山口未桜のレビュー一覧
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絶対好きでしょ、と夫が買ってきてくれました。
文芸誌を読んだのは人生初です!
表紙がキラキラでキャラクターもとてもかわいく、所有欲が満たされました♪
内容に関してもベテランから新進気鋭の作家さんまで幅広く、また、芸能人の対談等もあり、お値段以上の読み応えでした。
就寝前にパラパラめくりながら気になるところを拾い読み出来る感じもよかったです。(なので全部読み終えるのに何か月もかかってしまった)
逆に言うと、通勤時には持ち歩けないんだけどね。分厚くて重いし、表紙が高級過ぎてつるつる滑る。
好みの作家さんとの新たな出会いもあって、文芸誌を読むのもいいなあ、と思っちゃいました☆ -
Posted by ブクログ
禁忌の子の続編。
城崎先生の謎解きを楽しみにしてたので、
期待して読んだ。
密室ミステリーではあるが、むしろ
夏川草介氏と同じく、作者が医療現場に置く身としての厳しさの表現に現実感があってその上で描かれたミステリーであったのが、切ない。
謎解きは前作と同じく、緻密でありすぎて
想像力の薄い身としては、何度も読み返して状況を把握するのが大変だった。
ただ、犯人Xの予想はできた気がする。
頑張り誠実に取り組む医療者ほど追い詰められる。
Xや二階堂医師の苦しみが、現実に置かれてる医療者達の声と思うと、その様な人々の善意と熱量によって救われてる私達はただただ頭が下がる思いである。
そして、彼らも救われなければならないと思った。 -
Posted by ブクログ
『GOAT』第3号(特集は「美」)です。この表紙のキラキラ度合いのこだわり! 「美」の特集にちなみ、虹色の輝きを放つ特殊加工(コールドフォイル)が施されています。また毎号ですが、部分的に質感の異なる紙を使用し、視覚+触感こだわりも見事です。
今回の特集が「美」ということで、小説、エッセイ、対談・鼎談、インタビュー、コラムなどで、多彩な作家陣が多様な解釈の「美」のテーマ作品を寄稿しています。多視点から「美」と感じる、人の心理描写が読みどころと捉えました。
また、気のせいでしょうか慣れたのでしょうか、文字ポイントが若干大きくなったような…。5段組がなくなったし、4段組も許容範囲と感じました。これは目に優しいです。改良ポイントに視認性向上もあることに拍手!
ジャンルや執筆陣の多様さは文芸誌ならではですし、だからこそ普段読まない方の文章にふれるよさがあります。もちろんそこに好みは分かれるわけですが、意識して負担にならない程度に読もうと思ってます。新たな気付きや発見を期待して…。
大手の出版社にゆとりがあるからなのか、「採算度外視の熱量」は持続可能なのか!?が気がかりです。ゴート(510円)が発酵して納豆(710円)になったり、存続危機で苦闘(910円)に陥ったりしないよう願いながら、読者として応援を続けたいと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一人の作家をじっくり追う読書も楽しいけれど、『GOAT』の魅力は、短編を通してこれまで知らなかった作家と出会えることにあるのだと思う。目当ての作品から読み始めたはずが、思いがけない一篇に惹かれ、新しい「好き」が増えていく。その偶然の出会いがとても楽しい。
小説だけでなく、対談やインタビューまで充実しているのも嬉しいところ。作品を読むだけでは見えてこない作家や表現者の考えに触れられることで、一冊の中にさまざまな楽しみ方が詰まっている。
そして、この圧倒的なボリュームと内容でこの価格というコスパの良さには素直に驚かされる。美しい装丁や紙の手触りも含め、電子ではなく「本を手に取って読む」喜びを改めて感じさせてくれる一冊だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「禁忌の子」の続編。研修医の春田と城崎先生が北海道の過疎地の病院に派遣され、到着した日に濃霧に覆われ麓に降りれなくなり、地震によって硫化水素ガスも発生し孤立した中で殺人事件が、という、密室ものであり、パニック系?でもあり、さらに過疎地の医療についても突き付けられるという、前作と全然違う話でまずびっくり。最初に病院の見取り図が出てる時点でやばい、苦手な本格物、と思ってしまった。でも面白かったわ。前作ではきびきび働いてたはずの春田が生きる目的を失っていたり。仁科先生も東日本大震災の被災者だったり、そのせいで親しい友達を亡くしてたり。ほんと誰にも死んでほしくなかった。悲しい話だった。過疎地、とまではいかないけど、田舎で医者がいないところに住んでいるので、テーマにもなってる地域医療の問題はしんどくて考えたくなくなる。ありがとう、という言葉に縛り付けられる、という吉村先生の言葉が印象的。
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Posted by ブクログ
ネタバレ見取り図が頭に残らないタイプなので、早々に読むだけにシフトした。『この人が犯人でなければいいなぁ』と思いながら読み進めて、その人が犯人だった悲しみ。前作と比べると読みにくさはあったけど、医療を生かした臨場感はハラハラして面白かった。
登場人物が多いわりに個性があり、人物に対して奥行きを出すの上手いなぁと思う。感想としては、城崎。前作の武田が鋼メンタルでいい人なだけなんだよ。同じく信じた結果が良い方向に流れなかったのが何とも言えない感覚。
個人的にはこの筆者は心境の変化や矛盾した行動に対する心理描写が上手だと思うので、この犯人視点を読みたかった気がする。尺が足りなかった感はあるのだけど、読めて良かった。 -
Posted by ブクログ
私は紙の本も電子書籍も読む。
媒体にあんまりこだわりはない。
でもこの文芸誌を作る過程の様子をYouTubeで見て、いまだに紙の本好きが一定数いる理由がわかった。
私にとって読書は文字を情報として捉えるだけだった。でも本当に本が好きな人は、ページをめくるという行為そのものも読書体験の中に含んでいる。
作り手はそこをいちばんわかっていて、こだわり抜いてできたのがこの文芸誌。
本屋で見つけて手に取ったらすぐに理解できた。
内容も、普段本をあまり読まない層にも届かせようと完結型の短編にしている。
派手な展開はなくとも日常の中でじわじわ人の心理に訴えかける話が多くて楽しめた。
ミステリー好きとしては『ヴィンテージ』がいちばんお気に入りかな。
“美”という本誌の共通のテーマから、“プライド”という人間の中でかなり人間らしい要素がどの作品にも見え隠れしてたのも好みに刺さったと思う。