山口未桜のレビュー一覧

  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    自分と瓜二つの溺死体を検死するという冒頭から求心力はそこそこあるが、これを引っ張られるとシラけるところ、勿体ぶらずに中盤で明かしてしまうところに作者の余裕を感じた。
    むしろこれは囮だ。この物語の着地点はそれを数段飛び越えた遥か先にあるのだと。密室ですらロジックのための駒として使い捨ててしまう余裕ぶり。
    数学の背理法と条件分けを巧みに駆使した推理のあとに、明かされる真相は一見突飛のように見えてその実ロジカルで、衝撃成分が最大化された。
    傑作。さすが、鮎川哲也賞はレベルが違うと感じた

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    2026年01月25日
  • 禁忌の子

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    ミステリほとんど読まないので、完成度高いし、作者の構成力にビビった。小説家ってすごいんだなって(小並感)。


    「我々は、子供を持ちたいという夫婦の願いを叶えることばかりに気を取られていて、生まれてくる子供たちの権利を、人権を、あまりにも蔑ろにしてきたのではないか。」P300

    生きるの辛い寄りの人、反出生主義寄りの人は全員これに頷くんじゃないか?

    逆にこれだけの熱量で新しい命をこの世に産み出したのに、虐待したりとかが本当に理解できない。子供を、自分たちが幸せになる道具として見てるのかな?カントがマジギレしちゃうよ。

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    2026年01月24日
  • 白魔の檻

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    ネタバレ

    現役(元の場合もある)医師が著者さんであるミステリーはいくつか読んだことがあるが、これは一番読みやすかった。あえての細かい医療描写はそこまで必須でもなかった気はするけど。クローズド&時限ものミステリですが、そんなに両成分が邪魔はしあっていなくて面白かったです。

    追)待って今感想書いてからあらすじ読んだ。禁忌の子から続くシリーズものだったの!?これ先に読んでネタバレとかないよな…

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    2026年01月23日
  • 禁忌の子

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    不妊治療、子を授かりたい人の側からばかり考えるとこの小説のように悲劇的な事がおこり得るのかと深く考えさせられた。
    自分の出生ツールは何なのか、子どもにも知る権利はもちろんあるが、ケースバイケースなんだろうな…。
    不妊治療についてその歴史や倫理観がわかりやすかった。

    密室トリックについては医学知識がないとちょっと分かりにくいかな。死斑が下に移動とかどうか…。

    探偵役の最後の決断は良かった。刑事だったら問答無用。

    最後一文でタイトルの意味が腑に落ちた。
    その子がね!って。いや、その子もね!かな。

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    2026年01月23日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」の中で「生物は遺伝子の乗り物にすぎない」みたいな話。やっぱり人間には当てはまらない部分もあるのかなと思った。人間は文化や意識によって遺伝子の専制支配からある程度自由になれるらしい。
    生物学的視点から見たら兄妹の結婚はなしなんだけど違う環境で育った二人なら遺伝子を超えて惹かれ合うこともあるのかもと思えた。
    とにかく産まれた子供が幸せに育ってくれることを願う。

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    2026年01月22日
  • 白魔の檻

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    ネタバレ

    地震や霧による密室作りは偶然すぎるもので、冷めてしまった。
    比べるのは申し訳ないが、前作「禁忌の子」では
    人の心の闇が「コレでもかと。」気持ち悪さを醸し出していた。
    今作はサスペンス一色で、トリック看破をするだけの普通の作品になってしまったのが残念。

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    2026年01月22日
  • 禁忌の子

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    医療ミステリーに分類されるのでしょうか?
    平たく言うと、最初にタイトルから想像した通りの結末でした。
    ただ、犯人も動機も予想外でした。
    思い描いていた理想が悲しい現実を引き寄せる。そういうこともありますね。残念ながら。

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    2026年01月21日
  • 白魔の檻

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    ネタバレ

    来たばかりの病院に毒の霧で閉じ込められてしまうお医者さんたち、そこで起きる殺人。
    前作から引き続き医療ミステリーというのかな?楽しく読めた。
    推理パートは城崎先生と春田先生にお任せしてただ読みました。
    地方住みとして他人事ではない過疎化について、また考えさせられた。
    自分の世話ができなくなった人から都会に移り住むしかないのが現実。それをしなくてすんでるのは誰かの犠牲の上なんだよな…。
    権力下で使い捨てられる現場、医者までそうなんて。切ない物語だった。

    屋上のシーン、一瞬城崎先生に見捨てられたのかと思って笑ってしまった。そんなわけはないんだけど(笑)

    前作からそのシーンに流れていた曲のタイト

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    2026年01月21日
  • 白魔の檻

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    ミステリーが解決しても心に重く残るものがあるのが山田美桜先生の小説だなと、禁忌の子に引き続き白魔の檻を読み終え思った。
    単なる医療ミステリー、医療を題材にした犯罪小説、というより、殺人の謎を解き明かしながら医療現場を取り巻く課題や問題を突きつけていく小説だなと。

    過疎地域の病院、足りない人材、地震や洪水などの災害、こうやって書くと随分多くを題材に1つにまとめているなと驚くが、ふと現実がそうなんだなと気がついた。

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    2026年01月21日
  • 禁忌の子

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    前半は頭の中を整理するのが大変だった。なかなか城崎みたいに論理的思考で考えられず、作者は医者だし頭いいのねーってちょっと卑屈になるくらい。
    後半からは犯人が気になって夜中3時まで一気に読んでしまった。
    リアルでは物語はこんなに複雑じゃなくて、もっと簡単なものじゃないかと思うのだか、努めて複雑にしようとしてる感じがして素直に受け止められない。
    ただ、親によって人生が大きく変わってしまった子どもに罪は無い。裁かれるべきは誰?禁忌の子などと呼ばれる筋合いは無い。決して、そんなことがあってはならない。

