山口未桜のレビュー一覧

  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    緊急医武田の元に搬送されてきた溺死体の顔が武田に瓜二つであった。武田は旧友で同僚の医師城崎と共に男の身元を調査することに。読み始めはスローながら特異な出だしだが、中盤から後半にかけて加速してゆく。鍵を握る人物が密室にて死亡、容疑者を調べていくうちに紐解いてはいけない謎に遭遇、そして妊娠中の武田の妻も襲われ、医療サスペンスドラマを見ているような感覚だが思わぬ展開と重すぎる内容、そして最後丸く納まったように見えるが果たして、考えさせられる内容だった。第34回鮎川哲也賞受賞、2025年本屋大賞4位の作品。

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    2025年11月10日
  • 禁忌の子

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    夢中で一気読み。
    ただのミステリには思えませんでした。
    倫理や社会課題…お腹いっぱいです。
    続編あるみたいなので読んでみたい。

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    2025年11月09日
  • 白魔の檻

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    読書備忘録954号。
    ★★★★。

    あえて申し上げれば、クローズドサークルって、あまり萌えない。
    推理、トリックとかが作品の中心になるケースが多いので目からジュースが出てこない。
    感情移入、感動、伏線回収とかが好きなので「この窓から出て、あの部屋に入ったのか!」とかに興味が沸かず、なんだかなぁとなってしまう。

    普通なら★3つ程度かなぁ、という感じだったのですが、殺人の動機に医療問題を上手く組み込んだことで、物語の後半は読む手が止まらず★4つに!

    どんなトリックだったかを覚えておく必要はないので備忘録は不要!
    前作に続いて城崎の活躍だね。
    今回登場の春田は今後登場するのか。しないね。影薄かっ

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    2025年11月08日
  • 白魔の檻

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    北海道の山奥の病院に霧で閉じ込められた状況にまずわくわくする。
    城崎があまりにも完璧に立ち振る舞い、容姿もすごい整っているそうなので、勝手に俳優さんを思い浮かべて読んだ。

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    2025年11月07日
  • 白魔の檻

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    世の中、誰かが“正義の味方”や“ヒーロー”でなければいけないらしい。
    そして、同時にバッシングされる“悪”の存在も求められているように思う。

    心に残った一文──「人間は、人生は多面体のようだ、と思う。幸せに見える人にも必ず言えない何かがある。」

    誰かに自分の生き方をとやかく言われる必要はない。
    けれど、自分を信じてくれる人にだけは、誠実でありたい。
    そんな気持ちを改めて思い出させてくれる一冊だった。

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    2025年11月07日
  • 白魔の檻

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    何だかもうね、心が疲弊しました。
    僻地医療、震災、コロナ禍、と重なりに重なってとんでもないことになってましたね。こんなにも人が亡くなる描写が多い作品が久々過ぎて、クタクタです。
    序盤の悪い流れを最後の最後まで引き摺って、随分な深みまで行きましたね。
    城崎先生は湯川教授にしか見えなくなってくるし、前作程の驚きというか感心は今作には無かったかな。でも、医療現場の描写はリアルで本当に見事です。文章だけでも気持ちが辛くなってしまいました。
    今後、高齢化が進んで、地域の過疎化は益々進んで行って、働き手が少なくなって、医師の数も足りなくなって、地震もいつ起こるか分からなくてっていうカオスな状況が近未来で確

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    2025年11月04日
  • 白魔の檻

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    ネタバレ

    冒頭には沢山の登場人物名と病院館内図…これ見るだけでミステリー始まるぅとワクワクする。

    釧路空港から100キロの場所に位置する山の中腹にそびえる病院へ、兵庫からへき地医療支援の城崎と研修医2年目の春田が到着した。濃霧が垂れ込む周囲。すでに下山ができない状況。
    古い知り合い・九条が勤めていて、春田は待ち合わせをしていたのに姿が見えない。やがて病院地下の温泉室で硫化水素中毒死しているところを発見される。事故か事件か。
    翌朝、大きな地震が起こり院内はパニック。余震も続き、器材庫の扉が開かず、電気も食料も薬剤も人材も不足。外は硫化水素が蔓延しており、3階建ての院内で徐々に上階への退避が必要とされる。

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    2025年11月03日
  • 禁忌の子

    購入済み

    奇想天外

     全体的には、とてもよく考えられた作品であると思いました。文章の組み立てもしっかりとしていて、読み進め乍ら、この先どうなるのだろうかとの期待感が大きかったです。
     内容的には、このような事、現実的に起こりうるのだろうかと、少し飛躍しすぎてはいないだろうかと、少々フィクションぽく、思い入れがイマイチでした。
     でも、描写の細やかさには、感銘いたしました。

    #エモい #深い

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    2025年05月10日
  • 禁忌の子

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    「禁忌の子」と言うタイトルが読み終えてようやくわかった。医療ミステリーで多少無理がある設定はあったが此の作品が処女作だとは思わない位よく出来ていると思います。

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    2025年11月30日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    自分の出生のルーツを探るミステリー
    明らかになっていく事実、衝撃的な過去にはすごく引き込まれた。

    ただ、ラストの選択は本当にそれでよかったのか疑問。
    以下めちゃくちゃネタバレ




    中盤までリアリティがかなりあっただけに、妻の絵里香が行ったことに対して、突然どんでん返しのためのシナリオというか、フィクションっぽさを感じてしまった。
    私も現在21週の初産婦。
    お腹の中の子どもと愛する夫を守る本能は痛いほどわかる。
    でもこんなことをいつまでも隠し通せるのか?
    そして私もこの妻と同じ看護師なのだけど、仕事柄人の命や尊厳について葛藤してきた経験はかなりあると思う。家族を守りたい、夫にも隠し通したい

