永山篤一のレビュー一覧

  • レ・ミゼラブル (下)

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    かなり昔に完訳版を読もうとして挫折しましたが、抄訳(ところどころを抜き出した翻訳)上下巻、文庫本2冊、読み切りました!

    舞台ミュージカルは観たことがあるので、舞台で描かれない場面が補完されていく感じがして、興味深く読み進められました。

    エポニーヌとマリウスのやり取り、舞台で出てくるものがあちこちにあります。
    舞台最後の方のマリウスとテナルディエのやり取りが今ひとつわかりにくかったのですが、スッキリしました。

    バルジャンの中の白の天使と黒の天使、誰もが似たようなことを感じたことがありそう。
    p.261〜265に渡るアンジョルラスの演説が素晴らしい。

    あとがきに書いてありますが、
    完全版は

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    2025年06月26日
  • レ・ミゼラブル (上)

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    かなり昔に完訳版を読もうとして挫折したので、抄訳(ところどころを抜き出した翻訳)である角川文庫のを読みました。
    ※抄訳でも上下巻、文庫本2冊になります。

    話の本筋はしっかり押さえられており、スルスルと読めました。
    舞台ミュージカルも観たことがあるのですが、抄訳版でもミュージカル化されている場面はほぼ載っているように思えましたので、
    最初に読むには良い本だと思いました

    かつてパン1つを盗んだ罪で投獄されてジャンバルジャンが司教様との出会い、ファンテーヌとコゼットとの出会いを通して、澄んでいくのが心地よいです。
    もちろん、行きつ戻りつする人間らしい葛藤を抱えながらですが。
    名作と言われるのも納

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    2025年05月01日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    本当に素晴らしい作品。
    激動の時代を生きた人々を、主人公のジャン・バルジャンにだけスポットをあてるのでは無く、脇役もどんな人物なのか想像出来るくらいにそれぞれが詳しく描かれていて、物語の登場人物だけど、そこに生を感じられる。
    人々の暮らしがどんな様子なのか、街がどんな状態なのか、とにかく書き込みがすごい。
    これで完訳では無いなんて。
    完訳はけっこう省いてもよさそうなところがたくさんあって読むのが難しいと聞くので、初めて読む人はこれがいいのでは?
    このレ・ミゼラブルを読むと、今度は完訳を読みたくなる。
    レミゼの無限ループに陥りそう。

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    2025年04月04日
  • レ・ミゼラブル (上)

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    フランス革命後の混乱期、人々がどう生きたか。
    この厳しい時代を皆が何を胸に抱いて日々を暮らしていたのか、どう生きてどう死んでいったのか。
    ひとりひとり確かにその物語の中で生きていて、人間の強さと弱さを感じられる。
    ミュージカルのレ・ミゼラブルが大好きなので欲目もあるが、本当に素晴らしい作品。
    初めて読む人は完訳ではなくこれが読みやすいかも。
    様々な訳者のレ・ミゼラブルが出ているので、読み比べるのも面白いと思う。

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    2025年03月18日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    最近の翻訳版なのでかなり読みやすかった。19世紀フランスの不安定な社会情勢の中で熱気を帯びていく市民と、登場人物を通して描かれる当時の人生観がよくマッチしていて、スピード感と深みが両立されている名作。

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    2025年03月14日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    ネタバレ

    疲れを感じさせない名作でした。
    これだけの長編だと途中でダレたりしてしまいがちなのですが、そんなこともなく読み終えられました。一人ひとりが思わぬところで繋がっていて、ラストには本当に安堵と切なさと、色々な感情が一気に押し寄せました。
    ジャンが、最期の時にはコレットに見送られて天へと昇ったのには安心しました。悪いことをしていいわけではないですが、やり直すチャンスはある、見てくれる人はいるのだと思えました。誰かに見て欲しいと思わずにする善行が良い結果に繋がるのですね。

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    2024年12月12日
  • レ・ミゼラブル (上)

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    永遠に読み継がれてほしい名作。
    劇とかでよく上演されてるなと思いながら読まずにいたのですが、読んで良かったです。
    登場人物一人一人の物語が複雑に絡み合いながら進んでいく展開にあっという間に読み終わってしまいました。
    ジャンが司祭と出会い救われ、人のために生きながら葛藤する様子がとても心打たれました。一度でも罪を犯した人を許せない人というのは確かにいて、それでもその人を憎まずに自分の運命に真っ直ぐ向き合う姿勢に涙が出そうでした。
    誰もがハッピーエンドとはいかないのが、時代背景がしっかり反映された本作の特徴なのでしょうが、どうか幸せになってと思わずにはいられません。
    下巻も読むのが楽しみです!

