前野隆司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ずっと気になってた、幸福を研究している前野先生の本。幸福って、論理的に考えることができるのだろうか、もしできるとしたら、人とスキンシップをしたときやチョコレートを食べたときに幸せのバロメーターがぐっと上がるのはどう説明するのだろう?と思ったが、そのような瞬間的な幸福「Happiness」よりも、持続的な幸せ「Well being」を題材にしている。
口に棒を入れて口角を上げると幸福度が上がるとか、読んでいてふふっと思わず微笑んでしまうような箇所も。
幸福のループが回りだせば何もかもうまくいって幸福になれる、「たくさんの友達」よりも「多様な友達」を持つとか「お疲れ様」というのをやめてみるとか -
Posted by ブクログ
私たちの行動を本当に決めているのは脳の無意識であり、意識はその決定を約0.35秒後に受け取って「自分が決めた」とエピソート記憶しているだけとする「受動意識仮説」を提唱する前野隆司教授が合気道家、僧侶、コーチング(森で実施)のプロ、医学者(民俗学者の様でもある)との対話を通して無意識を新たな切り口から掘り下げます。無意識が決めているとは言っても運命決定論では無く、ここにタイトルでもある「無意識の整え方」があるとして、対談ごとにまとめられてます。とても引き込まれる内容で全体を通した意味合いを感じ取れた(無意識に刻めた)ような気になりました。
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Posted by ブクログ
メンタルモデルとは、人間が小さい頃に体験した痛みを避けるための信念を分類し表したもの。その信念から人生におけるすべての行動が自動的に作り出されている。ただし、個人としてその自覚はなく、自身が日々やっていることを「良いことだ」「意味のあることだ」と頭で正当化している。
メンタルモデルという枠の外に出て、自己を客観視できれば「わたしを突き動かしているそのOSは自分ではない」し、「システムに作り出された回避行動で人生を生きている私も本当の意味で自分ではない」、「痛みと回避行動を卓越させた結果として出来上がったアイデンティティにすぎない」と気づくことができる。
これこそが、本質的な意味で自分を取り -
Posted by ブクログ
就職してから、どうせ仕事するならば成果を上げて評価されたいと頑張ってきた。評価されれば仕事が楽しく幸せになると思い込んでいたけれど、そうはならなかった。その理由が本書を読んでわかり、納得できた。評価されたその一瞬は嬉しくても、それは毎日の仕事の楽しさには繋がらないものだったのだ。
ではどうしたら幸せになれるのか?
まず個人レベルでは、本書で挙げられている「幸せの4つの因子」を満たすように、仕事を通して自己実現を図りながら成長し、自己否定ではなく自己受容し、人の目を気にせず自分らしさを追求することが必要となる。
これを実行していくためには、まず自分を理解しなければならない。自己実現で目指した -
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・次はこうする で
忘れよう。
フィードバック制御
フィードフォワード制御
テニスなら思った通りの場所にボールを打つために、何度も誤差を感じながらスキルの記憶を修正して記憶していく。
同じように、新しいスキルもフィードバックとフィードフォワードで学習できる。
思い通りの動きができるまで何度も忘れる。
次はこうする
次はこうする
次はこうする
・書いて忘れよう
書くと安心して忘れられる。
紹介されている方法では、gmailがあった。
ただこれが出版されたのは2009年なので。
今はEvernoteでも、メモアプリでも好きなものを使って書きまくればいい。
ただし、「次はどうするか」 -
Posted by ブクログ
「死ぬ時は、どんなかんじなんだろう?」祖母が亡くなった幼稚園の頃からずっと心の底にあった恐怖と不安。半世紀を経てようやく、その答えに出会ったのがこの本。「死」を扱う本となると、スピリチュアルとかなんとか、単なる”暗示”でしかないオカルトか、体の良い”脅迫”になっている宗教、あるいは、それらしく聞こえる似非科学だったりしそうなもの。しかし、読んでみると正反対。テーマについてのアプローチ方法を踏まえて、脳科学、心理学、哲学と横断的に学術を使いながら「死」についての解説を試みてくれ、その手段をいくつか提示してくれている。「腑に落ちたか?」と著者は問うているが、正直、そんな感覚にはならなかった。けっし