった。ただ展開は結構おつらいので、軽い気持ちで読んだらいけないかもしれない。それから濃厚なミステリという感じではないかな。でも探偵役の城崎のキャラが凄く良かった。次の話も彼が主役みたいなので読んでみたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ小出しされる出来事に胸が苦しくなる。登場人物たちの心に鬼が宿る瞬間は同情と恐怖を感じずにいられなかった。一転していく過程は武田の精神が心配になるレベルで、よく保っていられるなと思った。
でも、だからこそ、『それはそれとして』ができる城崎に武田は試されたのだと思う。そんな同情よりもこれから生まれる禁忌の子のために生きられるのかと。城崎の洞察力を通しても『いい人』の武田の本質が試され、変わらなかった武田を城崎は信用したのだと感じた。
京子先生がマーカーを引いた言葉、それがこの小説の答えな気がする。
中弛みがなく、重厚ながら読みやすさがあり、個人的にはとても完成された本。こういう出会いがあるから小説 -
購入済み
タイトルからして
重いお話かな?と読み始めましたが
もう凄い作品力さすがの受賞作
まさかの展開過ぎて圧倒されました
所でこの作品誰が主役?
て思ってましたが次回作で主役が明らかに -
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ネタバレ読む本を自分で選ぶとどうしても偏ってしまうので、
こういう形で予想外の作家さんと出会えるのは良いですね。
個人的に好きだった作品↓↓
【ふたえ:高瀬隼子】
→「まあそうだね。ずっと整形したかった。二重の目になりたかったし、違う顔になりたかったよ」
この言葉を発した父親の感情に想いを馳せる。
もしかして、違う顔、じゃなくて違う自分になりたかったんじゃないのかなと。
支配的な両親と自分に依存する気満々の妻に囚われて、今思えば逃げたかったかもしれない、けど、それは自分の中で言葉にもならなかった。
代わりに、違う顔になりたかった、という感情として現れたんじゃないかな。違うかな。
わかんないけどそん -
Posted by ブクログ
第2号に続いて発売後まもなくの3号を手に取りました。「うまいなあ」というのが実感ですね。
うまいなあその1。黒色が基調だった前号とは打って変わっての表紙の色合いの美しさ。日光に反射してキラキラしています。今号の特集が「美」というのも頷けます。
うまいなあその2。各短編がみな読み切りになっているということ。他の文芸誌を読んでいて困ったのは、好きな作家の作品が連載の途中だったりしたんですよね。その点、こちらは読み切りなのでスッキリ。さらに、続きが語られる作品はウェブ上で連載が始まるという。上手に読者を小説の世界へと誘っています。
うまいなあその3。映画好きの自分としては、まもなく公開される映 -
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ネタバレつまみ読み中
藤ヶ谷くんと朝井リョウさんの対談、大笑いした上に勉強になった。
私もサバ番好きの端くれ、「イン・ザ・メガチャーチ」読もうっと。
九段理恵「Beauticide」
ちょうど、海部陽介著「人間らしさとはなにか」を読んだ直後で、これもシンクロニシティというのか?と不思議な想いを抱えながら読んだ。
重たい衝撃を受けた。
間宮改衣「ルリ色のハね」
朝霞の言葉にどんどん引っ張られて行動する陽菜を応援していたので、朝霞の正体を知った時にはショックだった。
ただ、これは残念とは言い切れない受け取り方もできるので、折り合いのつく自分なりの受け取りを採用したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第2号もまだ読み終わってないけど、発売が楽しみで発売日に購入!
表紙がキラキラで、机に置いて視界に入るだけでワクワクする。
ページを捲ると、新品の写真集のような匂いでワクワクする。
最初の小説が、大好きな高瀬隼子さんの「ふたえ」。もうこれだけでテンション上がる。
しかも、今回は私の好きな「ほんタメ」のあかりんとたくみさんまで!!
「小説を、心の栄養に。」と書いてあるけど、ほんとに510円で心の栄養買えるのがありがたい。
まだ途中までしか読んでいないけど、好きな作品の感想を書いていきます。
●高瀬隼子「ふたえ」
ずっと会っていない父が整形した話。なぜ父が定年過ぎて整形するのか理解ができない -
購入済み
スタートから引き込まれる設定に、怒涛のスピードで進んでいく物語、息をつく間もないほど次々と明かされる真実、そしてハラハラと感動が入り混じったラスト。控えめに言って最高、面白かった。愛があるが悲しくもある物語、胸がぎゅっと締め付けられる。