阿部知二のレビュー一覧
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ネタバレ戦前のベストセラーらしい.どこかで書評を目にして,読んでみた.
主人公は裕福な生まれの大学生であるが,ひょんなことから地方の名家出身で今は落ちぶれた霧島家の2階に下宿することとなる.この家の主人は絵に描いたようなダメ男で(ディケンズに出てきそう),内職で家庭を支えるその妻はキリスト教への信仰に救いを求めている.
この霧島家にある一冬の間下宿したことを「冬の宿」というタイトルで綴っているのだが,モラトリアムでだらだら暮らしている主人公が最後に世間に復帰し,一方,霧島家はさらに転落して,両者が別れを告げるまでを描いている.まことに昭和的な小説だった.
おまけ的に収録されていた短編「アルト・ハイテルベルヒ」はモーム的. -
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「ホームズ」シリーズの第二短編集『回想のシャーロックホームズ』を読みました。
先日、第三短編集の『シャーロック・ホームズの帰還』を新潮社版で読んだ際、全編が収録されておらず、悔しい思いをしたので、今回は創元社版をセレクト。
この間は長編の『緋色の研究』を読んだのですが、「ホームズ」シリーズって、長編も悪くはないですが、短編の方がキレがあってイイですね。
収録されているのは以下の11編。
1 銀星号事件 (Silver Blaze)
2 黄色い顔 (The Yellow Face)
3 株式仲買店員 (The Stockbroker's Clerk)
4 グロリア・スコット号 (The "Gloria Scott")
5 マスグレーヴの儀式書 (The Musgrave Ritual)
6 ライゲットの謎 (The Reigate Squires)
7 まがった男 (The Crooked Man)
8 入院患者 (The Resident Patient)
9 ギリシャ語通訳 (The Greek Interpreter)
10 海軍条約事件 (The Naval Treaty)
11 最後の事件 (The Final Problem)
「モリアーティ教授」との死闘を描いた『最後の事件』まで読み終わって、、、
先に読んでしまった『シャーロック・ホームズの帰還』に収録されている『空家の冒険』に、やっと話がつながり、なんだかスッキリしました。
実際のところ、「コナン・ドイル」は、『最後の事件』で、本気で「ホームズ」シリーズを終わらせるつもりだったようですが、読者からの熱烈な要請(脅迫まがいの要請もあったとか… )を無視することができず『空家の冒険』で復活させたらしいですね。
100年以上前に作られた物語なのですが、、、
今、読んでも楽しめる作品ばかり。
当分、「ホームズ」シリーズのマイブームが続きそうです。
でも、読んでると、どの短編もデジャビュのような感覚があるんですよね。
きっと、少年時代に読んだことがあるんだろうけど、はっきりとは覚えていないんですよね。 -
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西洋絵画を見るには、キリスト教の知識がなければよくわからんと思い、初めて聖書を読んでみた。どれを読めばいいかも分からず、困ったらまずは岩波少年文庫!の法則で、旧約?新訳?まずは旧約からか〜?と読んでみると、「こ、これがキリスト教圏の人の考えの基盤なのか...」と日本的考えの違いに驚く。(とはいえ、今から3000年以上も前に起こったことと伝説が入り混じってるような感じなので、今と倫理観が違うのは当然といえば当然なのだが。)旧約聖書にキリストが出てこない(たぶん)のも知らなかったし、宗教的知識があれば、西洋絵画だけじゃなくて世界(史)を理解する上でも役に立ちそう。
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★3.4
ここからすべてが始まった。ホームズとワトソン、あの名コンビの出会いが描かれる、記念すべき“最初の一冊”。
名探偵コナンはマーケティングが上手いよなーとつくづく思う。30年前くらいからあって、未だ最前線とは恐れ入る。
そんなマーケティングにやられて手に取った本書。(ちがう)
事件そのものは殺人ミステリなのだが、やたらと“医学用語”や“足音の違いの分析”とかが飛び出してきて、ホームズという人間のヤバさが冒頭から容赦なく伝わってくる。ワトソンが読者の目線を代弁して「え、こいつ何者こわい」と戸惑ってくれるのが救い。
これがあの"ベーカー街221B"か…
そして中盤からは一気に話が飛ぶ。コナンドイルの特徴なのかは知らないが、犯人の背景に本書の丸々半分を費やす。
場所も時代も、ロンドンからアメリカのユタ州へワープし、「これは何の話…?」となるが、この大胆な構成こそがクセになるところなのだろうか。
後のミステリーではなかなか見ない構造だ。
犯人の動機も、もはや道徳とか法律を超えてて、「これはこれでカッコよくないか…?」と思わせてくるあたり、名作たるゆえんか。
