月沢李歌子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私はもうすぐで節目となる年を迎える。それもあってか最近、「もう人生の●分の1くらいは終わってしまったのだな」と感じ、死ぬのが怖いという気持ちになりがちだった。
時間潰しに立ち寄った本屋でこの本が目に止まった。哲学については素人で、有名な哲学者の名前なら知っている程度だったが、パラパラとめくったページにあった
「わたしがストア哲学を信奉するようになった最後の理由は、死が必然であり、それにいかに備えるかについて、ストア哲学がもっとも直接的に、説得力をもって論じているからだ。」
の一文が気になり、買ってみることにした。
結論から言えば、読み終わった今、死ぬことへの恐怖は薄まったと感じる。ただそれ -
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Posted by ブクログ
人類と戦争の関りについて、人類の起源からさかのぼり、文明を築くとともにどのように変化していったかを論じている。
また本書は歴史というマクロの視点のみでなく、各戦争の実相がどのようなものであったか当時の戦いに参加した個人の手記を手掛かりにミクロな視点も付与しようと試みている。
本書の良い所は決して客観的に人類と戦争を見て第三者として評価する姿勢ではなく、この世界に住む一市民としてどうにかこの禍の連鎖を断ち切りたいという切実な願いの元に、我々には何が起こってきたかを書いていることだ。
私が本書を手に取ったのも、2023年現在でもウクライナ戦争とイスラエル紛争という大きな戦禍が進行中であり、一向 -
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著者が編み出した、SEES分析を活用することで、よりよい意思決定ができるようにするがメッセージです。
前半は、SEES分析の解説です。
SEES分析とは次をいいます。
①状況認識 実際に何がおきているのかをできるだけ正確に知ること
②事実説明 実際に何がおきているのかを事実説明すること。動機を理解して、もっとも、整合性のある説明を組み立てること
③状況予測 時間の経過による変化を予測すること。原因を理解して、なぜその行動をとったのかを説明し、状況を予測すること
④戦略的警告 長期にわたるリスクを戦略的警告を発すること、交通事故にあわないようにあらかじめ予測できているリスクを周知する -
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Posted by ブクログ
ネタバレヨガ哲学を学んでいて、ひょんなことからストア派に触れてみたいと思ってました。
この本の良いところは
著者(生物学者さん)がストア派の生き方を実践しながら
その主張を紹介しているところ!
学術的に一歩引いて批判的に記載する事も大事だと思うのですが、現実的で実践的な(で、クールな)熱意を感じられます。(ヨガも実践と体系的学びのスパイラルなので、ちょっと似てる)
備忘録として要旨を記載しておきます。
実践編
基本的原則
1美徳は最高の善
2理性(自然)に従う
3コントロール出来るもの、出来ないもの
→得られる4つの徳
実践的知恵、勇気、公正さ、節制
12の実践
1心像を調べる(プル -
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Posted by ブクログ
資本主義、社会主義、共産主義、新自由主義、そして21世紀の資本論。
お恥ずかしながら、名前くらいは知っているがという状況でこの本を手にとった。
冒頭挙げた概念はもちろんだが、哲学と不可分であった時代まで遡り歴史が綴られる。
大きな時代のうねりのなかで、以前よしとされていたものの対立軸がうまれ
またそれも新しい理論に飲み込まれていく。
そしてなにより重要なのは、そのうねりが実際の経済と影響を与えあいながら発生し続けていることだ。
経済学史というタイトルだが、淡々と進むのではなくスリリングなダイナミズムを感じることのできる一冊。
「哲学史」のほうとリンクさせながら読むとより深い洞察が得られるの -
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ディズニーでの人材育成で著者が大切にしていた「感動を生み出し、感動を伝えるプロになる」ための考え方とポイントを紹介した本書。
著者は、人材育成トレーナーとしてアメリカのディズニーに10年以上在籍し、ディズニーリゾートにおける顧客サービス向上に貢献してきた人物です。
ディズニーが世界で最も有名なテーマパークですが、競合他社と一線を画している理由として、「世界中の他のどの場所でも得難い、卓越した顧客体験の創出」と語っています。
書かれていることは基本的なことですが、その徹底ぶりが一線を画していると感じました。
抜きん出た結果を出すためには、抜きん出た徹底ぶりやこだわりが必要なのだということを -
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[見えぬ最前線で]CIAの第一線を長きにわたって歩んできた人物が記す回顧録。9.11以後の対テロ戦争の様子を中心として,貴重な一次証言が収められています。著者は,CIA長官代行として対テロ戦争の指揮を取ったマイケル・モレル。訳者は,津田塾大学を卒業した後に翻訳家となった月沢李歌子。原題は,『The Great War of Our Time: The CIA's Fight against Terrorism - From al Qa'ida to ISIS』。
映画や小説によって,いろいろな側面で誇張されてしまいがちなCIAですが,その実像の一端を正しく照らしてくれる作 -
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ネタバレうーん、書いてあることがいちいち納得感あるなーー。経営者がみんなこういうの理解すれば、もっと社会はよくなる気がするなー。
まさに一番最後にかいてあるように、「もし工場の誕生がなければ、従業員が同じ時間に出勤することを望んだり、8時間自分の持ち場にいることを強要したり、上司の命令を聞くのがいい従業員、というのが広く認められることがなかったかも。だが私たちはそうしている。」と。ほんとうに、多くのおじさんは前時代的な考えにしばられているよね。そういうひととは関わりたくないよね。「現代の職場の多くの面が、時代遅れで、生産性を妨げ、心理的に有害でさえあることがわかってきている。」
うーーん、ホントそう思 -
購入済み
素晴らしい!
ビジネスの組み立て方を体系的に示唆してくれている。
どの様に組み立てるかが非常に整理されている。
実用最小限のビジネス製品を作り出す為に22ステップを踏み入念な計画の元リリースしていく様子は、リーン生産方式を凌駕する内容だ。 -
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キリスト教の牧師さん?が書かれた本なので、いわゆるスピリチュアル系というか、では神様に祈りましょう!、という内容。キリスト教系の本を読み慣れなかったり、宗教アレルギーが強い人には厳しいかもしれない。
でも、この本のすごいところは、ほぼすべての内容が実例というか、著者が体験したこと、他の人の工夫を著者が採集したことを紹介する形で成り立っている点。それも、ごくごく自然に、それこそ教会で気のいい神父さんとの立ち話のような語りで。
読んでいるうちに、そんなこともあるのかな?そういうこともあるかもしれない、と思えてくるのが不思議です。
ところどころでメンタルケア的なテクニックも載っていて、意外と実践的。