ダロンアセモグルのレビュー一覧

  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    ネタバレ

    世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか、本書は、政治・経済上の「制度」による違いがその理由であることを古代ローマから、マヤの都市国家、中世ヴェネツィア、名誉革命期のイングランド、幕末・明治期の日本、ソ連、ラテンアメリカとアフリカ諸国、現在の中国といった広範な事例を用いて説明するもの。
     これからの日本を考えると、既得権益に縛られずに、世の中のニーズに応じた創造的な技術・仕組み・取組みが自由活発に進められる社会により良く変えていくことが重要で、政治・行政としてもその基盤を作ったり、後押しすることが役割になろうと感じました。
     今後の日本、また世界を考えていく上で必読の良書です。ちなみに、筆

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    2014年05月16日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    2014年30冊目。

    包括的政治制度が包括的経済制度を生み出し、それによって勃興する新しい層が多元性を生み出して包括的政治制度を支える好循環がある一方で、
    収奪的政治・経済制度を持つ政権を打倒したところで、新たな政権は同じ制度を繰り返す、更には強化してしまうという悪循環も存在する。
    悪循環を断ち切り好循環へと転じる歴史的事例は確認できるものの、それは生半可なことでは起こらないという印象を受けた。

    「国家の貧しさは、エリートによって意図的に生み出される」という大きなメッセージを受け取った。
    リーダーの良し悪しが政治において決定的だとは聞いていたが、その重いが強まった。
    これからの世界の発展を

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    2014年05月06日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    2014年25冊目。

    わずか一枚のフェンスで区切られた「ノガレス」の北と南で大きな経済的格差が生じるのはなぜか。
    地理・気候・民族が同じ北朝鮮と韓国でこれだけ貧富が違うのはなぜか。

    国家の貧富を左右するのは「地理」「病気」「文化」ではなく、
    “収奪的”ではなく“包括的”な経済「制度」とそれを構築する政治「制度」が有るか否かだというのが、本書の主張である。

    ■「収奪的制度」:絶対主義、一部のエリートによる支配、新技術導入への渋りや妨害、商業の独占・・・etc
    ■「包括的制度」:多元的政治体制、議会の機能、イノベーション(創造的破壊)への寛容性や促進、認められた財産権・・・etc

    これらの

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    2014年04月27日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    ☆チャーリーおすすめの一冊!
    非常に難しい内容ではありますが、とてもためになります。活用できる部分も多く、自分に取ってはバイブルとなる1冊です。

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    2014年03月26日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    2013年刊行。
    MIT教授(経済学)のダロン・アセモグルと、ハーバード大教授(政治学)のジェイムズ・ロビンソンによる共著。

    「なぜ世界には経済的に成功した豊かな国々と、長年貧困に苦しむ国々に分かれるのか?」の疑問に答えることを目指した本。

    発刊直後から世界的に好評を集めている本書だが、ボリュームは多い。
    文章は比較的平易で、数式やモデルは割愛した一般読者向けの内容なので読みやすい。ただ、ひたすら同じ主張を、古今東西の多様な事例を用いて繰り返す構成になっているので、冗長。完読するには根気が必要だった。
    著者らの主な主張は最終章に網羅されているので、これを読めば正直十分。

    本書の内容を簡単

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    2026年01月17日
  • 自由と国家 下 繁栄する国 衰退する国

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    現在の日本は、専横のリヴァイアサンと不在のリヴァイアサンの間にある狭い回廊、足枷のリヴァイアサンに留まっている状態である。
    つまり、国家と社会が均衡状態にあるといえる。

    本書を読むと、狭い回廊に居続けるのは容易ではなく、国家か強くなりすぎると専横のリヴァイアサンに、社会が強くなりすぎると不在のリヴァイアサンに陥ることになるという。

    その国家において、市民か自由で居られるかどうかはとても重要なことであり、ただ、それを手にすることがいかに難しいかを、本書では古今東西のさまざまな国家の歴史や出来事を例に挙げながら説明している。

