あらすじ
老人として生まれ、若者へと時間を逆行して生きるベンジャミン・バトン。しかしその心は同世代の人間と変わらず、青春時代の苦悩や恋愛や結婚を経験し、戦争などの逆境に果敢に挑んでいく。不思議な人生を歩みつづける彼を、最後に待つものは……。(「ベンジャミン・バトン」)20世紀を代表する伝説的な作家による、ロマンあふれるファンタスティックな作品を集めた傑作選。
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Posted by ブクログ
最高のプロットだった!老人として産まれ、若返っていく男はその人生を駆け抜けた。戦争も経験し、いずれ息子と同年代としてすれ違う。数奇な運命だが、果たして彼は不幸だったのか?懸命に生きる姿が眩かった...彼の人生に拍手を贈りたい。
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映画の方が原作より面白いという、
数少ないパターンの物語。
面白さは100対1くらいで映画の圧勝。
原作が50頁くらいの短編だったとは知らなんだ。
よくこの原作であの映像を展開したかと、
そっちのほうに驚く。
全体的に面白くない話の短編集なので
途中で読むのやめようかなーと思うが
短編なので、何となく読めてしまう。
くそー構成が上手い(笑)。
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ベンジャミンバトンの話はすごく短く映画の感じとは違っていました。
でも、俺は映画の感じよりも小説のほうがよかったな〜〜と思う。
映画まだみてないけどね(笑)
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老人に生まれて年とともに若返って行く人生がわずか50頁。
精神は体に支配される部分とそうじゃない部分がある。
ホラー的な種を含むファンタジーだ。
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表題作の醒めた感じもいいけれど、『最後の美女』と『異邦人』がたまらなかった。
フィッツジェラルドの描く永遠に失われた時とイノセンスに対する切ない郷愁に、胸が締め付けられそうになる。
個人的にホッパーのこの絵はイメージじゃない…NYなんだもの…!
もっと南部っぽい絵にしてくれれば良かったのに!と思いました。
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久しぶりに『ベンジャミン・バトン』を見たらずいぶんカットされているにもかかわらず進むのまったりで『フォレスト・ガンプ』のマイナー版って感じであんまり乗り切れなかったので原作を読んでみることにしました。
50ページのお話を3時間近い映画にするってのはなかなかに難しいやね。映画はこの本のほとんど翻案っていうくらいでした。また映画ではより現実に近い形にしないと見る人を説得できないとも踏んだのでしょうね。たとえばいきなり70歳のお爺さんが生まれてくるとかねぇ。
たしかに本でもそこは違和感あるけど映像がないぶん脳みそはすんなり受け入れちゃった。それでもすっげぇおもしれーとはならなかったな。私的に1番ハマったのは異邦人でした。この世界の嫌らしさが存分に書き連ねられていました。というかこれ前に読んだわ。そんときもやっぱり楽しく読んだっけ。
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先に映画を見てから読んだ。「ベンジャミン・バトン 数奇の人生」に関しては原作は非常にリアルだが、派手さのない内容であった。映画は巨額の費用でストーリーも派手に改編されて作っているからすごい出来だが、原作は文学としては良かったと思う。他の短編も虚無感を抱かせるものが多かった。推理系のミステリー短編もあるが、基本的には読後に虚無感を感じるようなものが多く、村上春樹に似てるものを感じた。
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フィッツジェラルドの中でも、ミステリーとかそういった類のものをコンセプトに集めたらしい。
