田丸公美子のレビュー一覧
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イタリア語通訳者の筆者がイタリアで日本で、著者が出会った忘れえぬ男女―“シモネッタ”が捉えた人間劇場のユーモア&ペーソスをつづったエッセイです。しかし圧巻は盟友・米原万里さんを追悼するくだりでした。
「シモネッタ」こと田丸公美子さんのエッセイです。ここに描かれているものは田丸さんがイタリアで知り合った男女のことで、女同士の友情あり、2人のイタリア女性を手玉にとって「ウタマロ」の名を冠した日本人男性のお話や、エステサロンの女王といわれたある女性の恋をはじめとする6編のエッセイが収録されております。
その中でも圧巻だったのは癌で他界した盟友の故米原万里さんにささげたエッセイで、僕 -
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「シモネッタ・ドッジ」の異名を持つ日伊同時通訳者のデビュー作になります。筆者が同時通訳の現場で日々、感じていることや、その舞台裏。そして、イタリアの男性たちの『出会いを求める』その積極さに脱帽でした。
彼女のことは米原万里さんの『ヒトのオスは買わないの?』というエッセイで最期の解説を書かれているということで彼女の親友であるということを知り、『オナペットかバター犬か?』という場所を考えるとギリギリの下ネタをかっ飛ばし、米原女史から「シモネッタ・ドッジ」の名前を下謁されたというエピソードから彼女の存在に興味を持って読み始めた、というのがきっかけです。
この本は彼女のデビュー作ということで、日 -
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ネタバレ前回読んだ『シモネッタのデカメロン』よりエッチくなかったです(笑)。
ロシア語通訳だった米原万里氏の著作を幾つか読んだのですが、お国柄の違いか此方は政治とお酒の話、『パーネ・アモーレ』はファッションと男女関係の話が多かった気がします。
でも“通訳”という職業のアプローチの仕方というか見解というかは、両氏で似通っている気がしました。それはどちらも余り日本ではメジャーな言語ではないからかな。
英語の通訳の方の著作は読んだ事がないのですが、両氏もそれぞれの著作の中で触れていたように、また大分事情が違う気がしました。
他言語を学習するならドイツ語かイタリア語がいいなぁと何故か思っていたん -
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ネタバレいや~、面白かったです。
コレを読んでいるとイタリア人って男も女も老いも若きも、み~んな浮気ばっかし。ホントに“イタリア的恋愛”をススメちゃっていいのか?(笑)
女性にマメなのはいいケド、その先で怒濤の浮気嵐が待っているんなら、「この人ったらも~鈍くてガッカリ」くらいの方がいいなぁと思うのは、やっぱ私が日本人だからか。
でも最近は、米原万里氏がロシアもそうだと書いていたけど、イタリアも英語・英語圏の文化に席巻され、大分様子が変わって来ているんだとか。
グローバリゼーションって言えば聞こえはいいが、結局“英語”に支配され、色々な国々の特色が塗りつぶされて行くんだとするとイヤだなぁ。日 -
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"先日、森永卓郎さんの講演を聴いた。経済学の専門家なので、昨今の経済状況をわかりやすく講演していただいた。森永さんは、日本をイタリアのように明るい国にしたいという妄想?(森永さんごめんなさい)を抱きつつ、日夜奮闘されている。(私も、森永さんの計画に100%賛同している。)イタリア人のように、明るく飲んで、唄って踊って、恋をしよう!と必ず講演の時にお話をする。
そこで、ふと思い出したのが、米原万里さんの本に出てきたイタリア語通訳の方の話。シモネッタという愛称を持つ田丸公美子さん。この方の本を読みたくなり、本屋で購入して読んでみた。イタリア人の気質、文化の一端を田丸さんの体験談からかいま -
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イタリア語通訳者の田丸公美子さんのイタリア紀行集。各地の人々の気質の違いや見どころ、現地でのトラブル、地元の人との交流など興味深い。
イタリア人男性の女性好きはあっけらかんとして微笑ましい。女性はお誘いがたくさんあるそうで、気を付けたほうがいいみたいだ。シモネッタ(下ネタ)というタイトルにふさわしく、男女の話もたくさんでてくる。ただし、意識しすぎで、後半食傷気味になってくるのは否めないが。著者が若い頃(1970年代)の話が中心で、相当モテたようだ。
この本に出てくるのは、毛皮のコートとハイヒールを身に着けて高級レストランやホテルに行く感じなので、そういったちょっとアッパーレベルな旅をしたい人に