阿部知二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★3.4
ここからすべてが始まった。ホームズとワトソン、あの名コンビの出会いが描かれる、記念すべき“最初の一冊”。
名探偵コナンはマーケティングが上手いよなーとつくづく思う。30年前くらいからあって、未だ最前線とは恐れ入る。
そんなマーケティングにやられて手に取った本書。(ちがう)
事件そのものは殺人ミステリなのだが、やたらと“医学用語”や“足音の違いの分析”とかが飛び出してきて、ホームズという人間のヤバさが冒頭から容赦なく伝わってくる。ワトソンが読者の目線を代弁して「え、こいつ何者こわい」と戸惑ってくれるのが救い。
これがあの"ベーカー街221B"か…
そして中盤 -
Posted by ブクログ
イギリスの作家「アーサー・コナン・ドイル」の短篇ミステリ作品集『シャーロック・ホームズの冒険(原題:The Adventures of Sherlock)』を読みました。
ここのところ、名探偵「シャーロック・ホームズ」関連の作品が続いていますが、本家本元の名探偵「シャーロック・ホームズ」シリーズは、2011年(平成23年)に読んだ『シャーロック・ホームズ傑作選』以来なので、ほぼ10年振りですね。
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ミステリ史上最大にして最高の名探偵「シャーロック・ホームズ」の推理と活躍を、「ワトスン」が綴るシリーズ第1短編集。
「ホームズ」の緻密な計画がひとり -
Posted by ブクログ
長男へのベッドタイムの定番読み聞かせに用いた。ツタンカーメンの後はまた再び神話ということで聖書に挑戦。ただし今度は神話とは言っても、お話のメインは神を信仰する預言者たち。エデンの園の話などは楽しく読み進んでいったが、上巻の最後のもりあがりであるモーゼの出エジプトにいたるエピソードでは、ユダヤの神が、自分を信仰しないエジプトの王に対して、容赦なくとてつもない災害を引き起こす場面がえんえんと続き、子どもはすっかりげんなりしてしまった。特にいなごの群れの襲来が一番印象的だったよう。一番最後の、死の天使が長子をみなごろしにしていく災いの場面まで来ると、あまり怖がるので、ぼやかして語るしかなかった。確か
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Posted by ブクログ
推理小説ではあるけれども、その謎解きの部分以上にさらに、舞台の設定や情景に際立った特徴がある小説だった。
とにかく、翻訳の文章が上手い。ダートムーアの荒野のおどろおどろしい雰囲気がとてもリアルに伝わってくる。そして、その舞台の空気にふさわしい登場人物たちと、次々と起こる奇妙な事件。日本でいうと横溝正史の小説のような、土着の伝説をベースにした、見事な構成になっている。
同時進行的に色々な出来事が起こりながら、それを解決するホームズのほうも、まったく別の事件も含めて同時並行であらゆる手段で推理を進めていき、最後にそれらが一気に解決に向けて収斂していく面白さがあった。
ところで、これはぼくの得意な