山口未桜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
衝撃的な展開から始まり、気付けば一気に読み進めてしまいました。
読み進めるにつれて、単なるミステリーではなく、とても切ない物語だったことに気付かされます。
子どもを望む夫婦。その裏側で進歩していく生殖医療。
その時代においては最善だと思われていた選択が、月日の経過とともに歪んだ形となって表れてしまう――その哀しさが胸に残りました。
また、子どもは生まれ持ったものだけではなく、どのような環境で育てられるかによって人格形成が大きく左右されることも改めて考えさせられました。
子を持つ親として、その責任の重さを再認識する一冊でした。
そして最後の展開は予想をはるかに超えるもので、明かされた意外 -
Posted by ブクログ
救急医として働いている主人公の元に、自分と瓜二つの溺死体が運び込まれる。そんな場面から話は始まる。
正直、冒頭は「なんか専門用語とかごろごろあってちょっと読みづらいな…」なんて思ってたのに、ふと気付いたら半分ほどまで一気に読んでいた。読みづらいとか思ってすみませんでした…。
探偵役が個人的には好きなタイプの人物だったので、めっちゃニコニコしてしまったし、謎解きターンでの行動にも思わず大喜びしてしまった。フィクションの中ですもの。それぐらいやっても許されるのだ。
主人公のバックボーンが紐解かれていく中には人によってはトラウマを刺激されることがあるだろうけれども、まぁ、そこら辺はフィクションの避け -
Posted by ブクログ
ネタバレ救急医、武田の元に搬送されたのは身元不明の溺死体。その遺体「キュウキュウ十二」は、武田と瓜二つであった。(尻毛まで!)
武田は遺体と自分は関係があるのか、なぜ死んだのかを調べるため、中学の同級生で医師の城崎と調査を始める。
話の始まりから、すごく不思議で興味深くて心を鷲掴みされました。
そして、真相に近づくところでの重要人物の死。
溺死体だけでなく、重要人物の死の謎まで加わり、こちらは「わっ!? わっ!? わっっ!?」でした。
城崎は「感情に振り回されなかったら 世界はクリアに見える」と。
こちらは話の展開に感情をブンブン振り回されたため、世界はクリアにならず、真相が分かって、めっちゃび -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初は軽い気持ちで読んでいたのに真相に近付くにつれて泥沼に浸かっているかのように引き込まれてあっという間に読み終えてしまった。
「キュウキュウ12」の子供時代の話は読んでいて本当に辛かったし、大人同士の粗末な約束の末に勝手に産み落とされて本当に不憫だと思う。我が子ももうすぐで3歳になるが、その年齢の子に手を挙げたり玩具を捨てるという行動を取る時点で下の子が無事に産まれてたとしても虐待には繋がったのだろうな、と容易に予測がつく。そうなるとこの親に移植された時点で事件が起こることは決まっていたのではないかと思う。
第5章「真相」で「禁忌の子」が明かされた時には、自分が「禁忌」だと深層心理で捉えてい -
Posted by ブクログ
始めはストーリーの進みがゆっくりと感じた。
ヒントになりそうな状況などを丁寧に描いてくれているからだろう。
ミステリーを読む際は、自分でも推理をしながら読み進めるようにしているが、今回ばかりは見当すらつけられなかった。
真相には、「この発想はなかった!」と口にするほど驚いた。医療✕ミステリー、恐るべし。
進めば進むほどストーリーに引き込まれるので、後半は次々とページが進んだ。
生まれてくる子供に罪はない。
でも親も人間で、感情がある。
登場人物達の気持ちに説得力があり、どの言い分も感情も、私の脳を揺さぶり胸を締め付ける。
ふと伊坂幸太郎著の「重力ピエロ」に登場する泉水や春、その父母を思い出 -
Posted by ブクログ
デビュー作とは思えない、読み応え満載の本だった。
現役医師の著者だけに、医療現場の様子や、蘇生処置の仕方など、細かく描写され、素人でもわかりすく書かれて読みやすかった。
救急医の主人公が、搬送された、自分と瓜二つの患者、
そこから、怒涛のようなストーリー展開が目が離せない。
名探偵の医師の旧友が表れて、
まるで、ホームズとワトソンのように、
関西弁のなんだかほっこりするやり取りの中に、
暗くて重い謎を解いていく。
一つの命が産まれる、奇跡でしかない。
出生の秘密を紐解きながら、一人一人の人生ドラマが胸にじんと来た。
城崎が主人公の第二弾、「白魔の檻」、読まなくちゃ! -
購入済み
タイトルからして
重いお話かな?と読み始めましたが
もう凄い作品力さすがの受賞作
まさかの展開過ぎて圧倒されました
所でこの作品誰が主役?