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    2024年11月11日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    ネタバレ

    神神神神神!!!!初めて物語で泣きました!!
    この本には宗教歴史哲学道徳ユーモア家族愛恋愛友情社会風刺全てが詰まってる!!

    ジャン・ヴァルジャンは産まれ(社会)により生き抜くための罪を犯さざるを得なく、パンを盗んでしまった。それにより投獄されたが、餓死寸前の家族の為に自分が働かなくてはならず、何度も脱獄を謀った結果10数年投獄されてしまった。やっと出てきたが家族の行方は分からず、犯罪者だと小石を投げられ宿からも迫害される。そんな中質素な生活をする善良な司教に泊めてもらったが、司教の恩を盗みという仇で返してしまい、後の宿敵ジャヴェールに捕まってしまった。が、司教がそんなジャン・ヴァルジャンを庇

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    2024年11月07日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    読んでいてくるしい。正しさとはなんなのか。
    ジャンもジャベールも、正しいけれど正しくない。

    2024/10/15追記
    映画をみた。映画だとさらに悲しくて。苦しくて。
    ただただ、この時代の風景が寂しくて。
    何が正解なのか、何が幸せなのか。何のために人は戦うのか。
    平和とは何か。

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    2024年10月15日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    下巻で印象に残ったのはジャベール警部

    ジャンバルジャンは前科者だけど善行を行う人、ジャベール警部は法律家だけど正義を盾に悪行を行う人として描かれる。

    ジャンバルジャンを追いかける中で盲目的に信じてきた法律が完全ではなく、前科者にも善性がある事に気づいてしまったが故に、戸惑い苦しむ。
    今までに行ってきた正義は弱者を虐げるものだったかもしれない、厳罰を科された者の中にも善い人がいたかもしれない。
    何より、ジャンバルジャンを信用してしまった自分自身も法律に背く存在として許すことができない。

    これまでの信念を貫いた必死の行いが、取り返しのつかない過ちだったと気づいてしまう事もまた途方もない苦しみ

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    2024年02月25日
  • レ・ミゼラブル (上)

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    厳しい時代のフランスで主人公ジャンバルジャンが前科者から聖人に至るまでの人生の旅路を描いた作品。

    ジャンバルジャンは何度も重要な決断を迫られる中で、ただ神の教えに従って、法に従って決断するのではなく、何が最善か苦しみを伴いながら葛藤する。何かに影響されて決断するのではなく何が善い行いか、自身が責任を負う事の恐怖に打ち勝つ覚悟が何よりも美しかった。

    以下印象に残ったシーン意訳
    他人の為に悪事を行うことについて
    自分の事しか考えてないな、良心の呵責に苦しむことと神に見捨てられ地獄に落ちる事がそんなに怖いのか、それもまた自分可愛さなんじゃないか。

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    2024年02月25日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    詠み終わった後はやはり映像や舞台の方も観たくなった♪頭の中では『民衆の歌』を始めとする有名な曲が流れてきて、まさに名作だと感じられた。

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    2023年02月10日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    ネタバレ

    パンを盗み19年間獄中生活を過ごしたジャン・バルジャンは、出獄後に再び盗みを働く
    しかし司教の優しさで良心に目覚め、市長となり、過酷な状況で暮らしていた売春婦の娘コゼットを養女として引き取り共に生活を始める
    フランス革命下の激動の時代を生きる様々な人の運命が描かれている作品

    どの人物にも心の奥に強さと脆さがあって、それがぶつかったり融合する瞬間に感動が生まれるんだよね

    この時代を生きる人達のたくましさがひしひしと伝わってくる
    特にファンティーヌの行動に胸が締め付けられた

    本もとても良いけど、映画、ミュージカルでは音楽がすばらしすぎてこれをもって完成するのではとさえ思う
    初めてレミゼの舞台

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    2022年02月16日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    終わりに近づくにつれ苦しくなる、魂と進歩の話。
    魂が穢れる、魂が清らか、そんな曖昧な言葉の意味をこの本は教えてくれる。
    壮絶だった…。
    強くなるには、同じ位のパワーを持つ仲間や家族を持たねばならない。
    品物ではなかなか無いと思う。
    対話が大事。
    そこに魂と愛があるならば。

