前野隆司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本書を手に取る前の私は、「感動」とは何かを問う際に、従来の喜怒哀楽といった単純なラベリングに懐疑的な立場を持っていた。感情には7つ、8つといった異なるモデルがあり、その本質は身体反応や脳内物質に結びつく多層的な現象ではないか——そんな視点で日々のコーチングやグラフィック・レコーディング実践に取り組んできた。
この立場から本書に向き合うと、前野隆司氏が提案する「STAR分析」や、シュミットのSEM理論を感動に応用する発想は、「感動」の仕組みを体系化し、設計・分析する枠組みとして非常に示唆的だった。感動はSENSE・THINK・ACT・RELATEの体験がFEEL(感動)へと昇華されるという整理や、そのモジュールの組み合わせの可能性は、単なる情緒的消費や現象論を超え、学びや変容へのトリガーとして捉え直すきっかけになった。
一方で、ラベリングや分節化の危うさへの自問も浮かぶ。文化や社会構造が「名前をつけること」にどんな意味を持たせ、時に本質から目を逸らす――そのことを虹の色や感情語彙の事例を通して強く再認識した。しかし本書は、ただの名付け遊びではなく、感動設計の理論・現場応用の土壌を広げる知的野心を持っている。エンターテインメントや伝統芸能、アニメ産業や教育・コーチングのフィールドで活かせる普遍性と再現性がある、と実感する。
読後の私は、「感動=学びの仕掛けである」「けなげさや挑戦の物語が人の成長とモチベーションを引き出す」という自分なりの理解に確信を持った。そして、分節と設計を、現場で価値ある応用知として使うことの積極的意味も認めたい。
結局のところ本書は、私自身が既に持っていた本質論への問いかけと、産業や現場知とつないでくれる理論の架け橋となった良書である。そして何より「感動のメカニズム」を学ぶことで、日々の問いや実践そのものが少しだけ豊かで深いものになったように感じる。
これからも「感動」を、分節の罠に陥らず、現場のリアルと理論の往復の中で探究し続けたい。
そんな気づきを与えてくれる一冊だった。 -
Posted by ブクログ
前野さんと保井さんとの対話形式で話が進む。
なので、テンポよく読めるかと思いきや、苦手な歴史的背景などが出てきたので、個人的に頭に入りにくかった。
元々、無意識と対話する技法(ダイアローグ)を書いてある本なのかな?と思って手に取った。
しかし、ダイアローグのルーツや日本と世界の比較、日本での活用事例など大ローグを中心にして発展させた内容だった。
あぁ、わたしの勘違い・・・
本書の中で、印象手にな言葉があったので、少し深堀する。
ダイアローグに関するQ&Aの中で、理論から離れられないがどうしたらいい?という問いに
「無意識にから湧き出る言葉が理論的なものであってもよい。
そこに込められた感情や想いを大切にすればよい。」
という返答があった。
無意識というと感性や意識せずに出てくることなので、理論的なものはよくないのでは?
