あらすじ
これからの社会で人の上に立つ人が身につけるべき世界標準の知恵が、ここにある。全世界で静かな熱狂を巻き起こしている「次世代リーダー育成」のためのバイブル、ついに日本上陸!
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Posted by ブクログ
SELをどう理解するのか苦慮していましたが、読み進めながら、「関係性に関する知性」を深めるためのものという個人的な見解に辿り着きました。
社会変化はとても激しくなっていて、私たちはそれに対応していく必要があります。個人のレベルで見ると、デジタルツールを用いたコミュニケーションや働き方の変化があり、世界規模でみると環境問題、well-beingなど世界全体で取り組んでいくべきタスクが多くあります。
それらを一歩ひいたところから見ると、「他者」や「世界」といった関係性の中で、「自分」がより良い決断をし行動をしていくことが求められていることが分かります。
本書ではそういった時代に生きる人たち(とりわけ子供たち)に向けて、どのように知性を磨いていけばよいかという指針を示しているように感じました。
少し難解な部分はありましたが、個人的に学びが多く、非常に参考になりました。
Posted by ブクログ
EQのゴールマンとシステム思考のセンゲの夢の共演。自分と他者、それを取りまくシステムの3つにフォーカスする力を高めることが必要、という主張。子供の教育が主題ではあるが、大人に対しても十分応用が効く内容
Posted by ブクログ
最近、教育に関心を持ち始め、購読。本書「はじめに」にもあるように、現代は注意を逸らすものに溢れている社会。電車に乗っても、ソファでくつろいでも、常時接続のデバイスからの情報をついつい眺めてしまう。ぼんやりと、あるいはしっかりと、自分や周囲の人、社会を考えることをしにくくなっていることは確かで、それが学びや思いやりといった「能力」を育むことを妨げているということも体感としてある。本書では、これからを生きるために必要なスキルセットとして、3つのフォーカスを提案している。「自分自身」「他者」「外の世界」の3つ。自分が寂しいと感じている、ということを正しく自覚できなければ、他人が寂しいと感じていることを理解できない。他者の理解がなければ、抱えている課題を解決するための接触や支援ができない。何が正しいかを判断するには、社会で起こっていることに自ら気づかなければならない。これらを子供達、先生、親、社会に広めるためのメソッドがSEL教育ということで、国内でもじわじわ広がりを見せている。事例がいくつか紹介されているので、関係者はぜひ読んでほしい。こんなの自分が子供の頃にはなかったけど、誰かが気づいて実践してくれてよかったよ。
Posted by ブクログ
システム思考によって、EQの能力が拡張される。
EQについて、判りにくい、捉えにくい点が、システム思考を加えることで明確になるイメージでした。
システム思考側からの読者より、EQ側からの読者にとって良本ではないかと思いました。
Posted by ブクログ
本のタイトルと
ダニエル・ゴールマン氏と
ピーター・センゲ氏という
作者の名前にひかれて手に取りました。
まずは、自分自身を深く理解するところから始めていくあたりは、自分自身のこと(内面に気づき)を理解できないと他者のことも社会の仕組みも思いやりを持って理解できないということだと気づきました。
こうしたベースとなる考え方(トリプルフォーカス)は、子どもだけでなく、社会人も知らなければならないことだと感じました。
一読の価値有りです。
Posted by ブクログ
SEL中心の本。
社交性×感情を学ぶ。
自分を見つめ、自分の感情に気づく。
その上で他者がどのように感じるかを考え、どう行動するとよいかを考えていく力を養う。
Posted by ブクログ
SELで述べられている5つの能力(セルフアウェアネス、セルフマネジメント、エンパシー、ソーシャルスキル、より良い意思決定)は学校という枠組みだけではなくこれからの社会をより良く生きるために必須の能力だと感じた。
また、それらの力をつけるためには心理的安全性が土台にあるというところや教師が子どもの安全基地になるなど共感する内容が多かった。
SELとは全く新しい特効薬ではなく、これまでもそれぞれの場所で大切にされていたものを整理しまとめたものであり、これまでにも大切にしていた部分も多かった。
また、その方法に一つの正解があるわけではないし直ぐに効果が出るわけでもない。
なので、何のためにこの活動をしているのかという部分をはっきりさせ、種をまき、水を与え続けることが大切だなと思った。