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    2021年09月07日
  • レ・ミゼラブル (上)

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    初めて本作品を読むのに恐らく丁度良い量かと思います。
    パンを一斤盗んだら…から始まり、司教に出会ったジャン・ヴァルジャンは善も手探りながら心得るようになり、しかし過去の悪を知る彼は悩み、葛藤する。
    善と悪は紙一重であり、心得さえあれば…しかし難しい美徳の道へと一歩一歩進むことが出来る。
    その道は、悪を知る者、だいたい小さな悪というものを人間は持っているけれど、美徳にまっしぐらとは到底困難と思える。
    悪に落ちることは正反対に簡単だけれど、周りにとっても自身にとっても善人であることにの困難さ、司教の優しくも強い信念から始まる上巻は、どんどん読めてしまいました。

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    2021年08月28日
  • レ・ミゼラブル (下)

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     下巻は、1832年6月5日に起きたパリ蜂起の模様が中心である。1830年の七月革命でブルボン王朝が倒れた後に、日和見主義のブルジョワジーの推薦によって新たに誕生したフィリップ王政に対する、人民の不満が、深刻な経済状況に加え、コレラの蔓延などで沸騰点に達し、若者たちを中心にパリ市街にバリケードを築き、政府軍と戦った。
     血で血を争い、どさくさに紛れて一般市民が死んでしまう。また、正義のための争いの前では殺人が正当化されてしまう、そういう戦闘は肯定したくないが、この蜂起のリーダーであったアンジョルラスの演説には感動して鳥肌がたった。
    「自分自身の主権を、われわれは“自由”と呼んでいる。そういった

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    2021年05月22日
  • レ・ミゼラブル (上)

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     子供の頃に接した「ジャン・バルジャン物語」やミュージカル「レ・ミゼラブル」で分かったつもりになっていてはいけない。一度は原作を読んでみなければ…と思っていたが、文庫本4冊の完訳はやはり長すぎる。この「抄訳」で妥協したつもりだったが、これが面白い!!
     ユゴーの原作はさぞかしお固くて、重々しい社会派小説だと思っていた。しかし、読んでみると、解説にもあるように、冒険やミステリーなど様々な娯楽小説の要素に溢れ、ドラマチックな世界に入りこんでいく。
     だいたい、十五年間も服役していた男(ジャン・バルジャン)が、社会復帰してから、たった数年で市長になるなんて、いくらメディアで面が割れない19世紀でもあ

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    2021年05月14日
  • レ・ミゼラブル (下)

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    ネタバレ

    こちらの作品はヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』の原作の本質を残しつつ過剰な部分を取り除き英訳したものを日本語訳したものらしく最後まで読みやすい作品でした。

    上巻と同様、登場人物それぞれに味があり読み進めるのがとても楽しい作品でしたが、下巻はフランス革命に巻き込まれる場面や最後の方のジャン・ヴァルジャンとコゼットの心が離れていく場面はドキドキと悲しみを感じました。

    最後はマリウスに真実が伝わり良かったなと思いますし、ジャン・ヴァルジャンの物語全体での人柄の素晴らしさとコゼット、マリウスとの別れの場面とで自然と涙が出てしまいました。

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    2021年02月14日
  • ベンジャミン・バトン 数奇な人生

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    最高のプロットだった!老人として産まれ、若返っていく男はその人生を駆け抜けた。戦争も経験し、いずれ息子と同年代としてすれ違う。数奇な運命だが、果たして彼は不幸だったのか?懸命に生きる姿が眩かった...彼の人生に拍手を贈りたい。

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    2021年02月14日
  • レ・ミゼラブル (上)

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    舞台も映画も未鑑賞にて読み始める。
    新潮のは長そうなので、角川版。
    評判だけあってたしかに面白い。
    元日に上巻を読み終えたので、元日中に映画を観る。
    映画も良かった。なるほどこう物語は進むのね。
    早く下巻を読まなくては…

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    2021年01月03日