田中達也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレとてもじわじわと暖かくなる本でした。
思わずほろっと涙が出ました。
気になった文章を以下にのせます。
気になったらぜひ本書を読んでみてください。
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「彼氏いないんだぁって笑い飛ばせばよかった。
園の子どもたちがどれだけ可愛くて面白くて魅力的か、話せばよかった。
誰とも張り合う必要なんてなかったのに。」(28ページ)
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「いつからだろう、人に合わせることに疲れてしまうようになったのは。
それでいて、誰かに気に入られる自分であろうとするようになったのは。
そしていつからだろう、それらをぜんぶ取っ払いたくなったのは。
いろいろなものに、しがみつかれていると思っていた。
でも違った。私がし -
Posted by ブクログ
人生において「特別な1日」は、歳を重ねるほど少なくなっていく気がします。
何気ない繰り返しの日常が人生の大半を占めていくことに、不安を感じることさえあります。
けれど本書を読んで、
「何気ない日常の中にも、同じ1日は二度と訪れない」
「日常のなかにある小さな特別に気づければ、それは“特別な1日”になる」
ということに、改めて気づかされました。
それはたとえば、
誰かの優しさや思いやりに気づいたとき。
夢や願いが叶う未来を、楽しみに思い描けたとき。
健康のありがたさを実感したとき。
誰かに笑顔を届けられたとき。
そうした瞬間が、実は今までもたくさんあったのに、私は気づかずに見過ごしていただ -
Posted by ブクログ
ネタバレこちらは「木曜日にはココアを」の続編♩¨̮
中身はフルカラーだし、大きさも普通のサイズではなく絵本のような形になっています( ˙˘˙ )ノ
フルカラーって珍しいなぁと思ったし、中に書かれてる挿絵も可愛い!珍しい形態でもあり、短編集でもありということでサクサクとあっという間に読み終わりました(*^_^*)
そのなかでも私は3杯目幼稚園の先生のページが全体的にピンクで目を引き……さくらもとっても可愛かったので好きです(*ˊ˘ˋ*)♡
8杯目のラルフさんのサンドイッチ屋さんにも行きたい(*^^*)苺ジャムとカスタードクリームのサンドイッチも絶対美味しいだろうし、新しいマーマレードのサンドイッチも美 -
ネタバレ 購入済み
大人こそ読むべき一冊
テーマはいじめ。小6の仲良し男子5人組の間に突如亀裂が入る。リーダー格の男の子が一人の子をターゲットにいじめを始める。周りの子は戸惑うばかりで傍観者となる。危機意識がまるでない担任の先生。とまあよくある話なのだが、それぞれの立場の視点から語られる心情吐露によって、各々の気持ちの変化や葛藤が浮き彫りになってくる。成長するのは子どもだけではない。先生もまた成長する。担任の先生やいじめっ子の劇的な変化には思わず拍手。最後がハッピーエンドでホッとした。
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Posted by ブクログ
小学6年男子の5人の仲間が、ちょっとしたきっかけで、1人が仲間外れにされ教科書を隠されたり、ノートに落書きされたり…。
それがランドセルに金魚のエサを入れられているのを母親が見つけたことから次第に事が大きくなる。
あやまって、反省文を書かせて、握手させて、はいそれで仲直り…なんて簡単なものでもない。
未だにそれが通用すると思っている大人がいれば、おかしいだろうと思う。
子どもたちもいじめを知っていて誰も声をかけたりしないことが問題で…。
確かに勇気もいることだし、逆に自分がいじめを受けてしまう、といったことも考えてみて見ぬふりをしているのがほとんど。
担任の先生も過去の自分の過ちを告白し -
Posted by ブクログ
「木曜日にはココアを」に登場した人たちの、“その前”の時間が描かれている物語。
いわゆるアナザーストーリーというよりも、どちらかというと前日譚のような一冊だと感じた。
「あの人に、こんな過去があったんだ」「このとき、こんな気持ちでいたんだ」と驚きと同時に、心の奥にそっと触れるような感覚があった。これまで断片的に見えていた感情や選択が、静かに補完されていくようで、登場人物たちがより身近に、愛おしく思えた。
街の小さな喫茶店を軸に、それぞれの人生がやさしく重なり合っていく。派手な出来事はないのに、人の心のあたたかさや、ささやかな勇気がじんわりと胸に残っていく。
読み終えたあと、誰かに少しだけ