Posted by ブクログ
最近、子どもの心がしっかり育っていないなぁと感じることがあって手に取ってみた本。
SEL教育(社会との関わり方と感情の扱いについて学ぶ)は、まさに日頃から大切だなと思っていることが詰まっていて、うんうん頷きながら読んだ。
そして、そこにシステム思考が加わったら未来は明るいだろうと思う。
でも、これを家庭でやるのは難しいので、学校で…となるのだけど、じゃあどこの学校でこんなことやってくれるんだろう?(近くでは聞いたことがない)
ひとまず、家庭で出来ることをもっと知りたかったかな。
そういう意味では、巻末付録が一番求めていたものに近かった。
Posted by ブクログ
ココロのEQを育てるための、環境づくり、指導者の心の持ち方について。
子供って小さい頃からしっかりしてるもんね。しっかり考えて自分の気持ちを整理してもらうことは重要と理解しました。
IQや知識ではなく、どうしてそう思ったのか感じたのかをしっかり聞く事。
ビジネスとおんなじだね。
Posted by ブクログ
この本のテーマは、トリプルフォーカスだ
3つの包括とは自身、他者、外の世界である。へ、そして3つの方がそれぞれには技術があり、大切なのは、この3つをつなげた全体感を持つことだと伝えている。
この変動する世界の中で、自分と言う存在が感じていることに気づき、理解し、そこから他者を理解し、より広い世界へとつながって変化を生み出していくその具体的な筋道を開く必要がある。
子供たちが新しい選択肢を作れるように、1つの試みとしてSELが提案されていた。
SELが教える5つの能力としては
・自分に気づく力
・セルフ・マネジメント
・ソーシャルスキル
・より良い意思決定
SELでは、これらの5つを教えられるべき最も中心となる能力と考えられていた
一つ一つとして見ると、とても大切だと思うが、全体像の把握はあまりできなかった
Posted by ブクログ
高名な著者二人だったので期待して読みましたが、トリプルフォーカスの概念はなんとなく分かったが、全体的にハッキリしないモヤモヤ感が残りました。
翻訳の問題なのか、自分に基礎知識が欠けているからなのか?
巻末付録の解説が理解の助けになった。この付録をつけたのは、出版社も著者二人の話だけでは伝えきれないと考えたのかもしれません。
Posted by ブクログ
EQのゴールマンと「学習する組織」のセンゲによる教育に関する共著。
「なぜ、この2人が?」というほどの驚きはなく、ゴールマンがEQやSQの学校教育の応用に力を入れるのは当然だし、センゲもシステム思考を教育にいれことこと、そして「学習する学校」ではこれからの教育に関する全体的な本もある。
内容的にはこの2人ならこうなるだろうというものなのだが、なんだか違和感というか、なんだかザワザワするものがあった。
子どもの頃から、自分の感情といったことに向き合うことや他者との関係性をつくること、そして全体のシステムに意識を向けること自体に異論があるわけではない。
なんか気になってしまうのは、多分、
・「脳の発達」みたいな「科学的」ディスコースが多い。そうなると、なんか子どもの心理操作につながるような気持ち悪さを感じてしまう。もちろん、科学的でない方法を押し付けるよりはいいのだろうが、子どものうちからこういう心理技法を教えるのかな〜、と。
・「システム思考」関係のセンゲさんの文章では、「○○が機能するためには△△が必要」とか、「●●を伴わない▲▲は機能しない」みたいな文章が多くて、これは「学習する組織」を読んでいても気になることなのだが、あまりに理想主義的で「じゃあ、どこからスタートすればいいの?」という気持ちになってしまう。
・そして、どうやら一番引っかかっているのは、社会変革の尖兵に子どもを使っているような気になること。持続可能な社会をつくるためには子どもの教育が大事なことは間違いないのだが、世の中のビジネスや政治をやっている大人が変わらないまま、「意識高い」子どもを変革の最前線に送り込んでいるような気になってくる。(もちろん、センゲらが、教育意外の分野においても、多くの取り組みを行っているのは知っているのだが)
今の教育に問題がないわけではないことは明確で、変革をすべきで、その方向性として、この本に書いてあることとか、「学習する学校」、「イエナ・プラン」みたいなものがいいと思っている。
それでも、こうした教育制度の変革を考えているのは、やっぱり「大人」なわけで、たとえ良いことであっても、「大人」が「子ども」が学べきことを決めるということの気味悪さが、わたしは拭えないのだな、と思った。