と思ってしまう。
しかし、その理論的思考からもう一歩進んで、その理論に思い至った感情や想いもセットとして考える。
また、「理論的でもいいじゃん~♪」的に全てを鷹揚するところこそがダイアローグの一歩なのではないかと感じた。
もしかしたら、
“小さいことに捉われているようじゃあ、まだまだだよ。ほれ、これ読みな”
と神様がめぐり合わせてくれたのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
自分を救えるのは自分だけである。私たちは皆群れようとする。必要もないのに繋がろうとする。見栄を張り無理な自尊心を得ようとする。それは皆が通る道であり、失敗をし苦い経験を通して気付き学び修正して立ち上がり前へ進むことができるのだ。
さて、本著では、幸せな孤独とは何かを教え説く良書である。現代(2025)では個人で生きようとする人が10代から50代までと幅広く存在し、これから孤独な人は多くなるだろう。孤独とは1人の時間を大切にする姿勢であり、孤独とは、自分を労り励まし対話するものであり、気を楽にして自分のための時間を人生をどう生きるのか問い続け、自分の意思で決定し選択をするものだ。人生は何が起きるかはわからない。孤独とは言いつつも恋愛したり結婚したり子どもが生まれるかもしれない。会社では部下を束ねる立場になるかもしれない。友人たちの中心で幹事をしているかもしれない。今は孤独であっても、1人であっても、未来のことはわからないのだ。だが、何もしないでいきなり棚からぼた餅に幸せが降ってくるわけでも訪れるわけでもない。
幸せな孤独とは、他者と比べず自分を褒めて伸ばし、自分のための時間を使い、楽観的に自分を捉えることで生きやすさを感じることができると示唆している。
私たちは皆、得体の知れない未来や孤独感に煽られ、亡霊を見ているだけで現実を見ていないのだろう。現実も色々なことがあるけれども、なんだかんだと言ってそう悪いものではないものだ。人生いつ終わるかは自分自身でも医者でもわからない。
孤独を感じているときは、その孤独はどこから来るのかを思索し感じ自分自身を労り褒めて楽に生きる意識を持つことが重要であろう。
やはり、自分の人生は自分だけが救えるものであり、そうあれかしと思い幸せな孤独と向き合う姿勢と孤独という存在の一端を知れる良書であろう。 -
Posted by ブクログ
【本書を選んだ目的】
感動する力を増やしたいため。年齢を重ねて「まあそうだよな」と思うことが増えてしまい、感動とはそもそも何か、そして感動するにはどうすればいいか、と考えて本書を読んだ。
【感想】
感動のメカニズムについて、STAR分析を利用して事業等の事例を用いて説明していた。
内容的には面白かったけど、目的に対してはそこまで得られるものはなかった。一応最後の章で S (感覚) を高めることが大事と言っていた。Sから、T (Think) A (Act) R (Ralated) と続いていくという論理だった。
自然に触れることが大事だと一部語っていた。
対話による感動の見つけ方は、今だと ChatGPT が活用できそうである。 -
Posted by ブクログ
最近、周囲がウェルビーイングでにぎわっているんだけど、世のなかではもう当たり前のことなんだろうか。とはいえ、この本だって出たのは3年前だからそのくらいの感じなんでしょうね。
古くはたとえばアランとかの「幸福論」から始まり、現在のウェルビーイングのわりと直接的な前進にもポジティブ心理学があることが述べられているけど、社会のなかにはずっとこういうことを至上のものと考える一派がずっといるということだろう。この本でも述べられているとおりにウェルビーイングが一般的になればすてきな社会になるはずなのに、そうならないのはなぜだろう。
でも、いままでになくウェルビーイングの潮流が来ていることは感じられた。この流れが本質的に根づき人々が生きやすい世のなかになるといいと思う。 -
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これまでの人生を振り返って、うれしかったこと、感動したこと…・・・・そのほとんどが「経験」「体験」によるものだということです。
科学的に証明されている「幸福度が高まる経験の4条件」】
①お金を使うことで、他の人と関わり、新たな知人や友人が増えたり、世の中とのつながりが実感できる経験。
②お金を使うことで、この先何年も楽しい気持ちで「繰り返し語ることができる」思い出となる経験。
③お金を使うことで、自分自身で思っている理想とする自分のイメージ、あるいは「自分がなりたいと思っている自分像」につながる経験。
④お金を使うことで、他のこととは簡単に比較することができない「めったにないチャンス」を得られる経験。
稼いだお金で、どんな経験をするか?」
「稼いだお金を、誰のために使うか?」
この2つをお金を稼ぐ理由として設定し、そのうえで目標を立てればいいのです。
お金を得ること自体を目標とするのではなく、その先の幸福度が高まるお金の使い方、そして、そこで得られることを目標にすれば、お金を増やす行動に幸福度高く取り組むことができるのです。
即実践!行動レシピ
「ジャーナリング」を試してみましょう!