て思ってましたが次回作で主役が明らかに -
Posted by ブクログ
ネタバレ読む本を自分で選ぶとどうしても偏ってしまうので、
こういう形で予想外の作家さんと出会えるのは良いですね。
個人的に好きだった作品↓↓
【ふたえ:高瀬隼子】
→「まあそうだね。ずっと整形したかった。二重の目になりたかったし、違う顔になりたかったよ」
この言葉を発した父親の感情に想いを馳せる。
もしかして、違う顔、じゃなくて違う自分になりたかったんじゃないのかなと。
支配的な両親と自分に依存する気満々の妻に囚われて、今思えば逃げたかったかもしれない、けど、それは自分の中で言葉にもならなかった。
代わりに、違う顔になりたかった、という感情として現れたんじゃないかな。違うかな。
わかんないけどそん -
Posted by ブクログ
第2号に続いて発売後まもなくの3号を手に取りました。「うまいなあ」というのが実感ですね。
うまいなあその1。黒色が基調だった前号とは打って変わっての表紙の色合いの美しさ。日光に反射してキラキラしています。今号の特集が「美」というのも頷けます。
うまいなあその2。各短編がみな読み切りになっているということ。他の文芸誌を読んでいて困ったのは、好きな作家の作品が連載の途中だったりしたんですよね。その点、こちらは読み切りなのでスッキリ。さらに、続きが語られる作品はウェブ上で連載が始まるという。上手に読者を小説の世界へと誘っています。
うまいなあその3。映画好きの自分としては、まもなく公開される映 -
Posted by ブクログ
ネタバレつまみ読み中
藤ヶ谷くんと朝井リョウさんの対談、大笑いした上に勉強になった。
私もサバ番好きの端くれ、「イン・ザ・メガチャーチ」読もうっと。
九段理恵「Beauticide」
ちょうど、海部陽介著「人間らしさとはなにか」を読んだ直後で、これもシンクロニシティというのか?と不思議な想いを抱えながら読んだ。
重たい衝撃を受けた。
間宮改衣「ルリ色のハね」
朝霞の言葉にどんどん引っ張られて行動する陽菜を応援していたので、朝霞の正体を知った時にはショックだった。
ただ、これは残念とは言い切れない受け取り方もできるので、折り合いのつく自分なりの受け取りを採用したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ第2号もまだ読み終わってないけど、発売が楽しみで発売日に購入!
表紙がキラキラで、机に置いて視界に入るだけでワクワクする。
ページを捲ると、新品の写真集のような匂いでワクワクする。
最初の小説が、大好きな高瀬隼子さんの「ふたえ」。もうこれだけでテンション上がる。
しかも、今回は私の好きな「ほんタメ」のあかりんとたくみさんまで!!
「小説を、心の栄養に。」と書いてあるけど、ほんとに510円で心の栄養買えるのがありがたい。
まだ途中までしか読んでいないけど、好きな作品の感想を書いていきます。
●高瀬隼子「ふたえ」
ずっと会っていない父が整形した話。なぜ父が定年過ぎて整形するのか理解ができない -
Posted by ブクログ
「禁忌の子」を読み終わってから、ずっと読むのを楽しみにしていた作品。
シリーズ2作目。
霧とガスで閉ざされ、牢獄と化した病院。
非常事態下で発生する不可能犯罪に、研修医・春田芽衣と医師・城崎響介が挑む。
病院の見取り図、入院患者一覧を見てワクワクした。
時折、思わずニヤッとしてしまうワードが散りばめられていて、読み進めるのが楽しかった。
「禁忌の子」の続編なのですが、前作の内容は明かされないので、今作から読んでも大丈夫◎。
見えないって怖い…!
魔物は見えないから危険が迫っているかどうかが分からない、でも確実に追い詰められていく緊迫感がヒシヒシと伝わってきて、手に汗握った。
追い詰められ -
購入済み
スタートから引き込まれる設定に、怒涛のスピードで進んでいく物語、息をつく間もないほど次々と明かされる真実、そしてハラハラと感動が入り混じったラスト。控えめに言って最高、面白かった。愛があるが悲しくもある物語、胸がぎゅっと締め付けられる。