山口未桜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレyoutubeで紹介されてて気になってたので初めて文芸誌なるものを買ってみた。
思った以上にボリュームあってこれで510円!?大丈夫か?と思ってしまった。
これで好きな作家見つけて長編を読むのが良さそう。
文芸誌って連載ものがほとんどでいきなり読み始めてもついていけないことが多そうなイメージだったけど、ほぼ全部読み切りで楽しめた。
読んだ順でメモ。記号の意味は以下の通り。
◎=めっちゃよかった
〇=結構面白かった
×=途中で読むのやめた
◎永井紗耶子/そとばこまちの夜
一応近代よりだけど時代小説。横浜にいるジャズシンガーの話。
木挽町のあだ討ちのイメージがあったからカタカナがたくさん並んでて新鮮。
そしてちょっと幻想的なオチもありめちゃくちゃ新鮮だった。
こういうのも書けるのね…。
◎高瀬隼子/ふたえ
単身赴任している父親が整形しちゃってた話。
ただそれだけなのに読ませる筆力。
孤独とか無関心とかがちょいちょい顔を出すのがいい。
◯九段理江/Beauticide
バレエダンスに通う女の子と先生の話。
まさに美についてのストーリー。
女性ならではの描写が光る。
めちゃくちゃ舞台が現代だから新鮮な気持ちで読めた。
◎山口未桜/美しい家族
短いのに起承転結がはっきりあって読み応えがある。
警察2人が主人公なのに全然自力で真相にたどり着けてないのもなんか新鮮。
キツネにつままれたようなオチでハッとした。
〇井上先斗/ヴィンテージ
古着屋の飛んだバイトを探すという珍しいプロット。
簡単に見つかるもののその裏に隠れたストーリーがホロ苦い。
自尊心を守るためにいろいろやってしまうところは山月記に似たようなものを感じた。
◎芦沢央/父の輪郭
物が多い家に住んでいるから直美の父の言葉がめちゃくちゃ刺さる。
自分の把握できないものをもつと自分の輪郭が分からなくなるっていうのは分かる気がするなあ。
でも捨てるために物を増やす人と結婚したのかもと思うとなかなかなアレな人だな。
補い合っているといえば聞こえはいいけど。
両親が死んでいるから確かめようかないけどその宙ぶらりん感のある結末もよかった。
◯大前粟生/いつになったら大人になれる?
見た目を気にしてうじうじしていたが着ぐるみに入って違うペルソナをまとうことでなんとなく前向きになれるストーリー。
金指さんを疎ましく思う一方でこんなに気にしなくてもいいのは羨ましいだけどこうなりたくはないみたいな葛藤がよかった。
あと擬音が独特のセンスを感じる。
〇柏井 壽 / 檜扇
続き物ぽいけどまあ入り込めた。
母親の月命日に母親のリクエストがあったものを作って食べる話。
何回も思い出話やめてねといいつつモウ違う話はできないからという返しがなかなかくるものがある。
でも料理はめちゃくちゃおいしそうだったなあ。
◎夏夜米子 / 旬
ピアニストの女の人と芸術家を目指してなれなかった男の話。
いきなり右手が送られてきてホラーなのかと思ったけどそんなことはなこった。
終わってしまったあの頃とその残滓でなんとかやっている切なさが染みる。
時間を取り戻そうとしてももう遅い。
もう二度と交わることのない二人の未来にほろ苦さを感じる。
〇村崎キコ / simeoウイルス
顔がシメオというおじさん俳優になってしまうウイルスが蔓延した世界。
すごい設定だけど顔ってみんなと同じになってしまえばそれはそれで慣れてしまうのかな。
あと声とかは変わらないのかなとか色々考えてしまった。
目に見える美しさとは一体なんだろうと考えさせられた。
〇金子玲介/ ハッピーエンドの小説
ハッピーなのかと気になりながら読んだ。
いい意味ですっきりするオチがなくて裏切られた。
主人公の心理描写がよくて、でもなんかイカれたような感じもして不思議な読後感。
◯貴志祐介 / 天国への13階段
こんなバカミスみたいなのも書けるのかという驚き。バカミスを書かされる作家の話なんだけど登場人物の名前のふざけ方とかフランスかぶれの刑事が出てくるからそれに引っ張られる形で地の文もカメラのド・アップ、ド・タマをかち割るとか変なところにド・が入っててワロタ。
◯八木詠美 / 家になった男
若い建築家Hに嫉妬する老年の建築家Jの話。
なんやかんやあってHの家に侵入するところから予想外の展開に舌を巻いた。
途中からもしや、という予感はあったけどこんな形で伏線回収されるとは。
◎佐原ひかり / 魔法の咲く丘
教科書に載ってそうな柔らかな文体でスラスラ読める。でもシホの心理描写とかシホから見た大人がどう見えるのか繊細に描かれててめちゃ良かった。
◎遠田潤子 / 少女は椅子に座っている
また叙述トリックに引っかかってしまった。
母に逆らえず義妹を救えなかった罪悪感と結ばれぬことは決してない同性の想い人を抱えている主人公の話。ホラー風味もあってワクワクした。
✕井上真偽、間宮改衣、児玉雨子、蝉谷めぐ実 -
Posted by ブクログ
大掃除・小掃除が終わったら、「美」をテーマにしたGOAT第3号(2026 Winter)を読んでみましょう。
表紙ではゴートくんが手鏡でお顔を映しています。
表紙を開くとゴートくんと羊くんが美について話していました。
「美ってなんだろう
大きな羊?
