五十嵐大介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
異界を見通す「魔女」をモチーフにしたオムニバスの幻想譚。怖さと美しさと温かさが程好く混じりあってる感じ。絵のミクロとマクロとのダイナミズムが、読書行為を揺さぶって、運動感を与える。
細い線で病的なまでに描き込まれた幻想表象がイメージに溢れていて独創的。
そうした大ゴマや見開きで描かれるクライマックス(最も幻想性が強く発露する場面)までの構成も実に巧み。コマ割りなんかを工夫して、一旦抑圧してから、ページをめくると同時に一気に異界がその姿を露わにするように構成されている。
また、視覚にだけ訴えかけるのではなく、五感全体に訴えかけるような表現も怖さを募らせる。特に気になったのが聴覚。虫の鳴き声の