発想の書き留めと言ったらいいだろうか。一瞬目の前に現れた景色をすぐさまペン一本で書き上げたラフなスケッチみたい。自己完結せずにこれから新しい拡がりをみせてくれそうな、そんな物語の数々。
ベンジャミン・バトンは、時間という概念を疑いつくしたものだと感じた。この宇宙、存在というものは、時間とは独立して在るもの。だが、時間とは独立しているにもかかわらず、肉体をもって時間の中で生きているのがこの人間。そして、時間は流れるものとして過ぎては消えていく。そこに、もし、その流れが逆になって生まれてきてしまった存在がいたら…生まれながらに死んでいる状態で、死にながら生まれていく状態なら…
これを数奇と呼ばずになんて呼んだらいいのか。それでも、彼はベンジャミン・バトンなのである。生死とは誰にとっても数奇なものだ。存在そのものが、数奇なものだ。
レイモンドの謎やダンスパーティの悲劇、異邦人はフィッツジェラルド自身の試行錯誤の道の途中にあるものだと感じる。ひとが死ぬ、そのことをへたな理由をつけて掘り下げずに、それを見る観察者を通じて移りゆく。
最後の美女は、消えてゆく名残りを求めて立ち尽くす感覚を呼び起こしてくれる。さびしさと言ってしまえば失われてしまう。懐かしさと言っては美しすぎる。文学はいつもそういう限界を求めてやまない。
モコモコの朝に家具工房の外では、絵本を開いているようなまなざしを感じる。想像の不思議は、絵本のような物語でなければ、伝えることが出来ない。
人気の絶頂であろうと、転落した時であろうと、いつだって気取らず、等身大であろうとするフィッツジェラルドの物語は、ことばと共にあろうとする彼の生き様を強く映し出してくれる。
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フィッツジェラルドの世界が少しわかってきた。南部を舞台にした「最後の美女」、海外で享楽を続けるうちに虚しさを感じていく夫婦の話「異邦人」などが好きだ。
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表題作しか読んでない。
シニカルで笑えるような前半に対し、後半のせつないこと。青春の輝かしいこと。
フィツジェラルドの描く「栄華」はきらきらしていて、どこか懐かしい。
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映画が気になってたので原作を購入。表題作のベンジャミン・バトンのみ読みました。
終始淡々とした文章で書かれているだけ余計、読後はぞわりと恐怖に襲われました。
ベンジャミンを産んだ母親は、自分の子どもを見てどう思ったんでしょうね?(寧ろ、そもそもどうやって……と言うか、産めたの?) 自分の子どもを愛せたの? それとも父親のように疎んだの?
短編にここまで掘り下げて…を期待してはいけないかなと思いつつ、ちょっと気になってしまったのが評価マイナス1です。
Posted by ブクログ
映画を観てこの本を読んでみようと思った。映画と同じで私的には面白かったのですぐに読み終わってしまいましたが、映画を観たことの無い人だと話の内容は分かるけど、想像したらいまいち分からないと思うので、やっぱり映画の方をおススメします。
Posted by ブクログ
読んだ本 ベンジャミン・バトン数奇な人生 フィッツジェラルド 20250707
表題作の映画がフィッツジェラルド原作だってのは知ってたけど、文庫になってるんですね。寡作な作家だと思ってたんですが、実は翻訳されてるのが少ないだけで、結構多作らしいです。
フィッツジェラルドは高校生くらいの頃によく読んでたんだけど、なんか虚無的というか、中身のない人生の中の恋愛小説ってイメージで、ヘミングウェイや村上春樹の影響で好きになったって感じだったかな。
で、このベンジャミン・バトン読んだら、意外とエンターテーメント性があって、それでいて虚ろな人生を送ってる男女の物語って構図は変わらず、これはこれでいいじゃんって思っちゃいました。
雨の朝パリに死す、もう一回読んでみようかな。
Posted by ブクログ
「F・スコット・フィッツジェラルド」の短篇集『ベンジャミン・バトン 数奇な人生(原題:The Curious Case Of Benjamin Button)』を読みました。
たまにはファンタジーもイイかなぁ… と思い、買っちゃった作品です。
