鈴木博毅のレビュー一覧
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「何かやろうとするとき(もしくは拒むとき)、同調圧力が非常に強い。」
常々そう感じてはいるものの、何がそう思わせているのかは「空気」という言葉で思考停止していた。本書は空気の招待や対抗策を解き明かす。
空気の最大の弊害である「意図的な前提を掲げて押し付けることで、都合よく現実の一部を隠蔽する」ことは大なり小なりどこの組織でも起こっていることであり、まずはそれを認知し、対策案を知ることはこれからの組織人にとってひじょうに重要であると感じた。
すなわち、これからは空気を生み出している「真の動機・前提(=ごく特定のムラにだけ都合の良い前提)」を知り、真の動機に結論が誘導されないよう、きちんと見 -
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・「不敗」が一番大切
不利なときは戦わない決断をする。
・弱い自分に勝つ方法は二つ。
- 自ら窮地に立たせること。
- 追い込まれる前に全力を出す習慣をつける。
・失うものをイメージすると人はすぐ動く。
・数分の一の投資と労力で同じ結果を出す道を探れ
・あらかじめ勝利する体制を整えてから戦う。
・努力の汗をしている時点で二つのことを間違えている。
- 最初から問題が起きないようにすべき
- 初めから大差をつけておくべき
・ビジネスでは弱いものイジメも立派な戦略
・「依存」するものは敗者となる。
依存とは全てが都合よくうまくいった場合を前提とすること。
・勝つ能力を備えている者ほど多 -
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【読書その36】MPSコンサルティング代表の鈴木博毅氏の著書。日本的組織論の名著をわかりやすく現代ビジネスマン向けのエッセンス化した「超入門 失敗の本質」の著書で有名。本書では、福沢諭吉の「学問のすすめ」を現代ビジネスマン向けにこれまでと全く異なる視点で分析・解読している。本書では現代社会を生き抜くための「実学」の重要性を強調しているが、やはり何事もいかに問題意識を持ち、アンテナを張って、自分の人生の中で生かしていくかということに尽きるのではないかと感じた。
「文明論之概略」も含め、再度「学問のすすめ」を読み返してみたい。この前に読んでいた岩瀬大輔氏の著書に続き、今年の読書の中でもトップランク -
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ネタバレ自分にとっての敵が何なのか、勝利が何なのかわかんないけど、『孫子の兵法』をずっと読みたかったから、それの足がかりとして、読めてよかった。
戦わずして勝つが孫子の兵法の最高理念である。実際に戦闘を行うことなく、敵を屈服させることが最も優れた戦略とされている。
以下、覚書
1. 始計(しけい)
勝敗は戦う前に決まる。戦うかどうか、まず冷静に判断せよ。
2. 作戦(さくせん)
戦は短期決戦が基本。長引けば国力が削られる。
3. 謀攻(ぼうこう)
武力よりも策略で勝て。敵を破るより、屈服させる方が賢い。
4. 軍形(ぐんけい)
守りを固め、敵の隙を突く。勝てるときだけ戦え。
5. 兵勢(へいせい -
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●1
体験的学習の限界と成功の持続性
・一時的に勝っても、成功要因を理解していなければ持続的な成果にはつながらない
・成功体験のコピーではなく、背景にある戦略的な「指標」を見抜く必要がある
【具体例】一度ヒットしたテレビCMを別の商品で再利用しても効果が出ないのは、顧客ニーズや市場の変化を捉えられていないから
●2
シングルループ学習とダブルループ学習
・シングルループ:目標自体は正しいという前提で、やり方だけを見直す
・ダブルループ:そもそもの目標や問題設定を疑い、根本から見直す
【具体例】売上低下を「営業の怠慢」と捉える(シングル)か、「市場の変化や商品力の問題かも?」と考える(ダブル) -
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いろいろな思考法を知ると、自分をより理解できる
・思考の整理学
・ロジカル・シンキング
→相手の課題を先に答えることで、話を聞いてもらいやすくする
・天才たちの思考法
・孫子
→兵法書
・論語
→理想を追求し続けるには、「柔軟さ」と「一途さ」を併せ持つ必要がある
・はじめての哲学的思考
→不幸とは欲望と能力のギャップである
・禅問答入門
・パン屋ではおにぎりを売れ
→考えるとは、広げることと深めること
人生=思考+行動
人の興味を高めるためには、「自分ごと」「あなたごと」「社会ごと」の三つの接点が必要→例:最近目が疲れやすい+子どもたちがよく見ているスマホ+日本人の視力低下 -
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「歴史を知る」で多いのは「勝者」の言い分であるが、敗者から弱点・敗戦要因を考察することも重要だと思う。その一例が米国のインディアンは何故異国民・移住民に追われ負けたのか。その敗戦の要因は敵を知り、協調交渉、食糧の確保などを怠ったことが主な理由、と言われる。現代で言う、事前外交交渉を図り協調路線を見出すことが重要、ビジネスで言えばライバルを知り新たな市場を作り出す商品開発をする、と言うことだろうか。文中での気になる言葉:
「戦闘で負けないことより機会に焦点を合わせる」(カエサル)
「ナンバーワンになるには、まず弱者を攻撃する」(源頼朝)
「弱みは見方を変えれば一瞬で強みへと変わる」(諸葛孔明) -
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日経ビジネス人文庫の歴史シリーズ。
30冊の名著を紹介しながら、リーダーシップの歴史を振り返る内容になっており、古典から現代の名経営者まで、紹介されている名著のバラエティに富んでおり、長い歴史を辿りながらリーダーシップの発展を学ぶことができます。名著に触れながら、歴史を振り返り、リーダーシップを学べるという一石三鳥の一冊となっています。
▼日本のリーダーはこのような難しい時代に直面しながら、成果を強く期待されているのです。舵取りが難しく、混沌としたこの時代には、リーダーシップの既成概念をいったん取り払い、より本質を見つめる必要があります。そのため、リーダーが果たす役割・機能の全体を俯瞰するこ