①心配に思うことがあったら、その心配に思うことを手帳にメモする(スマホのメモ機能などを使ってもOK)
②それを1カ月間続ける
③1カ月後、メモした内容(心配に思ったこと)を見返して、それが実際に起きたかどうか○✖️をつける
④心配に思ったことがどれだけ起きていないかを実感する
「お金に意識を向けるのではなく、時間の使い方を考える」
この原則を知っていれば、お金のことを考えなければいけない時であっても「もっとお金を稼がなきゃ!」ではなく、「お金を稼いだら、そのお金でどんな時間を過ごそうか」などと考えることができます。お金に関することも、幸福度高く考えようになるのですね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ思い込みが正しくないことをよく理解できた。
幸せと思えないのは、どうしたら幸せになれるのかを知らないから、というのは面白い視点。
すぐに始められることが沢山あるから実践していきたい。
ーーーーめもーーーーー
・お金はある方がいい
・経験にお金を使う、人にお金を使う
・温かな人間関係を築ける人が幸せを手に入れる
・友達は数より多様性
・結婚は努力が必須。一緒にいることを当たり前のことだと思わないで行動。うまくいく人はうまくいく努力をしている
・夫婦の月初ミーティングで、先月の振り返り(相手にしてもらって嬉しかったこと、楽しかったこと、改善してもらいたいなと思ったこと)と今月の過ごし方の確認(今月やってみたいこと、やらなければならないこと、スケジュールの確認)、最後に相手に感謝していることを3つずつ伝える
→言わなくてもわかってくれるなんてことはありえない。常に課題や改善点を言葉にして共有する必要がある。
・価値観の一致が大切
・理想の人生観・世界観
・今後の人生でやりたいこと・達成したいこと
・今月、来月、今年やりたいこと
・スケジュールの共有
・お金の使い方
・子供の育て方
・理想とする夫婦像
・両方の親族との付き合い方
・休みの日の過ごし方
・子供の世話の分担
・家事の分担
・モノの買い替えや買い物について
・クーラーや暖房の温度の設定
・相手にいいニュースがあったときに熱烈に反応
・どれだけ今の自分を肯定的に受け入れることができるかが、人生の満足度に強く影響する。どんな自分も「それでいいんだ」と思える力。出来ている部分を見てあげる。自己受容力。自分を褒めてあげよう
・本人の意識次第で、仕事に意義を感じるか、感じないかは決められる(私は人類を月に届ける仕事をしている)
・仕事=コーリング 関わる人を増やす、意味を拡大する、変化を加える
・通勤時間は短くする
・この時間でどんなことができるだろうか?とお金ではなく、自分の生み出せることに焦点を当てる -
Posted by ブクログ
ネタバレ幸せの4つの因子と、それらを高める方法
①「やってみよう」
(主体性、自己決定、やりがい、強み、達成)
→夢や目標について語り合う、日常のなかにワクワク感やときめきを見出す、視野を広く持ち今やっていることに将来に繋がる意味を見出す
②「ありがとう」
(つながり、感謝、利他性、思いやり)
→じっくりと対話する、ボランティア活動などをする
③「なんとかなる」
(ポジティブ、楽観的、チャレンジ精神)
→ポジティブな言動をあえてする(口角を上げる、胸を張って視線を上に向ける、ポジティブな言葉を声に出す)
④「ありのままに」
(独立性、自分らしさの自覚)
→他者と自分を比較しない、創造性を発揮するような何かに挑戦する、自分らしい強みを見つけそれを高める
専門職養成課程では、資格取得のための知識や技術の修得が至上のアウトカムとみなされる。果たしてそれだけで学生は幸せになれるのか。
「国試に受かって就職できたら人生ハッピー」とは限らないVUCAな時代。「自らの幸せに向かって進んでいける力」の育成も大切なのかな、と思ったり。
後書きの熱量がすごい!!