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歳を取るごとに若返り、0歳で生涯を終えた男の物語。
老人として生まれ、若者へと時間を逆行して生きる「ベンジャミン・バトン」。
しかしその心は同世代の人間と変わらず、青春時代の苦悩や恋愛や結婚を経験し、戦争などの逆境に果敢に挑んでいく。
不思議な人生を歩みつづける彼を、最後に待つものは…(『ベンジャミン・バトン』)。
20世紀を代表する伝説的な作家による、ロマンあふれるファンタスティックな作品を集めた傑作選。
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以下の7篇を収録した作品です。
■ベンジャミン・バトン 数奇な人生(原題:The Curious Case Of Benjamin Button)
■レイモンドの謎(原題:The Mystery Of The Raymond Mortgage)
■モコモコ(シャギー)の朝(原題:Shaggy's Morning)
■最後の美女(原題:The Last Of The Belles)
■ダンス・パーティの惨劇(原題:The Dance)
■異邦人(原題:One Trip Abroad)
■家具工房の外で(原題:Outside The Cabinet-Maker's)
■訳者あとがき
■解説 小山正
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(1922年初出)は、老人として生まれ、若者へと時間を逆行する男「ベンジャミン・バトン」の物語、、、
ファンタジーとはいえ、設定があまりにも奇抜で感情移入できなかったなぁ… 人生について考えさせられる寓話なんでしょうが、この作品に入り込むためには想像力が足りなかったですね。
独特で不思議な読後感はありますが、消化不良な感じです。
『レイモンドの謎』(1909年初出)は、「レイモンド家」の娘と使用人が殺され、夫人が行方不明になるという事件を描いた物語、、、
軽く読めるミステリとして愉しめました… 新聞記者「ジョン・サイレル」の推理が冴えますが、ちょっと出来過ぎな感じがありましたね。
「フィッツジェラルド」が13歳のときに描いたデビュー作?で、中学校の校内誌に掲載された作品らしいです。
『モコモコ(シャギー)の朝』(1935年初出)は、モコモコの毛をした犬「シャギー」の視点で一日が描かれる物語、、、
微妙な感情が理解できないので、仲間の死や人間の行動が淡々と描かれているのが興味深かったですね。
『最後の美女』(1929年初出)は、第一次世界大戦の最中、ジョージア州の田舎町タールトンにやってきた若い兵士「アンディ」と、町の数少ない若い女性のひとりで南部育ちの美女「アイリー」の恋物語、、、
青春小説、恋愛小説ですが、読後に残るのは喪失感… 切ない物語ですが、男性遍歴を繰り返す「アイリー」には感情移入できなかったなぁ。
『ダンス・パーティの惨劇』(1926年初出)は、南部の田舎町デイヴィスで起きたダンスパーティーでの殺人事件を描いた物語、、、
被害者の「マリー」は、浮気現場を目撃された直後に何者かに射殺されていた… 婚約者の「チャーリー」が容疑者として浮かぶが、実は浮気相手の彼女が。
なかなか印象的な短篇ミステリに仕上がっていましたね。
『異邦人』(1930年初出)は、アメリカからヨーロッパにやってきた若夫婦「ニコール」と「ネルスン」の夫婦関係を描いた物語、、、
旅を重ねるうちに二人の関係は徐々に荒んでいく… 不気味なラストが印象深く、寂しくてやるせない結末でしたね。
『家具工房の外で』(1928年初出)は、家具店の軒先の車中で妻の買い物を待つ父親と娘のファンタジックな物語、、、
目の前の街並みを舞台にして即興で物語(おとぎ話)を紡いでいく展開が素敵でしたね。
ファンタジーとして愉しめる小品でした。
ファンタジーを期待して買った作品ですが、意外や意外… ミステリの方が印象に残りましたね。
Posted by ブクログ
「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
老人の姿で生まれ、年を重ねるごとに若返っていき、赤ん坊の姿で亡くなる1人の男の物語。