このときのホームズはまだ、少し青い。
…知らんけど。 -
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イギリスの作家「アーサー・コナン・ドイル」の短篇ミステリ作品集『シャーロック・ホームズの冒険(原題:The Adventures of Sherlock)』を読みました。
ここのところ、名探偵「シャーロック・ホームズ」関連の作品が続いていますが、本家本元の名探偵「シャーロック・ホームズ」シリーズは、2011年(平成23年)に読んだ『シャーロック・ホームズ傑作選』以来なので、ほぼ10年振りですね。
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ミステリ史上最大にして最高の名探偵「シャーロック・ホームズ」の推理と活躍を、「ワトスン」が綴るシリーズ第1短編集。
「ホームズ」の緻密な計画がひとりの女性によって破られる『ボヘミアの醜聞』、赤毛の男を求める奇妙な団体の意図が鮮やかに解明される『赤毛組合』、閉ざされた部屋での怪死事件に秘められたおそるべき真相『まだらの紐』など、いずれも忘れ難き12の名品を収録する。
*第4位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/読者部門
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1892年(明治25年)に刊行された名探偵「シャーロック・ホームズ」の記念すべき第一短篇集です、、、
『東西ミステリーベスト10』では、海外篇の3位にランクインしている作品で、イギリスの『ストランド・マガジン』1891年(明治24年)7月号から1892年(明治25年)6月号にかけて発表された以下の12篇が収録されています。
■ボヘミアの醜聞
A Scandal in Bohemia
■赤毛連盟
The Red-Headed League
■花婿の正体
A Case Of Identity
■ボスコム渓谷の惨劇
The Boscombe Valley Mystery
■五個のオレンジの種
The Five Orange Pips
■唇のねじれた男
The Man with the Twisted Lip
■青い紅玉
The Adventure of the Blue Carbuncle
■まだらの紐
The Adventure of the Speckled Band
■技師の親指
The Adventure of the Engineer's Thumb
■独身の貴族
The Adventure of the Noble Bachelor
■緑柱石宝冠事件
he Adventure of the Beryl Coronet
■ぶなの木立ち
The Adventure of the Copper Beeches
■コナンドイルの生涯 阿部知二
■解説 中島河太郎
懐かしい雰囲気が漂い、安心して読める作品集でしたね… 何度か読んでいる作品も多いのですが、そんな中でも個人的には、
「ホームズ」が「アイリーン・アドラー」に出し抜かれてしまう『ボヘミアの醜聞』、
赤毛の男を求め、大英百科事典を筆写することで高給を貰えるという奇妙な団体の真の意図が鮮やかに解明される『赤毛組合』、
家庭教師として異常な高給で雇われ、知らないうちに娘の身代わりを演じさせられていた『ぶなの木立ち』、
の3作品が好みかな。
あとは、盗んだ指輪の隠し場所が絶妙な『青い紅玉』や、雪の上に残された足跡の分析が凱歌をあげる『緑柱石宝冠事件』も印象的です、、、
トリッキーなのは、殺害手段は沼毒蛇だった『ぶまだらの紐』ですかね… 印象的ですが、ミルクで沼毒蛇を飼いならすとか、確実性とか、色んな意味で現実感が薄いですけどね。
変装ネタの『花婿の正体』と『唇のねじれた男』も、ここまで巧くできるのは、ちょっと疑問です… でも、広く言えばエンターテイメント作品だと思うので許容範囲ですね、、、
当時の作品としては、非常に幅広い発想ができたこと自体を評価すべきだと思いますね… 久しぶりに名探偵「シャーロック・ホームズ」の聖典を愉しみました。 -
Posted by ブクログ
長男へのベッドタイムの定番読み聞かせに用いた。ツタンカーメンの後はまた再び神話ということで聖書に挑戦。ただし今度は神話とは言っても、お話のメインは神を信仰する預言者たち。エデンの園の話などは楽しく読み進んでいったが、上巻の最後のもりあがりであるモーゼの出エジプトにいたるエピソードでは、ユダヤの神が、自分を信仰しないエジプトの王に対して、容赦なくとてつもない災害を引き起こす場面がえんえんと続き、子どもはすっかりげんなりしてしまった。特にいなごの群れの襲来が一番印象的だったよう。一番最後の、死の天使が長子をみなごろしにしていく災いの場面まで来ると、あまり怖がるので、ぼやかして語るしかなかった。確かに寝る前に読むものとしてはどうかという内容だったかもしれない。モーセの前のヨセフの話は悪くなかったのだが。下巻はまたいつか機会があれば読むかもしれない。