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    2026年01月19日
  • 禁忌の子

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    自分と全く同じ顔の人間が亡くなってからの展開だったので、双子関連の推理ものかなと思ったが、奥が深く、複雑な展開も面白く読み進められた。
    終盤思い話になって来たが、最終的には後味悪くなく終わっており良かった。

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    2026年01月18日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    救急で運ばれてきた患者(というより
    溺死体)が、医師・武田航に瓜二つ。冒頭から予想外で、つかまれた。
    医療独特の言葉が少々わかりづらいが読みやすく、一気に読めた。
    ただ、産婦人科医・生島京子が強請られていた理由が、いまいち分からない。非配偶者間体外受精は日本で厳しく規制されているとあるが、法的な罰則は定められていないと作中にあるし。
    強請るネタになるんだろうか。

    ラストには若干のモヤつきが残った。

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    2026年01月18日
  • GOAT Winter 2026

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    相変わらず、悪ふざけが過ぎる(褒め言葉)!

    こんなに豪華な文芸誌を510円で手にして良いはずがない。まずなんだこの表紙は?!!笑
    テンションが上がりすぎるう!!!

    今回の私のおすすめ1つ目は、藤ヶ谷太輔さんと朝井リョウさんの対談。朝井リョウさんの軽妙な相槌がいつものことながら楽しい。
    2つ目は遠田潤子さんの作品。ぐいぐい引き込まれて、思わぬところにミスリードもあり、読後感がとても良かった。遠田さんの作品は初めて読んだが、もっと読んでみたいと思った。

    次号も楽しみです。

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    2026年01月18日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    推理と人間ドラマが半々のバランスで進んでいく医療ミステリー。

    本の6割すぎたあたりくらいからの物語の展開に嫌な予感がして目が離せなくなり、そのまま最後まで読み切った。
    最終的にその嫌な予感の展開は半分あたり、半分はもっと予想できないもので、なかなかの衝撃モノだった。

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    2026年01月18日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    めでたしめでたし、とはならないこの感じすごく好きだった。
    禁忌の子はどれだけのものを背負わされて生まれてきたんだろう。病気も障害も大丈夫なのかな…と事実が明らかになってからずっとそれだけが気になっていた。
    不妊治療の中には生まれてくる子供の立場や健康を考えてないよな、生みたい親の気持ちだけで後先考えてないな、という話を聞くことがあるけど、まさにそんな感じだった。
    自分勝手な人達に振り回された子達の話という印象。憤りを感じた。
    これだけ気持ちが動いたのだからそれだけ力のある作品なんだと思う。
    城崎先生はとても好き。

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    2026年01月17日
  • 禁忌の子

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    【短評】
    「第34回鮎川哲也賞」受賞作にして、2025年本屋大賞にもノミネートされた話題作。
    敢えて分類するならば「医療ミステリィ」だろうか。作品の方向性からして、生殖医療に関する専門用語が飛び交うなか、努めて平易な表現で描写されており、頭頂から爪先まで文系である私にもスッと物語が入ってきた。作者の筆力の賜物だろう。至極、読み易かった。

    救急医・武田航(たけだわたる)の元に搬送されてきたのは、自分と瓜二つの死体・通称「キュウキュウ十二」。他人の空似という次元を超越し、自分と全く同じとしか言えない死体を前に、武田は学生時代の知己である消化器内科医師・城崎響介(きのさききょうすけ)に助けを求める

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    2026年01月18日
  • 禁忌の子

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    展開のうまさと読ませる文章で、あっという間に読み終わった。
    後半の真相に迫る章は重めだが、ラストの衝撃に思わず(まじかー)と心の中で叫んだ。
    鮎川哲也賞の受賞作で、これがデビュー作とのこと。レベルが高い。

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    2026年01月16日
  • 白魔の檻

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    前作の禁忌の子のように、医療従事者ならではの描き方が読んでいて面白いし心地いい、テンポも良くスラスラ読めてしまう。ひとつ苦に感じたのは、檻の休館新館の物語に出てくる様々な場所の設定が途中でついていけなくなってしまった事が、自分の頭の問題ですが、もっと理解しながら読み進めたかったです。映画化されても面白いかもしれない。

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    2026年01月15日
  • 白魔の檻

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    クローズド・サークルのミステリは本当に読んでいる時ずっと背後が気になるし、夜に読むと怖い。今回はとある理由で病院に閉じ込められるが、殺人犯と同じ空間(しかも山奥の病院)なんて発狂ものだと思う。前作の禁忌の子も好きだったけどそれ以上だった。
    筆者のの医師の描写はリアルで読み応えあるし、地方医療の抱える問題も描かれていて大満足。
    なんだか映像化できそうな雰囲気あるし、城崎先生や春田先生のビジュアルが気になる。

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    2026年01月14日
  • 禁忌の子

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    自分と瓜二つの遺体を目の前にした救急医
    読み始めたら止まりませんでした
    結末はともかく禁忌の子とはそういう事なのね
    続編も読みたいです

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    2026年01月12日