「レイモンドの謎」
フィツジェラルドが13歳の時に書いたミステリー。ミステリーの完成度は低いけど、普通の中学生が書いたのなら、まずまず。
「モコモコの朝」
犬の目線で語られるある日の朝。
「最後の美女」
兵役で南部のある町に滞在した男が密かに想いを寄せる美女の恋愛遍歴。
「ダンスパーティーの惨劇」
主人公は家の都合で北部から南部に移住してきた少女。町の若者の中で唯一大学を出ているインテリア青年を好きになるが、彼には婚約者がいた。なので、町を出ようと決心した。
町を出る2日前に開かれたダンスパーティーに参加した。そこで彼の婚約者が別の男とキスしている現場を目撃してしまう。パーティーもたけなわの頃、銃声が轟いた。彼の婚約者が射殺され、アリバイのない彼が容疑者として浮上するのだが…
「異邦人」
他人との付き合いが煩わしく、でも二人きりの生活も退屈して住まいをころころ帰る若い夫婦の話。
「家具工房の外で」
母親が買い物している間にふと見た景色から御伽噺を展開させる父親と幼い娘。
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個人的にダンスパーティーの惨劇が良かった。こちらはミステリーとしての組み立てもしっかりしていて犯人が誰か?だけでなく動機や殺害方法も納得の行くもの。
異邦人はフィツジェラルド自身と妻のゼルダをモデルにしてるんじゃないかな?という気にさせられた。
私もギャッツビーしか読んだことがないけど、純文学だけでなく、こういうエンタメも書いていたんだ!と新鮮な驚きがあった。
Posted by ブクログ
オチを求めて読んだらあかん と気付き
美術館で絵を見るときのように
情景と、哀しみの色を感じながら読むと
とても美しい作品だということに気付きました。
奇妙だったり、悲しい苦しい物語の中に
対照的に出てくる美しい景色や、輝く夜の光 などが
なんとも言えない切ない時の気持ちを思い出させます。
女性の髪の色を 蜂蜜色と表現しているのが
とてもお気に入りです。
ベンジャミンバトンはもちろん素敵でした。
映画を見直したくなりましたね。
ミッドナイトインパリという映画にフィッツジェラルドが出てくるので、それきっかけで読みました。
Posted by ブクログ
フィッツジェラルドのミステリーな作品、七篇。
「ベンジャミン・バトン」
ブラッド・ピットさん主演で映画化もされた作品。フィッツジェラルドの作品だったと知らなかった。しかも短編だったとは。
老人の姿で生まれて赤ん坊の姿で死ぬ、数奇な運命に生きた男バトン。
老人の姿といっても大きさは赤ん坊で、要するにシワのある赤ん坊と思っていたら、読んでみると老人が大人の大きさで生まれたようで、お母さんは産むときは大変だろうなと思った。産みの苦しみなんてものじゃない。
老人とはいえ自分より大きいだろう男をお腹に入れていたわけで、どういうシステムでお腹に入っていられて出てこられたのだろうと思う。ちょっとしたツッコミどころではある。
物語自体は淡々と残酷に進む。
「モコモコの朝」
少し怖いような作品の中ではかわいらしい作品。
「最後の美女」
「グレート・ギャツビー」に出てくるデイジーのような女性が出てくる。こういう女性は自分で自分の魅力に気づかず周囲を掻き回すタイプではなく、自分の魅力を十分あるいは過大に認識しているタイプで、計算された言動と態度で周囲を翻弄する。下手をすると痛々しい、友人なら苦笑して見守るようなひとだ。
フィッツジェラルドはこういう華やかで男性を惑わせる小悪魔な女性が好きなのじゃないかなと思う。
「異邦人」
ラストで何となく恐怖を残す作品。
他に「レイモンドの謎」「ダンス・パーティの惨劇」「家具工房の外で」が収められている。
フィッツジェラルドは「グレート・ギャツビー」以外は余り知られておらず、どちらかというと私生活に注目のいく作家だったが、短編も面白く他の作品も探して読んでみたい。
Posted by ブクログ
映画、、ベンジャミン・バトンを観ました、まぁまぁよかった。そして原作がギャッツビーの人だと知り(てかギャッツビー読んでないけど)読んでみました。
短編なのですぐに読破。そして映画とは、、、ベンジャミンが奇異な生まれ方をしたって設定が同じだけでストーリー展開は全く違い、原作っていうより、原案って感じ?
