鈴木博毅のレビュー一覧
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ネタバレ■ 空気に支配される日本人
空気を読む、その空気こそが日本人の思考停止と非合理な決断を進め、人々を支配してきた。現代でも、その影響は大きい。
■ 空気の支払いからどう逃れるか?
① 相対化
② 場の開放
③ 思考の自由
④ 根本主義
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↪︎① 隠れた前提を見抜く
「AだからBである。」
このAは本当に事実であろうか?またBが唯一の選択肢であるか?絶対化された前提を疑う事で、支配する空気から脱する突破口となる。
↪︎②外の光を入れるか、自ら外に出るか
空気が支配する状況では、空間(学校の教室、会社の部署etc...) が閉じられている事が多い。
外部の光(情報や異なる前提や価値観)を取り入れる、もしくは自らが外部へ出ていく様にする。
↪︎③ 過去の延長線上で考えない
前提、通常性から離れた思考や行動をとってみる。
もしくは、第3者の視点で考える。
↪︎④最も譲れない事は何か?
原点(最も譲れない物) に回帰する事で、それと実際に抱えている前提とのズレを把握することができる。 -
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歴史から現代のビジネスに当てはめ、解説する本書。とても面白い。
◼︎競合との戦い
・競合や一般的な企業の目標を調べる。その目標と逆のセオリーで勝負する。
・既存国(企業)の悪しき文化を廃止する制度を作る。
・ライバルを仲違いさせ、各個撃破する。遠くの国(企業)と友好し、近くの国(企業)を攻撃して滅ぼす。滅ぼしやすい近くの国(企業)から個別分断して撃破。
・敵の得意領域で戦わない。自分たちの得意なところで戦う。
・ナンバーワンになるために、弱者を攻撃する。
・相手の弱い部分に攻撃を集中させる。
◼︎小さな組織で戦う
・小さな機会や小さな勝利にも前向きでいる。
・失敗の判断は早めに。わずかな犠牲でとどめる。
・農家に武器を。アルバイトに戦略や経営権を。
・最速で学び、繁栄する組織。
◼︎未来を想像する
・流れに先回りして勝利を待ち構える。
◼︎弱者と考えて振る舞う
・組織内外ともに利益や名誉を独り占めせず、気前良く分け与える。
・苦しい状況になれば限界まで戦わず何度でも逃げる。強敵をひたすら避ける。
・問題から避け、他者から協力と貢献を引き出す。
・弱点を再定義して、強点に繋げる戦略を作る。
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福沢諭吉の『学問のすゝめ』と幕末・明治維新期の歴史を通して、時代の転換期を生き抜く知恵を解説した本。
日本の近現代では2度の転換点があります。1度目は幕末、2度目は敗戦です。幕末では明治維新により、敗戦では復興と高度経済成長により、日本は大きく飛躍できました。
停滞している現代日本は幕末や敗戦時と同じような3度目の日本史の転換点と言えるかもしれません。過去2度の転換点と同じように乗り越えていくには、歴史に学ぶ必要があります。
本書は幕末・明治維新の歴史と福沢諭吉の『学問のすゝめ』を通して、転換点を乗り越えるために、明治維新における「成功の本質」を学び、時代の転換期に個人と国家がやるべきことを説いています。 -
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日本の組織の弱点とは
大東亜戦争における日本軍の多くの過ちは、現代の日本的組織に通ずるものが沢山あると気付かされます。戦時の知識に詳しくなくても非常に読みやすいです。
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ネタバレ#### 動機
将棋で言うところの定石を知らずに自分でウンウン考えるのは効率が悪いと思ったので。知った上で、自分なりに編集する。
#### 感想
- 色々読んだ上で今のところの戦略の理解は「目的に対し重要指標を定め、資源配分を決めること」
- 総合すると共通する良いイシューは「いかに勝ちにつながる局所戦を作るか」で、分解すると1.ユーザのニーズを知る2.敵の弱い所を探す3.自分の強みを明確にする4.重なる部分に資源を集中させ勝ちきる
- イシューを見つけるヒントとしては、1.サプライチェーン全体を見渡して課題はないか?2.他の人には真似できないことはないか?3.その勝負でNo.1が取れるのか? -
購入済み
とても理解しやすい
原書を読んでいたのですが、文言の定義がわからなかったり、難解な点があり、読み進めるのに苦労しました。
そこで、出会ったのがこの本です。
この本は、文言の定義が分かりやすくなされていて、とても理解しやすかったです。オススメです。 -
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ネタバレ孫子の兵法を探したところ、韓非子の方が良さそうだったので。
