【感想・ネタバレ】だれもみえない教室でのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

いじめは単純な正義と悪ではない。
自分の劣等感や自信のなさ、不安が、いじめを許してしまう。犯罪者といじめる子を似たものと考えてみると、犯罪者はそうなるまで被害者だったって言われる。この話でいじめをした少年も親から厳しい受験勉強を強いられ、本人の訴えや本人らしさを認めてもらえなかった。たまったストレスが、自分の友人に向かう。

考えさせられた。

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2024年03月11日

ネタバレ 購入済み

大人こそ読むべき一冊

テーマはいじめ。小6の仲良し男子5人組の間に突如亀裂が入る。リーダー格の男の子が一人の子をターゲットにいじめを始める。周りの子は戸惑うばかりで傍観者となる。危機意識がまるでない担任の先生。とまあよくある話なのだが、それぞれの立場の視点から語られる心情吐露によって、各々の気持ちの変化や葛藤が浮き彫りになってくる。成長するのは子どもだけではない。先生もまた成長する。担任の先生やいじめっ子の劇的な変化には思わず拍手。最後がハッピーエンドでホッとした。

#切ない #ダーク #共感する

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2023年11月11日

Posted by ブクログ

小学6年男子の5人の仲間が、ちょっとしたきっかけで、1人が仲間外れにされ教科書を隠されたり、ノートに落書きされたり…。
それがランドセルに金魚のエサを入れられているのを母親が見つけたことから次第に事が大きくなる。

あやまって、反省文を書かせて、握手させて、はいそれで仲直り…なんて簡単なものでもない
未だにそれが通用すると思っている大人がいれば、おかしいだろうと思う。

子どもたちもいじめを知っていて誰も声をかけたりしないことが問題で…。
確かに勇気もいることだし、逆に自分がいじめを受けてしまう、といったことも考えてみて見ぬふりをしているのがほとんど。

担任の先生も過去の自分の過ちを告白したけれど、大人になってもずっと後悔している。

親も初めての子育てのことを誰も教えてくれないし、間違っているなどと思わずに育てている。
正しい子育てなんてあるのだろうか?と思ってしまう。

誰が悪いわけでもなく、誰のせいにもできない。
声に出して自分の気持ちを言うしかない。

大人になる前に子どもたちに読んでもらいたいと思う一冊である。

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2023年10月02日

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いじめた児童、いじめられた児童、見て見ぬふりをした児童、そして先生の立場から語られ物語。それぞれの想いが伝わってくる。小学生向けなのでシビアになり過ぎない程度に抑えているが、よく現状をとらえていると思う。高学年以上だが、上手に手渡したい。

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2023年03月17日

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え、めちゃくちゃ良かった。

個人的にかなり考えさせられたし、
読みやすさも兼ね備えていた。

工藤さんの他の作品も読んでみたい。

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2023年03月02日

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児童書と侮るなかれ。
分かりやすい言葉でいじめ問題に真正面から向き合った作品。

発端はランドセルに金魚のエサが入れられた事件。
6年生のクラスで何が起きているのか。

加害者、被害者、見て見ぬふりのクラスメイト、穏便に済ませたい担任、謝らせ握手させる事で一件落着とする学年主任、保護者、それぞれの思惑が入り混じる。

皆の本音から自己保身や想像力の欠如が浮き彫りになり、怒りと悲しみで胸が苦しくなった。

子どもの気持ちに寄り添う事、言葉に出して話し合う事、想像力を働かせる事。

一人一人が意識して行動する事の必要性を強く感じた。

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2024年01月17日

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表紙とタイトルに惹かれて読んでみた。

仲良しだったはずの5人。
颯斗が他のメンバーをけしかけて、清也のランドセルに金魚のエサを撒いたのはちょっとしたいたずらだったはず...。
でも、本当にただの悪乗り?悪意はなかった?
6年生という微妙な立ち位置は、自意識と自立、親からの干渉などエネルギーとストレスの間に身を置き、ともすればあらぬ方向に走り出してしまう。
颯斗も走り出してしまった自分の行動を抑える術を、まだ知らなかったのだろう。
そんな彼を受け止める誰かがいれば、もう少し早い段階で止めることができたのかもしれない。

けれど、頼りなかった担任も、葛藤しながらも傍観していた連も変わり始める。
颯斗も自分自身に問いかけ、気持ちをぶつけるべき相手が誰なのか向き合うようになる...。

なかなか息苦しいストーリーだが、最後まで一緒に悩み考えることで読み手も大きく成長する、そんな物語だった。

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2023年07月30日

Posted by ブクログ

小6の男子5人、仲良しグループだったが、クラスでも明るくて中心人物の颯斗が清也に嫌がらせをするようになり、ある日、ランドセルの中に金魚のエサを流し入れたところから物語は始まる。14章で、語り手が四人。三人は当事者の小学生で一人は担任。
テーマが重苦しいから、読んでスカッとするお話ではないけど、小学校では配架すべき本だと思います。小学~中学のうちは、こういう心がヒリヒリするような本を選書する児童も多いですし。
子どもからみたトラブルの解決に大人がどう手を差しのべるべきなのか、考えさせられました。