映画の方がよかったかなぁ?
だって、こちら小説版ではベンジャミンの最初の言葉が生後6時間ほどで「あんたがわしの父さんかい?」って、、何かこわ~~い!!
Posted by ブクログ
映画の原作となった表題作が短編だったのには驚いた。翻訳の文体がなじまなかった。
登場人物の名前が覚えられないので、ストーリーを辿れないようなありさまになってしまう話もあった。情景の描写もほとんどなく、とてもあっさりとストーリーを追ってばかりいるようで、奥行きが感じられなかった。
Posted by ブクログ
ベンジャミンバトン含めた短編集。いや、予想以上にベンジャミンバトンが短くて拍子抜け。ただほかの短編は謎めいたものも多く、楽しかった。最後の美女なんかは好きである。
Posted by ブクログ
映画化されて話題になったので読んでみました。
不思議な短編が多いです。
一回さらっと読んだだけではあれ?と思うところも多くてもう一度読み直したいなぁと思います。
Posted by ブクログ
「表紙がエドワード・ホッパーの絵だった」それだけの理由で購入。内容はあまり覚えていません。ただ、段々若返ってしまうという設定は面白いなと思いました。
Posted by ブクログ
表題作が一番キます(笑)。身体だけでなく心も逆行していく人生。文字通り家族も友も全ての人々とすれ違いながら。寂しいけど幸せを感じる事が出来ていたと信じたい。
Posted by ブクログ
この話は、主人公であるベンジャミンバトンは産まれたとき老人の姿で産まれて、捨てられてしまう。しかし子供ができず、悲しんでいた夫婦に拾われ、育てられる。そんな中、ベンジャミンは段々、若返っていく。途中、恋をし、結婚をするが奥さんはもちろん歳をとる。ベンジャミンは若返り、最後には本物の赤ん坊になってしまう。
そんな不思議な少し泣ける話である。
Posted by ブクログ
ブラット・ピッドが主演の映画の原作の小説。
老人の姿で生まれて、だんだんと若くなって成長していく。
映画で先に観たので場面や内容がわかりやすかった。
愛する人は普通に歳をとっていくのに、自分は同じように生きられない。すごく切なくて感動するお話だった。
本を読んでから改めて思ったが、映画のブラット・ピットの歳をとるメイクはすごかった。
Posted by ブクログ
映画を見てから原作を読んだのだけれど、原作はとてもプロットがシンプルで淡白に話が進んでいく。
私にしては珍しく、映画のほうが好きかもしれない。
Posted by ブクログ
人と人との間に積み重なる複雑な感情または空虚さが、本当に上手く表現されているので、かなり元気な時に読まなくてはいけない。表題以外の短編の方がよかった(=表題のは元気じゃない時でも読める。)。
Posted by ブクログ
映画の影響もあって読んでみた作品。
フィッツジェラルドは「グレート・ギャッツビー」しか読んだことがなかったけれど、
短編も書いていたんですね。
原作では映画と違って若返ると共に頭脳も年齢相応のものになっていくのが見所ではないでしょうか?
かつての記憶を持ったままに若返るのであれば、たくさんの記憶に包まれて生きていけますが、
若返ると共に思考能力も記憶能力も低下するのでは、今まで持っていたものを失いながら生きていくの
と同義であり、とても悲しいことなのではないでしょうか?
当たり前のように年をとり、記憶や思い出が増えていくこと。周囲と共に同じように変化していくということ。
そんな当たり前が幸せなんだということを、フィッツジェラルドは書きたかったのかも知れません。