大武ユキのレビュー一覧
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一ノ瀬迅、ミャーコらの過去に触れながら、いよいよ最終盤となってきた天皇杯決勝を描く18巻である。
延長後半、ビハインド(2-3)で焦る東クルを描いた今巻は全編を通して試合の内容を描いたもの。
蘊蓄多めのこの作品には珍しくストイックなほどサッカー漫画的であり、ゲーム展開も劇的に動いている。
一方で惜しいのが、場面場面の切り抜きが多く、サッカー全体の動きが見えづらい点だろうか。
打ち手でゲームが変化するような展開でもないため、ある意味でリアルな
「なんとなく時間が流れていく中で、驚くような瞬間が生まれてくる」
みたいな、リアルサッカーの呆気なさのようなものが見えなくもない。
興味深いのは巻末の権田選手との特別対談。
この作品らしくかなりマニアックな話題なども為されていて(キックのフォームを修正した話だとか)、今となっては懐かしいカタールW杯のプレイバック的な内容もサッカーファンへの訴求力が高い。
この対談なども加味しつつ、今巻は星四つ半相当と評価している。
おそらく次巻で天皇杯も終わりを迎えるだろうし、この作品としても終わりは近いのかもしれない。
どのような物語が紡がれるか、楽しみにしたい。 -
Posted by ブクログ
深層外旋六筋についての17巻。
その説明を受ける為にバレエ教室に向かった野田と玉城。緒方さんからさまざまにレクチャーされます。緒方さんバレエ教室やってたのか。その中で気になったのが、
バレエの動き=合理的。
合理的=美しい。
美しい=スポーツも上手い。
という件。
これ読んだときに「軍鶏」思い出しました。確か、バレエダンサーが格闘家になるというストーリーがあったはず。
あちらでも、こんな内容のことを念頭にして作っていたのかなという気持ちです。
『日本サッカーを強くするためには名監督でもモダンな戦術でもファンタジスタたちでもない。てゆーかまだ早い!』
『まずは世界基準のフィジカルとセンスを持った選手を育てることだ』
この思想の下で繰り広げられてきた「フットボールネーション」。以前も書いたと思うけど、いわきFCについて作者さんはどう思っているのだろう。作中で言及してほしいものです。フィジカルという点では、独特なアプローチをしているクラブじゃないかな、と思っているので。
そんないわきFCは2023シーズンをJ2で戦います。エスパルスもJ2。どんな戦いをJ2で見せてくれるのか、気になる2チーム。
いや、応援しているのはエスパルスなのです与。そこは揺るがない。ただ、着々とカテゴリーを上がってきているので、気になっているのも事実です。
さて、どうなることやら2023シーズンのJ2。 -
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足と上履き
怪我を防ぐ足(指)の使い方と、上履きの弊害についてです。
安い意外はメリットなしと断言するだけの説得力がありました。
上履きに限らず「決まりだから」を理由に脳死で悪習を野放しにするのは本当に危険ですね。 -
購入済み
vsJ2チーム
J2に降格したとはいえ遂に本物のプロチームとの対戦です。
鳥海の成長が外から理解されてなんとなく嬉しい気分です。
助っ人外国人と読んでそこに苦戦するかと思いきや意外とあっさりしていました。
目線の話はサッカーに限らず色々なスポーツに応用できそうですね。 -
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影響
練習試合をした浦安大に続いて公式戦で対峙したユースからも東クルの理論を学ぼうとする選手が現れます。
監督の目指しているフットボールネーションに向かい少しずつ他所への影響が出始めていますね。 -
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ネタバレ天皇杯延長戦前半が描かれた16巻である。
サッカーうんちくが売りの本作だが、この巻では試合風景に重きが置かれ、沖と一ノ瀬の因縁にもメスを入れられている。
物語としては佳境であり、サッカーに重きを置く展開になるのは無理のないプロットだと思う。
サッカーうんちくを楽しみにしている感覚としては残念さも否めないが、筋としては理解できる。
ただ、ゲーム展開としては延長戦で戦術的変化が少ないのは気になるところだ。
一ノ瀬FWコンバートが継続され、新要素としてはそこにパスを出せる47番の素性が明らかになったくらい。
その脅威を抑えきれずに……という展開だが、CBポジ変更のようなディテール以外の変化はなかった。
その辺のサッカー的な面も加味しつつ、今巻は星四つ相当で評価している。
おそらく次巻(延長後半)では少し動きが出ると思われるが、気持ちの問題は今巻で整理されているのだし、そこに期待したいところである。
なお、作者さんのご病気で休載となっていた本作だが、無事快癒されてめでたく連載が再開されている。
その辺りについてはあとがきで丁寧に説明されているが、不幸な事態でありつつも、連載ラストランの直前の一休みともなった旨が注釈されている。
筋立てにも影響を与えているとのこと。以降の展開がその意味でも読者としては楽しみなところである。 -
Posted by ブクログ
決勝延長前半に、CKからリードを許してしまった東京クルセイド。気落ちするメンバーをよそに、さらなる高みへと行こうとしている沖。これは、チームを引き上げるのか、浮いてしまって結果的に一人よがりになってしまうのか。
試合でしか生まれない化学反応が東京に起こるのかどうかが、焦点なのかな。
ただ、それは説明のつかないところであって、理論理屈の「フットボールネーション」には馴染まない展開なのかなぁ、とも思います。ただ、理論理屈を吹き飛ばす瞬間があるのが、フットボールの魅力でもあるので、間違ってはいないとも思う。
これまで、選手個人のことについて語られてきた「フットボールネーション」。ここへきて、監督について言及するかのような場面が。そこやりだしたら、終わりは見えないぞ。
正直、現実世界のアップデートはどんどん進むので、連載では間に合わないのではないだろうかと感じます。
いや、それは戦術面での話であって、監督に必要とされるものは、変わらないのか昔も今も。ならば「フットボールネーション」における監督というものも読んでみたい。読んでみたいぞ。 -
ネタバレ 購入済み
読めるだけで有難い
久々だなぁと思っていたら、本当に久々の1年5ヶ月ぶりのうんちく系サッカー漫画!
作者さんがそんなに大変なことになっているとは知らず…お身体お大事になさって長く楽しい漫画を描いてください。
次巻も楽しみにしています。 -
Posted by ブクログ
ミクロからサッカーを科学的に解釈するサッカー漫画シリーズの15巻は、物語的にもいよいよ佳境に突入しつつある。
天皇杯決勝の後半、2-1でリードする東クルと、ビハインドの状況で手を打ってきた横浜ユナイテッドの戦いぶりが描かれ、決戦を前に沖の提言で円陣を組む東クルの姿と笛の音で物語はクローズしている形だ。
この作品の肝であるサッカーの知識面では、「立甲」という概念が説明されている。
肩甲骨の使い方についての話であり、腕をどう使うか(外旋するか内旋するか)について、それらを効果的に使うことでキックのパワーが増す「内的運動量の一致」について触れられている。
面白いところは、内旋のメリットに触れながら、ワールドクラスのプレイヤーで外旋型の選手を巻末の対談で紹介しているところ。
ディ・マリアとクリステンセンを挙げているが、こうした例外にも触れているところが理論だけでなく、実践的に知識を用いていることを感じさせる。
物語的にも知識的にも相変わらず読ませる物語である。星四つ半相当で評価したい。
この佳境に至っての休載による刊行の延期は惜しまれるが、病気が無事完治してまた新刊が読めることを読者としては祈りつつ待ちたいところだ。