羊の角を頭に飾った人?」
「由来は所説あるけど、
ヤギじゃなくて羊なのか・・・」
ちょっと残念そうなゴートくんです。。。
最初の小説は、高瀬隼子さんの「ふたえ」でした。
67歳のお父さんが、二重まぶたに整形したのに飽き足らず、顎やら頬やらを全身麻酔の手術を受けて整形するというお話です。
思えば、美しい顔の基準は個々人によって異なりますし、また、理想とする自分の顔と実際の自分の顔とのギャップに悩む人も当然にいらっしゃるでしょう。
そのギャップを埋めるために美容整形手術の費用やリスクを受け入れるかどうかもまた、個々人の美意識というものでしょうか。みなさまは、このお父さんをどう評価なさるでしょう?
人は美の中に醜を見たり、醜の中に美を見たりします。
美が何たるかを語りながら、人類は1万年を過ごしてきたのかもしれません。。
今年、みなさまはどんな美しいものをご覧になったでしょうか?
来年、どんなものを美しいと思われるでしょうか?
そんな対話をご自分と交わしながら、美しくなった居心地の良いお部屋で、本書をちょっとずつお楽しみくださいませ♡
本号もお得な税込み510(ゴート)円です♡ -
Posted by ブクログ
ネタバレ辛口です。この本をお好きな方はスルーされてください。
<医療×本格ミステリ>という触れ込みと、「禁忌の子」というタイトル、膨らんだおなかを守っているかのような表紙で、出産ものミステリかなと想像しながら読んだらその通りだった。なんならタイトルはまんまネタバレ。
少し前の話題の本で評価はおおむね高いようだが、そこは主人公たちの最終的な決断に左右されるかと。これを生理的に気持ち悪い、受け付けないという一定の人が必ずいると思うので。
また個人的には密室ものの要素なくてもこのストーリーは書けるよね、との意見に一票。むしろ密室本格ミステリにしないで、社会派ミステリにしたらもっと読ませたんじゃないかとさえ思う。
それよりも私が作者さんとその編集に強く望むことがあります。それは文章です。
読みやすという感想をずいぶんと見かけましたが、本当ですか?
これ、一人称で物語がはじまるのに、章の変わり目とかの何の理由もなく突然三人称=神の視点の語りになるところが乱雑しますよね。「俺は」と一人称だったのに、突然「武田は」「武田が」とくると主人公以外の武田がいることになってしまいます。これを叙述トリックにするつもりなのかとすごく注意して読んでいたので集中力が別のところに持っていかれてものすごいストレスがかかりました。
また誰の台詞なのか、だれの心理状況の説明なのか一読では理解しかねるところが多々あります。
そもそも文章がこれって、小学校の国語の作文からやり直して来いレベルだと思いますよ。よしんば作者さんは気づかなかったとしても、そこは編集がチェックすべきところでしょう。編集の仕事、さぼってるんですか。この文章で賞が取れてしまう日本の文学界、先がかなり心配です。
どうやって物語を進めるのかと思えば、探偵役の相棒医師を登場させるんですね。まあ、既定路線ですが、いいでしょう。この探偵医師がお約束のようにイ・ケ・メ・ンで、そんな描写が懲りずに何度も繰り返されますが、ま、そこは目をつむります。決して嫌いなキャラではないんで。このイケメン探偵医師でシリーズ化した2作目がでるようですね。
今度はもっと一発ですっと入ってくる文章になっていることを期待します。
内容的には、う~ん、このジャンルは近場で「一次元の挿し木」があったので、全体的に代り映えしない感じで終わりました。
そういえば、「一次元の挿し木」もタイトルがまんまネタバレでしたね。最近はそういうのが流行りなのでしょうか、ね。
===データベース===
デビュー作にして
*第4位 2025年本屋大賞
*第3位「週刊文春」ミステリーベスト10 (2024年12月12日号)
投稿作であることも忘れ手に汗握った。
読者を没入させるストーリーテリングができる方だ
青崎有吾
とにかく書きっぷりが達者で、私は作品の半ばまで読んで
「これが今年の鮎川賞だな」と確信した
東川篤哉
良質なサスペンスドラマのように、主人公が歩みを進めるたびに
真相に近づいていく展開は見事のひと言
麻耶雄嵩
救急医・武田の元に搬送されてきた自身と瓜二つの溺死体。
彼はなぜ死んだのか、なぜ同じ顔をしているのか。
「俺たち」は誰なんだ。
現役医師が描く医療×本格ミステリ
第34回鮎川哲也賞、満場一致の受賞作
救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とは――。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ! 第三十四回鮎川哲也賞受賞作。 -
Posted by ブクログ
登場人物の紹介ページがあり、とても分かりやすかった。
救急で働く主人公の所に、同じ顔を持つ男が運ばれてきた。そして、他殺の可能性がある。
もう、そこからにして、内容から、面白さが沸いてくる!!楽しみ!!
少し、医者用語が多いのと、友達の推理が嬉しいけど、長い、、けど、半分までは面白かった。
半分から謎解きらしきものがスタートするのだが、もう?とこれは、何かあるのか!!と期待しながら読む!
どんでん返しが、、もう少し伏線貼っておいて欲しかった。
え、、これなら、だれでも良かったじゃん、、
禁忌の子
切なかったが、最後、なんだろう、無理やりハッピーエンドにしてくれたような、、。
もちろん、ハッピーエンドでこちらは、嬉しいけど、、
篠崎のことを、篠崎は言ったって言うところと、友人は 言ったと置き換えるところが、、私の中で統一してほしいなあ、、と思った。
もしかしたら、そこが、篠崎と友人の垣根が1つまた越えた瞬間なのかもしれないが、、