感想。面白かった。韓非子は、ちょうどキングダムと同じ時代、秦が中華統一を進める時代に、各国の衰退を踏まえて書かれたものらしく、漫画の影響もあってか共感しやすかった。
備忘録。
・役割や肩書きは、褒美ではなくテスト。官職を与えて仕事をやらせてみれば、愚か者と知恵者とがはっきりする。
・韓非子は徹底した事実主義を主張。評判や雰囲気で物事を判断すると国は滅亡すると。
・事実を元に、しっかりと評価し、しっかりと罰する。ズルイ者が得をする環境を作ってはならない。
・褒めるか叱るか、どちらかは必ず行う。「山には躓かないで、蟻塚に躓く」ということわざにあるように、部下の小さな失敗(蟻塚に躓く)を放置すると、部下は山は避けれても蟻塚を避けられず。
・そのためにも、効果的な基準を持つべし。これ大事。矢の名人の百発百中の素晴らしさは、その的があるからこそ評価出来る。
・優秀なものに仕事を任せ、愚かなものから仕事を引き上げる。これに徹すれば、誰もが懸命に働かざるを得ない。
・空飛ぶ竜は雲に乗り、天に昇る蛇は霞に遊ぶが、雲が消えて霞が晴れてしまうと、竜や蛇は天に昇れず、ミミズやアリと変わらない。しかし、ミミズやアリは雲や霞があっても天には昇れない。→本人の資質と、チャンスや状勢の2つが、成功には不可欠。
・上に立つものは、優れた才能を備えていても、自分で仕事をしたりはせず、臣下に仕事をさせてそれを観察する。→個人プレーよりも部下の指導。
・名君は知恵があっても、それによって思慮を巡らせしたりはせず。→自分の知ってることだけで考えず、大きな波と時代の変化を知って勝つ。
・人を動かす要諦は、「必要だが嫌なこと」をやり抜く環境づくり。それに効くのが、賞と罰。
・君主は自分の望むことを外に出してはいけない。臣下はきっとそれに合わせて自分を飾りたてるだろう。→言わんとすることはわかるが、それは組織として非効率で冷たすぎないか?
・「十過(10の失敗)」。前半5つでは、大局観をもって優先順位をしっかり判断しろ、と言っている。後半の5つでは、慢心ダメよと言っている。
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著者の入門シリーズは、「失敗の本質」に続き、2冊目を読みました。
言わずと知れた山本七平氏の「『空気』の研究」を解説したものであり、理解しやすく構成されています。これまで機会がなく、原典を読んでいなかったので、入門としてこちらを読んでみました。
日本人の思想と行動を支配する「空気」という捉えにくいものを細かく紹介しています。
このような著書を読む際、本当に日本が特殊なのかということを注意するようにしています。
確かに先の大戦の時代は、現代と比較できないほど特殊な時代であったことは間違いないでしょう。そのような時代だから、日本が失敗したのか、日本人がもともとそういう性質を持っていたから失敗したのか、しっかり考えていくべきでしょう。
本書には、日本人の民族性や特徴を多数挙げていますが、読んでいると他国でも見られるようなことも多くあるように感じました。
「日本は古来から、外来の文明や宗教を、自国に受け入れたときから徐々に溶解させ、最後は消化吸収する形で変容させてしまう」という例は、これまで遣唐使や近代化などでいい面も生んでおり、隣に大国があったという利点を活かし、発展につながったことは間違いありません。きっと他国でも同様の例があるのだと思います。
また、取り入れたものの本質を骨抜きにしてしまう、という話で言えば、日本の過去の話にとどまらず、現代でも日本版TMO、日本版CCRCといわれるものはそうなのかもしれません。
多数決の結果に縛られるといった話でも、最近の消費前増税延期は、この話とは異なりますし、ブレグジットの混乱はイギリスでも同様の話がみられる気がします。
本書にもあるように、日本特殊論に偏ることは危険であり、外に解放していた時代が空気を変えるという部分は、正にそのとおりであるため、改めるべきところは改め、守るべきところは守る、相対的・客観的に評価し行動することの重要性を改めて感じた一冊となりました。
▼日本人の民族性の1つは、「状況に即応する」こと
何かに染まりやすい、自らを進んで塗り替える性質を持っている
裏を返せば、状況に即応する意味での一貫性が日本人には常に存在している
▼「仮装の西洋化」で日本人は自分が変身したように感じて、過去を捨ててしまう。しかしその実体は、「変化に即応する」「先に進む度に過去の歴史を捨てる」など、変わらない日本人の根源的な行動様式、一貫した思想の結果ではないか。
▼日本はムラ社会と言われる
産業や共同体ごとに、ある特定の集団を形成している。
ムラの特徴は、その共同体が「独自の善悪」を設定していること
▼ムラ社会の日本に欠けているものは、異なるムラを横断的に貫くことができる、「共通の社会正義」である。
ムラを横断的に貫く共通の社会正義が日本に確立されると、ムラごとの主張が衝突したときに、どちらのムラの主張がより正しいかをその社会正義から判定できる。