    内容が分厚いため本書の全てを理解したとはとても言えないが、国家と社

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    2025年12月17日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    豊かさの国家間差を生む最大の要因は国家制度が包括的もしくは収奪的かの違いであり、地理説、文化説、無知説というような従来の定説では「国境を境とする2つの街の豊かさの差」を説明がつけられないとし、国家制度による国力発展への影響を様々な歴史事例から多角的に分析した本。

    権力による政治変革・自由競争の阻害は悪循環を生むため、世界各地域で走る保護主義政策はいずれ行き詰まるのではないかと感じた。近年大きく進んだグローバル化への揺り戻しではあるが、元の場所まで着地することはないだろう。
    一方、この本からでは政治権力と市場には限りなく自由と流動性を与えるのがよいと読めるが、その場合は国内の分断が限りなく進む

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    2025年05月09日
  • 技術革新と不平等の1000年史 下

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    面白かった。が、本当にそうなのかなという思いが拭えない。20世紀の一時期だけ経済成長と労働分配率が同時に上がっただけで、本来的にテクノロジーの進化の利益は投資できる資本家のものじゃないのだろうか。人類は経済活動に倫理観を取り込んできたのだと思うが、その蓄積が20世紀の一時期に社会福祉に向かったものの、その後、新自由主義の価値観に揺り戻されただけな気がする。テクノロジーの使い方や分配方法は選べなくて、そのときの価値観が支配的。戦争とか暴動とか災害とか発見とか、何か契機があってガラっと価値観が変わる、その動態という感覚。倫理観、社会やコミュニティへの信頼が大事。あとパワーバランスは柄谷行人を読まな

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    2025年03月20日
  • 技術革新と不平等の1000年史 上

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    イノベーションは労働者の平均賃金を上げる、労働者の生活水準も上げる、などが起こるには条件があるという話。言われるまでもない気がするが、どんな条件かが気になる。結局は資本家が力を増すようなものは労働者を貧しくするということのよう。しかし、1800年代後半になるまで労働者はずっと搾取されてきたのがわかり、かわいそうになる。人は時間をかけて道徳的になったのだな。下巻は現代また搾取が始まっている話らしい。気になる。

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    2025年03月08日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    国家が貧困を免れるのは、適切な経済制度、特に私有財産と競争が保証されている場合に限られる。
    エジプトが貧困なのは、砂漠や気候、土壌、文化的特性、イスラム信仰、間違った政策、ではない。限られたエリートによって支配されてきたから。
    イングランド、フランス、合衆国、日本、ボツワナ、ブラジルで政治変革が起きたために、豊かになった。

    アリゾナ州ノガレスと、メキシコのソノラ州ノガレス。同じ地域、気候風土だが、生活は全く違っている。メキシコは独立後50年間、政情不安にあった。アメリカの銀行は、競争があった。メキシコの銀行間にはなかった。政治家は、選挙で勝つためには銀行と結託したくても続けられなかった。メキ

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    2025年02月20日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    国家経済の発展に最も寄与するのは、民族、宗教、地政学的特性などではなく、政治システムが包括的なのか収奪的なのかの違いに因る、ということの証明を事細かく事例を用いて証明している。歴史書を読むようなボリュームで、ちょっと冗長かなと思われる内容だが、なかなか読み応えがあって面白い。
    日本の今の発展を特別なことと思わず、政治システムをきちんと監視していく必要性を感じた。
    あとは中国が今後どうなるか?によって、この本主張の真価が分かるだろう。

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    2025年01月13日
  • 技術革新と不平等の1000年史 下