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2023年07月23日

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ネタバレ

講談社での工藤純子さんらしい学校に対する問題提起の本。テーマはいじめ。いじめの中心人物よりその周りで何もしない人(そして、それは多数)に対し、それでいいのかと問う内容。それぞれの登場人物が章ごとに主人公となるので、わかりやすい。

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2023年07月02日

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教師の仕事は、勉強を教えることじゃない。子どもと向き合うことだよ。一人一人を、しっかり見てあげなきゃ。胸に刺さった言葉。

小学校6年生男子の友達関係をめぐる物語。いじめられた側の驚き、悲しみ、悔しさはもちろん、傍観者の立場の子の気持ちもひしひしと伝わる。と同時にいじめた側の子の気持ちも丁寧に描かれており、いじめは加害者が抱える問題を解決しないと終わらないことがわかる。大人による表面的で強制された仲直りでは、子どもたちの心は動かない。いじめは大人になっても癒えない傷としてずっと残る。いじめを子どもだけで解決することの難しさと、周りの大人が気づき、行動することがいかに大切かが問われる。子どもと子どもに関わるすべての大人に読んでもらいたい本。

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2023年04月16日

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いじめた人を、今の自分は許せても6年生の自分は許せない。
いじめた本人がやったことは一生ついて回る。
誰にもみつからなくても、自分自身が覚えていて逃れられない。
いじめをしている人、いじめを傍観している人に是非読んでもらいたい。
大人としては、子どもの小さなSOSに気付ける自分でいたいなと思った。

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2023年04月13日

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これは小学校高学年での虐めに重きを置いて話してる物語だけど、全然社会人同士でも現役バリバリにやってる事だから実感が半端ない。
ここにも書いてある「反省文書かせる」「握手で強制的に仲直り」って、大人の世界でも偶に見るけど、あれやらせてる人は人間の心が無いんだろうなって毎回思ってた。
面倒事が嫌いな人がスルーする世の中を上手く落とし込めてて面白かった。

ただ、先生2年目で「私はもうやり直せ無いけど、小学生ならやり直せるでしょ(意訳)」的な発言は流石に「んんん。」ってなった。何歳だろうとだよな…。

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2023年03月11日

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児童書とあなどるなかれ。いじめ問題にそれぞれの立場から真剣に取り組んでいくストーリーから目が離せず一気読み。過去の自分がしたことはいつか自分にはね返り、ついて回り苦しむことになる。そうならないためにも大人が子どもを真剣に守らなきゃいけない。大人たちがめんどくさがって見ないふりをしちゃいけないんだ。とても良い本だった。

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2023年03月02日

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高学年。工藤さんの学校ものはリアルさがある。さらにいじめがテーマで、子ども、親、学校のこの繋がりを描くので大人目線でも本当にリアル。続く闇から救いだせる希望と強さをもって。

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2023年02月20日

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いじめられる子、いじめる子、そばで見ている子、担任の先生…色んな人の視点でいじめが描かれている。いじめを止めなかっただけでも、いじめに加担している。いじめられた側は、大人になっても忘れない。いじめた側には一生の傷が残る。よく言われることだけれど、それぞれの立場のリアルな気持ちがこの本に込められていて、改めて身につまされる。
子どもたちが大人に意見することはとても勇気がいるし、怖いこと。そのことを、私たち大人は忘れてはならないし、教師も保護者も大人として、子どもたちを守る責任がある。そして、子どもの話をちゃんと聞いてくれる大人は必ずいるから、子どもたちは、大人に自分の気持ちを話すことを諦めないでほしい。
現時点でいじめがある・ないに関わらず、子どもにも大人にも読んでほしい本。

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

小学校のいじめを扱った話だった。章ごとにちがう登場人物が主人公になっていて読みやすいが、いじめの傍観者になってはいけないとか、先生が安易にさせがちな仲直りとかを問題視していて、目新しい視点は無かった。

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2023年05月20日

Posted by ブクログ

教室内で起こるいじめに対してどのような態度を取るか、被害者、加害者、傍観者、教室、親などの視点から描いた模範ケースのような物語。全部こんなふうに解決できるならいいんだけど。
そして誰にも言い分があるという事がよくわかる。

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2023年03月30日

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