【感想・ネタバレ】P+D BOOKS 冬の宿のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

戦前のベストセラーらしい.どこかで書評を目にして,読んでみた.
主人公は裕福な生まれの大学生であるが,ひょんなことから地方の名家出身で今は落ちぶれた霧島家の2階に下宿することとなる.この家の主人は絵に描いたようなダメ男で(ディケンズに出てきそう),内職で家庭を支えるその妻はキリスト教への信仰に救いを求めている.
この霧島家にある一冬の間下宿したことを「冬の宿」というタイトルで綴っているのだが,モラトリアムでだらだら暮らしている主人公が最後に世間に復帰し,一方,霧島家はさらに転落して,両者が別れを告げるまでを描いている.まことに昭和的な小説だった.
おまけ的に収録されていた短編「アルト・ハイテルベルヒ」はモーム的.

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2022年12月31日

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