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    少し難しい内容でした。
    上巻で人類の歴史上、技術革新が起きたら特権階級の人が富を得る、労働者階級の人は今まで以上の成果を同じ時間で求められるようになった。という内容だったと思います。
    下巻では、自動車工場等で労働者が集まり、労働組合を設立したことで、対抗策を作り技術向上に伴う利益の分配を求めることが出来た。
    このことから、技術革新の恩恵を分配する仕組みが格差を縮める方法であると予想される。
    ここ最近の技術革新とされる人工知能(AI)にも同じことが言える。この技術が特権階級に有利に働く事になれば、富の格差は広がってしまうだろう。
    このAIの技術は会社の経営者と労働者の話ではなく、国家と国民の規模

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    2024年12月01日
  • 技術革新と不平等の1000年史 下

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    技術革新は必ずしも人間を幸せにしないし、バンドワゴン効果も限られるし、トリクルダウンも起こらないという仮説を、いろいろな事例から検証したもの。過去に、全体が豊かになった時には「社会運動」「社会の連帯」が起こり、方向性が正されていた。今の時代、SNSなどで連携はし易い一方で、ヘイトなども起こりやすくなっているし、ネット遮断や監視に走る国家もあり、過去の事例は期待できそうもない。これは気をつけておかないと。

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    2024年09月01日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    国家の衰退、貧富の差が出来るのは国のトップの考え、経済制度、収奪的制度が強く影響していることがよく分かった。無知が貧困を招く、経済制度、共産主義、創造的破壊、奴隷制度、包括的制度、イデオロギー、計画経済を基に過去の歴史を紐解いており、世界史を考えるきっかけになったという意味で良書だと思う。

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    2024年08月24日
  • 技術革新と不平等の1000年史 上

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    経済学の大御所であるダロン・アセモグル氏が、「技術革新」といったまさに現在タイムリーな論点について本を執筆してくれるのは本当にありがたい。

    上巻では「技術革新」というテーマについて、主に労働市場の観点から議論が展開される。押さえておくべき論点は、生産性バンドワゴンが機能するための2つの前提条件であろう。1つ目は、「労働者の限界生産性の向上」で、2つ目は、「労働者の交渉力」である。上巻では、これらの条件が歴史を通じて満たされてきたのか否かについて、歴史的エピソードを用いながら検討していく。

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    2024年08月03日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    「国家の衰退は制度がもたらす」「地理は関係ない」という主張に、思考が非常に刺激された。包括的制度(自由?)の重要姓を主張するので、人によっては自由主義野押し売りと感じるかもしれない。

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    2021年05月29日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    長期的な経済発展の成否を左右する要因は、政治経済制度の違いである。
    経済発展には、inclusive=包括的な政治制度(民主政治)と包括的な経済制度(開放的で公平な市場経済)との相互依存というメカニズムが存在する。
    また、良いスパイラルとは逆の、独裁政治と収奪的な経済制度との悪循環も同時に存在する。

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    2018年10月13日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    上巻に続き、国家規模の貧富や発展の差がどこから来るかについての研究。資源や文化、人種ではなく、制度であるとする主張とその裏づけが詳しく語られていることや、今世紀に入ってからも同じ愚行を繰り返していることに気づかされとても驚く。国連やNGOなどが貧困対策を講じているがなかなか改善しないことの原因が理解でき、この手の分野に関心のある人は必読。また、国だけでなく会社や組織の成長にも大きく関わる知識である。

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    2016年08月04日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    長期的な経済発展の成否は、政治経済制度のちがいであり、社会を支配している制度的枠組みが、収奪的であるのか、包括的であるのか、の違いが、持続的な経済成長が可能となるかどうかを左右していると、主張している。

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    2015年11月07日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    下巻では、ヨーロッパに植民地にされた南米やアフリカの国々が、その遺産の制度にどのように対処したかによって、今日の貧困などの状況へと至る道筋を歴史的に見ることができます。また、先見の明のあるリーダー達によってそれを回避できた事実も教えてくれます。
    収奪的な制度、包括的な制度という2つの選択肢から、いかに一方に変わりにくいかということを、それぞれに固有のインセンティブに原因が見出されています。これは今日の我々の社会でも重要な視点ではないかと思います。

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    2015年05月03日