井上英之のレビュー一覧
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ネタバレ途上国で起きたイノベーションを事例に、ここから世界が変わろうとしている、変えようとしている・・・という事をまとめあげた本。タイトルの「世界を変える」ということからも分かる通り、熱い。文章からも「熱さ」のようなものを感じる。
辺境からの立ち上げという行為自体も(クリステンセンのイノベーションのジレンマを読んだ後ということもあり)、強い可能性を感じた。
〇メモ
・当事者だからこそ困難を乗り越え問題を解決する
・世界のリーダーは現実を知らない
世界の大半はiPhoneを求めていない
インターネットを利用するにも電気がない
世界ではいまだ14億人強が電気を使うことができない
灯油で明かりをと -
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貧困に苦しむ途上国で、貧困層の為のビジネスを立ち上げた人々を追った一冊。
途上国では先進国では当たり前に存在する電力をはじめとしたインフラが十分に整っていないので、そもそもビジネスを立ち上げる土壌自体に苦労することが多い。
「断絶」、とこの本では表現されているが、ビジネスの一連の流れを途絶えさせてしまう困難が存在する。
また、ODAといった形の国を単位とした援助では、必ずしも草の根分けて末端の人々まで行き渡ることが少ない。
こうした問題点を抱えつつも、貧困層の視点・立場に下りた形で立ち上げに成功したビジネスがいくつか紹介されている。
一般のビジネスにはない独自の工夫が垣間見えて、難しい状況 -
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NGOないしNPO、いま流行りの社会起業家に焦点を当てた本。底辺国での起業のモデルとかかわる人たちが、どんな理想を抱いてどんなキャリアを持っているのか、どうやってビジネスをしているのかをまとめている。現地の「当事者」が起こした例、国外から疑問を抱いてやってきた例の二つだが、どれもビジネスの本質をとらえた好例だと思った。
そもそも未熟な業界自体をまるごとデザインする(しかない)という、成熟した先進国にはもうあり得ない選択肢が多い点。むしろ代替手段が豊富な先進国では難しい、世界でも最先端のテクノロジの投入による即効性のわかりやすさ。エキサイティングな要素が多分にあることがよくわかる。同時にリスク -
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途上国で活躍する社会起業家の事例を通じてイノベーションが生まれた事例を紹介するとと共に、貧困層市場(37億人)の分解と日本等が辿った開発のパターンとは異なる市場へのアプローチの方法をまとめた一冊。業界をデザインする(作り出す)という発想、風呂敷を大きく拡げることが途上国市場においては重要であると思う。以下、メモ(1)貧困層市場に存在する8つの事例における断絶(研究開発、製造、マーケティング、流通、サービス、金融、アフターサービス、寄付)を乗り越える為の業界のデザイン(①情報技術を活用した業界構造の転換(核となるモデル)、②スケールアウト型戦略を通じ貧困層をサービスの担い手として取り組む、③アラ
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最近、子どもの心がしっかり育っていないなぁと感じることがあって手に取ってみた本。
SEL教育(社会との関わり方と感情の扱いについて学ぶ)は、まさに日頃から大切だなと思っていることが詰まっていて、うんうん頷きながら読んだ。
そして、そこにシステム思考が加わったら未来は明るいだろうと思う。
でも、これを家庭でやるのは難しいので、学校で…となるのだけど、じゃあどこの学校でこんなことやってくれるんだろう?(近くでは聞いたことがない)
ひとまず、家庭で出来ることをもっと知りたかったかな。
そういう意味では、巻末付録が一番求めていたものに近かった。
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この本のテーマは、トリプルフォーカスだ
3つの包括とは自身、他者、外の世界である。へ、そして3つの方がそれぞれには技術があり、大切なのは、この3つをつなげた全体感を持つことだと伝えている。
この変動する世界の中で、自分と言う存在が感じていることに気づき、理解し、そこから他者を理解し、より広い世界へとつながって変化を生み出していくその具体的な筋道を開く必要がある。
子供たちが新しい選択肢を作れるように、1つの試みとしてSELが提案されていた。
SELが教える5つの能力としては
・自分に気づく力
・セルフ・マネジメント
・ソーシャルスキル
・より良い意思決定
SELでは、これらの5つを教えられるべ -
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EQのゴールマンと「学習する組織」のセンゲによる教育に関する共著。
「なぜ、この2人が?」というほどの驚きはなく、ゴールマンがEQやSQの学校教育の応用に力を入れるのは当然だし、センゲもシステム思考を教育にいれことこと、そして「学習する学校」ではこれからの教育に関する全体的な本もある。
内容的にはこの2人ならこうなるだろうというものなのだが、なんだか違和感というか、なんだかザワザワするものがあった。
子どもの頃から、自分の感情といったことに向き合うことや他者との関係性をつくること、そして全体のシステムに意識を向けること自体に異論があるわけではない。
なんか気になってしまうのは、多分、
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ドキュメンタリー風に複数の社会起業家の道程について記述がある。詳しく書いてあるのだが、無から何かを作ったり繋げたり、増やしたりする事がない私には、具体的にどうすればそうなるのかが見えてこなかった。
考え方は理解、共感できる。でも、どうやって?と感じる読後感だった。
ソーシャルアントレプレナー=社会起業家
3つの役割
1・政府が単独に解決できない多くの社会的な課題を当事者に近い立場で解決してみせる
2・通常の企業の行動原理ではとても始められないような社会的潜在ニーズを見いだし顕在化させていく
3・エンパワーメントやればやるほど元気になる仕事。働く事で尊厳を回復させる
過去数十年に渡り供与され -
Posted by ブクログ
感想は前半の事例の部分がよかった。貧困層からイノベーションが起こり、新たなビジネスが生まれていることがわかった。そのビジネスって先進国では本当に当たり前のことで、例えば「電気」。貧困層はただでさえ少ない収入を、灯りをつけるために灯油を買っている。灯油の灯りは空気も悪い。そこで太陽光発電を利用したサービスや電機を開発し、ビジネスとして成立させていった。また「流通」。貧困層が住む僻地は、流通網が発達していない。それゆえに日常品が適正な価格で販売されていない。だから貧困層に住む人は、結局高い物を買わざるを得なくなり、貧困の連鎖から抜け出せないでいた。しかしそこに目を付け、「欲しい物を、欲しい時に、欲