ダロンアセモグルのレビュー一覧
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ネタバレ世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか、本書は、政治・経済上の「制度」による違いがその理由であることを古代ローマから、マヤの都市国家、中世ヴェネツィア、名誉革命期のイングランド、幕末・明治期の日本、ソ連、ラテンアメリカとアフリカ諸国、現在の中国といった広範な事例を用いて説明するもの。
これからの日本を考えると、既得権益に縛られずに、世の中のニーズに応じた創造的な技術・仕組み・取組みが自由活発に進められる社会により良く変えていくことが重要で、政治・行政としてもその基盤を作ったり、後押しすることが役割になろうと感じました。
今後の日本、また世界を考えていく上で必読の良書です。ちなみに、筆 -
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2014年30冊目。
包括的政治制度が包括的経済制度を生み出し、それによって勃興する新しい層が多元性を生み出して包括的政治制度を支える好循環がある一方で、
収奪的政治・経済制度を持つ政権を打倒したところで、新たな政権は同じ制度を繰り返す、更には強化してしまうという悪循環も存在する。
悪循環を断ち切り好循環へと転じる歴史的事例は確認できるものの、それは生半可なことでは起こらないという印象を受けた。
「国家の貧しさは、エリートによって意図的に生み出される」という大きなメッセージを受け取った。
リーダーの良し悪しが政治において決定的だとは聞いていたが、その重いが強まった。
これからの世界の発展を -
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2014年25冊目。
わずか一枚のフェンスで区切られた「ノガレス」の北と南で大きな経済的格差が生じるのはなぜか。
地理・気候・民族が同じ北朝鮮と韓国でこれだけ貧富が違うのはなぜか。
国家の貧富を左右するのは「地理」「病気」「文化」ではなく、
“収奪的”ではなく“包括的”な経済「制度」とそれを構築する政治「制度」が有るか否かだというのが、本書の主張である。
■「収奪的制度」:絶対主義、一部のエリートによる支配、新技術導入への渋りや妨害、商業の独占・・・etc
■「包括的制度」:多元的政治体制、議会の機能、イノベーション(創造的破壊)への寛容性や促進、認められた財産権・・・etc
これらの -
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2013年刊行。
MIT教授(経済学)のダロン・アセモグルと、ハーバード大教授(政治学)のジェイムズ・ロビンソンによる共著。
「なぜ世界には経済的に成功した豊かな国々と、長年貧困に苦しむ国々に分かれるのか?」の疑問に答えることを目指した本。
発刊直後から世界的に好評を集めている本書だが、ボリュームは多い。
文章は比較的平易で、数式やモデルは割愛した一般読者向けの内容なので読みやすい。ただ、ひたすら同じ主張を、古今東西の多様な事例を用いて繰り返す構成になっているので、冗長。完読するには根気が必要だった。
著者らの主な主張は最終章に網羅されているので、これを読めば正直十分。
本書の内容を簡単 -
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現在の日本は、専横のリヴァイアサンと不在のリヴァイアサンの間にある狭い回廊、足枷のリヴァイアサンに留まっている状態である。
つまり、国家と社会が均衡状態にあるといえる。
本書を読むと、狭い回廊に居続けるのは容易ではなく、国家か強くなりすぎると専横のリヴァイアサンに、社会が強くなりすぎると不在のリヴァイアサンに陥ることになるという。
その国家において、市民か自由で居られるかどうかはとても重要なことであり、ただ、それを手にすることがいかに難しいかを、本書では古今東西のさまざまな国家の歴史や出来事を例に挙げながら説明している。
内容が分厚いため本書の全てを理解したとはとても言えないが、国家と社 -
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豊かさの国家間差を生む最大の要因は国家制度が包括的もしくは収奪的かの違いであり、地理説、文化説、無知説というような従来の定説では「国境を境とする2つの街の豊かさの差」を説明がつけられないとし、国家制度による国力発展への影響を様々な歴史事例から多角的に分析した本。
権力による政治変革・自由競争の阻害は悪循環を生むため、世界各地域で走る保護主義政策はいずれ行き詰まるのではないかと感じた。近年大きく進んだグローバル化への揺り戻しではあるが、元の場所まで着地することはないだろう。
一方、この本からでは政治権力と市場には限りなく自由と流動性を与えるのがよいと読めるが、その場合は国内の分断が限りなく進む -
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面白かった。が、本当にそうなのかなという思いが拭えない。20世紀の一時期だけ経済成長と労働分配率が同時に上がっただけで、本来的にテクノロジーの進化の利益は投資できる資本家のものじゃないのだろうか。人類は経済活動に倫理観を取り込んできたのだと思うが、その蓄積が20世紀の一時期に社会福祉に向かったものの、その後、新自由主義の価値観に揺り戻されただけな気がする。テクノロジーの使い方や分配方法は選べなくて、そのときの価値観が支配的。戦争とか暴動とか災害とか発見とか、何か契機があってガラっと価値観が変わる、その動態という感覚。倫理観、社会やコミュニティへの信頼が大事。あとパワーバランスは柄谷行人を読まな
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ネタバレ国家が貧困を免れるのは、適切な経済制度、特に私有財産と競争が保証されている場合に限られる。
エジプトが貧困なのは、砂漠や気候、土壌、文化的特性、イスラム信仰、間違った政策、ではない。限られたエリートによって支配されてきたから。
イングランド、フランス、合衆国、日本、ボツワナ、ブラジルで政治変革が起きたために、豊かになった。
アリゾナ州ノガレスと、メキシコのソノラ州ノガレス。同じ地域、気候風土だが、生活は全く違っている。メキシコは独立後50年間、政情不安にあった。アメリカの銀行は、競争があった。メキシコの銀行間にはなかった。政治家は、選挙で勝つためには銀行と結託したくても続けられなかった。メキ -
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Posted by ブクログ
少し難しい内容でした。
上巻で人類の歴史上、技術革新が起きたら特権階級の人が富を得る、労働者階級の人は今まで以上の成果を同じ時間で求められるようになった。という内容だったと思います。
下巻では、自動車工場等で労働者が集まり、労働組合を設立したことで、対抗策を作り技術向上に伴う利益の分配を求めることが出来た。
このことから、技術革新の恩恵を分配する仕組みが格差を縮める方法であると予想される。
ここ最近の技術革新とされる人工知能(AI)にも同じことが言える。この技術が特権階級に有利に働く事になれば、富の格差は広がってしまうだろう。
このAIの技術は会社の経営者と労働者の話ではなく、国家と国民の規模 -
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