五十嵐大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
① 物語の始まり ― 驚きの孵化シーン
月にすむ虫「月虫」のたまごが地球に落ち、殻の内側から「ソリ、ソリ…」と音を立てて孵化する。
この場面から、読者はまったく予想できない展開へと引き込まれていく。
② 絵と物語の魅力
絵は美しく情感豊かで、物語はわかりやすく、切ない余韻を残す。
『かぐや姫』を新しい視点で読み替えた、現代的な寓話(アレゴリー)として描かれている。
③ 「だって、虫だからね。」が示すテーマ
この一言が象徴するように、作品全体には人間中心の考え方への問いかけが通底している。
自然や生命の多様性、人間の傲慢さへの静かな批評が込められている。
④ 五十嵐大介の筆致が生むリアリティ
虫の生態や森の匂いまで感じられるような繊細な描写。
後半では姫ぎみが光の糸をはいてまゆを作る場面が美しく描かれ、
蛾や蝶の変身を通して「異なる存在の美しさ」が際立つ。
⑤ 『かぐや姫』を新たな角度から見つめ直す
不条理な結末を、虫という“人間以外の視点”から再解釈することで、
世界をどう捉えるかという深い問いが浮かび上がる。
読み終えると、かぐや姫の多様な解釈に思いをはせることになる。
⑥ 千年前の物語が新しい命を得る
日本最古の物語文学『竹取物語』が、
現代の作家と画家の手によって、まったく新しい生命を宿したように感じられる。
古典がいまの時代に再び息づく、その“再誕”の瞬間を味わえる一冊。 -
Posted by ブクログ
AIを主としたテクノロジーが発展していく中で、その中心地シリコンバレーの他アメリカはどうなっているのか、本書は様々な関係者へのインタビューや現地調査を元に現状をまとめている。
本書で印象に残るのは中盤の政治との絡み。特にイーロンマスクのこの分野でのメチャクチャぶりは、悪い意味で印象に残る。トランプの動きも、投票した人達は果たしてどれだけ恩恵を受けているのかとも感じてしまう(スラムに絡む移民関係の対応については、白人以外にも好意的に思う人がいるというのは分かったが)。
また最後の章のミシシッピ州での短期学校でのAI技術者育成や、ビルゲイツのコメントは、今後もこの分野が発展し広がる中で、気に留めておきたいと思った。 -
Posted by ブクログ
日々新聞等で報じられているAIやソーシャルメディアに関連する話がキッチリまとまっている一冊。
正に今このタイミングで読むべき本で、1年後にはすっかり古い話になってしまう可能性があると思うと、何とも言えない.......。
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<以下個人感想メモ>
・安全保障にかかわるデータセンター。施設は監視カメラと兵器で防衛され、莫大なエネルギーを消費し、住民を拒絶する。SF映画に出てくる悪の建造物そのものだと思った。
・社会を分断させたのはソーシャルメディア。具体的にはテック企業が開発したアルゴ。
・AIが人類をどう変えるか、ほとんど議論されていない。
・自分はテクノリバタリズム的思想に徹底的に抗いたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ月虫とは月に住んでいる虫。
星屑にたまごを産みつけて、運が良ければ、その星屑は引力にひかれて、地球へと落ちていく。
そして、たまごだけがフワリと地上におっこちる。
たまごが孵り、強い顎で開けた穴に潜り込む幼虫。
虫がリアルで、虫のお話かあと読みすすめてびっくり。まさかの竹取物語。
どんな こうかな プレゼントも、
あまい あいの ことばも、姫ぎみには つうじない。
だって、虫なんだもの。
淡々とすすむお話にヒヤヒヤしたものが、ニヤニヤに変わる。
最後まで淡々と終わったけど、そのシンプルさがかえって印象に残る。
絵が漫画っぽいなと思ってたら、漫画家さんだった。 -
無料版購入済み
うーん
人間と動物のハイブリッドの話。
2016-2019に単行本が発売され、既に完結して久しい本作が再び1巻無料でピックアップされたのは、やはり今アニメ放送中の「ダーウィン事変」を連想させるからなんだろう。
ただ、「ダーウィン事変」は「12モンキーズ」の影響も受けているかのような、テロ組織と政治の話を絡めてのハイブリッドの存在を問う作品であるが、本作はよりハイブリッドそのものに焦点を当てている印象。
話としては悪くないんだけど、絵がなあ。
手書き感満載の、ちょっと押見修造の「血の轍」にも似たタッチの絵はともかくとして、ハイブリッドのキャラが生理的に受け付けない。
ヒロイン?だけは手足以外は人間的なんだけど、ヒョウ系の2人がなあ…。
イルカ少女たちもデザイン的にちょっと無理。
という事で、深い作品なんだろうけど、自分にはダメでした。