ところが、日本社会はこの共通の社会正義を持たず、別の形でこの複数のムラの問題を解決してきたと、山本氏は指摘している。それが「一君万民」の支配体制を横に広げていく世界である。
▼日本の集団が情況倫理に陥るとき
①共同体の前提(空気)が管理されず、その集団が隔離されて存在しているとき
②一君としての空気(前提)を管理する者から、お墨付きを得たと感じられたとき
③異なる共同体を貫き共有されるべき、社会正義が確立されていないとき
集団で共有された空気(前提)が狂うと、空気によって倫理基準も変化する。集団内の空気(前提)に完全に支配され、一人の生徒をいじめる行為に教師を含めた生徒が多数参加して、それを異常を思わない空気が出現する
▼日本人は「情況倫理(=情況によって善悪の基準が変わる倫理)」に支配されやすい
▼空気(前提)による悪影響
①誘導的な前提で、現実の本当の姿を隠ぺいする
②前提とは別の可能性を検討させない
▼空気の拘束力を説明する3つのキーワード
①臨在感(臨在感的把握)
②感情移入
③絶対化
▼すべてを倫理で説明しようとすると、因果関係が解明されるまで時間がかかる。西欧では感情と論理を切り離して判断する文化を長く育成してきたことで、臨在感を感じても、倫理がそれを説明できない限り、人や社会全体が動かない。そのため、感情に結び付けて出来事を理解して働く日本人が、時に先回りできるほど、一部の変化に対して西欧諸国の反応を遅い。
逆に物理的な因果関係のない、精神的な臨在感でも日本人は同じように動く。合理性で動く西欧諸国は、そのような日本人の反応を冷笑するだろう。その場合は、完全な盲動、迷信主義や過剰な精神論などになってしまう。
▼日本人は、「言葉=現実として絶対化する」、言霊信仰のような思考をしがち
▼日本人は、命題や言葉、心の中で結び付けられた意味と現実を同一視する、原始的な感覚を保持したまま、技術革新を成し遂げて近代化に成功した稀有な国
▼西欧の基本思想は「徹底的な相対化」。命題が正しい場合と、間違っている場合を明確に区別する
▼日本は古来から、外来の文明や宗教を、自国に受け入れたときから徐々に溶解させ、最後は消化吸収する形で変容させてしまう
▼日本で多数決原理を健全に活用する2つの対策
①議題のプラス・マイナスの2つの側面を必ず論じる時間を設ける
②多数決が通っても、指摘を受けたマイナス部分を無視せず対策を確実に行う
▼日本ではムラの外を知ることが、権力や富、支配力の源泉となる
①日本が島国で情報統制を行うことが容易であったこと、ならびに歴史を通じて、文化・技術輸入国としての作法を身に付けていたこと
②日本が比較的大きな島国であり、大陸と適度な距離があり、文化的な進化とマーケットや独自の文化圏として存在するだけの規模を持っていた
▼日本では、家族主義のような発想が重要とされているのか
人間は生まれてくる家庭を選べないことが理由ではないか。家族とは、天与の関係性(つまり強固なもの)と感じている。家族的な感覚の組織運営が過去の日本で意味を持ったのは、契約など人為的なものよりも、天与の関係性である家族・一族という感覚を尊重したからではないか
▼日本人は、確固たる思想や主義を持たないと言われることがある。しかし、「思想や主義などの人為的な概念が、絶対的なものでも、神聖なものでもない」という確固たる思想を持っていると理解できる。
この世をつくったのはただの人である、という日本人の根本思想。それゆえに、人為的な前提や概念、人がつくる“思想”を絶対視・神聖視しないという特徴がある
▼日本人は、このような根本思想を持つにも関わらず、空気に支配され、時に狂うのか
①思想や主義などにある人為性を嫌う反面、社会変化、時代のトレンドや方向性を、集団の多数派の考え方で判断してしまう傾向があること。一人の人間の意見は、「排除すべき人為」でも、集団の多数派を占める意見は「自然発生的なトレンド」と日本人は捉えてしまう。この文化的な思考につけこまれると、空気による大衆扇動が効果的に機能してしまう。
②言葉や図像に隠れて含まれる前提に、現代までの日本人が無頓着であったこと。さまざまに隠された前提を押し付けられることに警戒心がないことが、過去150年間の空気支配による幾多の悲劇の引き金になった
<目次>
はじめに 今も昔も日本人を支配するもの
第1章 日本を支配する妖怪の正体
──日本人が逃れられない「見えない圧力」
第2章 なぜ日本人は集団だと狂暴になるのか?
──日本的ムラ社会を動かす狂気の情況倫理
第3章 なぜ日本人は感染しやすいのか?
──日本人を思考停止に追いやる3つの要因
第4章 私たちはこうして思考を乗っ取られる
──空気の拘束を生む3つの基本構造
第5章 なぜ日本人は「常識」に縛られてしまうのか?
──新たな拘束力となる水の思考法
第6章 「日本劇場」を操る「何かの力」
──支配者にとって空気は世論をつくる最強の武器
第7章 どうすれば空気を破壊できるのか?
──巨大な圧力に抵抗する4つの方法
おわりに──空気を超克する新たな時代の創造へ
後注