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    2025年11月25日
  • 禁忌の子

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    作品の迫力、医療ミステリとしての臨場感がとてつもなく、真相について、途中で予想はついてしまった(既視感ある展開)が、壮絶なものであることに違いなく、興奮で震えてしまうものだった。
    が、やはりあまりにリアルに寄せてるだけに、登場人物の心が傷付く展開があまりに酷く、個人的には苦手だった。
    ミステリの面白さよりも、嫌悪感が強く残ってしまい、人は選びそうだと感じた。

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    2025年11月24日
  • 禁忌の子

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    ネタバレ

    フィクションの中のフィクションって感じ。
    フィクションなのだから問題はないのだけど、もう少し現実感があった方がより同一視できたような気がします。

    「城崎」というキャラクターは、ガリレオの影がちらついてしまい、既視感がすごく新鮮味に欠けてしまう。

    人を殺めて、更に犯人まで突き止めて逮捕に繋がらない話ってあんまり聞かないかもしれない。(逃げたとかではなく)

    結果的に幸せになれたのだから良いっちゃ良いんだけど、逮捕されないことに違和感を覚えてしまう。

    故に「禁忌の子」という意味合いが色濃く残ったのかもしれない。


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    2025年11月22日
  • 白魔の檻

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    クローズドサークルで起こる殺人事件。

    さらにサークルは小さくなっていく、
    という比較的ありがちな設定。

    他のかたもおっしゃる通り、シリーズというには前作と全く関係ないので、ミステリーとしてはおもしろいお話なので、ここは全く別物として出してもよかったのでは。
    自然現象がとても都合よく起こるのも気になりましたが、シリーズ次作があるなら読んでみようと思います

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    2025年11月18日
  • 白魔の檻

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    山奥の病院を舞台に、深い霧と地震、それによる硫化水素ガスの発生などゾッとするようなシチュエーション。深い霧のせいで病院がある山から麓へ降りることもできず、実質病院に閉じ込められた状態。そのなかで発生する殺人事件。

    主人公はその病院に地域医療実習で向かうことになった春田芽衣と先輩医師の城崎響介。偶然にもその病院で働く九条環は春田が中学生の頃にお世話になったバスケのコーチだった。久しぶりに会える喜びで病院に向かったが、九条は遺体となって発見される。

    病院を舞台に、謎の殺人、そして迫り来る硫化水素ガス。これは現実に起こったらパニックだなーと思いながらも、その中で懸命に患者の対応にあたる医療従事者

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    2025年11月16日
  • 白魔の檻

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    今回は北海道に舞台を移し、霧とガスに閉ざされた病院というとんでもない状況でのお話。
    禁忌の子の続編ということで結構期待していたけど、前作とはかなり趣きの異なる内容だった。
    続編という感じがしなくて、前作を呼んでいなくても楽しめるような気がする。
    次作に期待したい。

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    2025年11月15日
  • 白魔の檻

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    トリックがいまいち。。禁忌の子が良かったからちょっと期待外れではあるが、過疎地域の医療問題の描写、医療従事者のリアルな心情はさすが現役のお医者さんって感じ。

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    2025年11月13日
  • 白魔の檻

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    更冠という地名がありそう~!とちょっとおかしなポイントでテンションあがりました。
    僻地の病院、濃霧と地震、硫化水素と重なる災害によるクローズドサークル。
    ミステリーではありますが、僻地医療の問題提起もあり。
    前作が良かったので、期待値が高すぎた~。

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    2025年11月12日
  • 白魔の檻

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    霧と有毒ガスによって閉ざされた病院、
    極限状態の状況で立て続けに起こる殺人。

    閉ざされた環境のため、疑いの目は必然的に
    身近な周囲に向き、疑心暗鬼に囚われる中で
    刻々と迫るタイムリミット。

    医療現場の緊迫さ、使命と感情の狭間、
    切実さが溢れてます。

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    2025年11月09日
  • 白魔の檻

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    ネタバレ

    『禁忌の子』のシリーズと言われても特に印象に残るキャラクターがいなかったのだが、読んでみても特にシリーズらしい部分は感じなかった。
    城崎が前作にも登場していたらしいが、いまいち人間味がなく魅力が感じられないキャラクター。
    主人公の春田も、今時の若者というのか、あまり共感できる人物ではなかった。

    舞台は、霧と硫化水素で閉ざされた山間の病院。
    いかにもなクローズドサークルにときめいたが、どちらかというとトリックや謎解きよりもへき地医療の現実などのリアルな問題の方が興味深かった。
    最後、「3回階段を通った」というめちゃくちゃ曖昧かつ主観的な証言を元に犯人を当てるのだが、細かいしややこしいしで正直ど

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    2025年11月09日
  • 白魔の檻

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    とうとう読めた〜!
    「禁忌の子」の続編ということで、ずっと読みたかった一冊です。

    あらすじを読んだ段階では「?」となる部分もあったのですが、実際に読んでみると納得の展開。
    密室のつくり方が本当に上手い。
    霧と毒ガス――この手があったか、と思わず唸りました。

    物理的に感じられない恐怖というんでしょうか。
    鍵が開かないとか、断崖絶壁に立たされているとかなら、まだ諦めもつく。
    でも、目に見えない分、希望が生まれてしまう。
    その希望がじわじわと恐怖に変わっていく……新感覚の怖さを味わいました。

    それにしても、一つのミステリにこれでもかというほど多くのテーマを盛り込んでいます。

    ①地方の病院の経

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    2025年11月08日