宮尾益知のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
カサンドラ情動剥奪障害に落ち込んでいくツナさん。
本人も気付かないくらいゆるやかな下り坂。下った行先は孤独と無力感。抑うつ、罪悪感、偏頭痛、月経前緊張症。心にも体にも症状が出るカサンドラ症候群。
妻も気付けなかったアキラさんのアスペルガーに、周囲の人はもっと気付かないから、「あなたの気のせいよ」という態度でツナさんの疎外感を強めていく。
だんだんに疲れ、擦り切れていく妻を、誰も助けてくれない様子が本当によくわかって、つらい。この誰もわかってくれないつらさ故の病気を、ギリシャ神話のカサンドラの故事に因んでカサンドラ情動剥奪障害と呼びます。
本の中で、ツナさんが心の中のからんだ糸をほぐすにつれて、「誰も悪くなかったんだ」という安堵が広がります。
誰も悪くないのに、つらい目にあうアスペルガ―のパートナー。
アスペルガーやカサンドラ症候群が人に知られるようになって、ツナさんのような人が長く苦しまずに済むようになればいいと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアスペルガーの一例(旦那さん)を作者(妻)目線で描いた漫画。ドクターによる補足コラムもあって非常に読みやすい。
そもそも「アスペルガー」=大人の知的障害くらいの知識しかなかったので、この本を読み興味がわいてネットで色々検索。
症例は多岐にわたり、漫画の症状は一例に過ぎないとわかった。でも、とにかくサクッと読めるので「アスペルガーってなんだ?」と思った人にはオススメ。
症例(あくまで一例)
・本気と冗談の区別がつかない
・急なことに対応出来ない
・指示がないと動けない
・言葉の裏が読めない
・多くの音の中から任意のものを聴き取ることが出来ない
・融通がきかない
・部分に注目して全体を見ることが出来ない
・こだわりが強い
・言葉遣いが独特(丁寧過ぎるなど)
・歩き方がぎこちない
・自分の答えを否定されても自分で解決方法や理由を見つけることが難しい
・相手の目を見ない、もしくはじっと目をあわせる
・知能は並(興味のある分野においては天才的)にあるけどコミュニケーションが苦手
などなど、タイプも色々で軽度〜重度などでも違うし、環境によって克服できる部分もあるので、専門のドクターによる診断なしにアスペルガーだと断言できるものではない。
著名人でもアスペだと診断されたことを公表してる人は結構いるから(スティーブン・スピルバーグとか)、才能を発揮できる職に巡り会えるといいんだろうね。
本のレビューになってないけど許して… -
Posted by ブクログ
ネタバレ「アスペルガー」って聞いたことあるような….なんだっけ?と思って手に取ったら,どうやら「アスベスト」とか「ドッペルゲンガー」と勘違いしていたようです(笑
普通の人だと思うんだけど,ちょっとKYとか,ちょっと考え方が変だなぁ…という人は周りに少なくありません.
その中には,「アスペルガー」である人がいるのかもしれません.
それくらい,身近で気がつきにくい症状なんですねー.
勉強になりました.
ただ,旦那さんがアスペルガーってわかった後,どうなったかという部分がぼかされていて,ちょっと不完全燃焼なので★-1.
絵から想像するに,離婚か家庭内別居かなぁとは思いますが,そこらへんの作者さんの心境が気になりました. -
Posted by ブクログ
私自身がどちらかというとアスペルガー寄りだからかもしれないが、旦那さんの気持ちの方が分かる気がした。奥さんのツナさんの反応や要求は、非常に日本的な情緒的反応で、「言わなくても分かれ」とか「空気を読め」という圧力がものすごいと思う。旦那さんの合理的な判断や反応を「冷たい」と受け止めるのは奥さんの勝手だけれども、そのことで人格を否定されるのはつらい。というか、そういうふうに否定する人に囲まれて成長すると二次障害を引き起こすんじゃないだろうか。
旦那さんはわりと甘やかされてノビノビ育ったからマイナスの反応が出ないのだろう。そうでなかったらアスペルガーなんて生きにくくてたまらないものだ。でも情緒的な反応を望む奥さんにはつきあいづらいタイプなのかもしれない。
にしても、こういう旦那さんみたいな反応の人ってけっこうたくさんいると思うのだが。 -
Posted by ブクログ
アスペルガー症候群(受動型)の旦那様をもつ著者による、コミックエッセイ。
前から気にはなっていたんだけど、今回、友人の勧め?により読んでみました。
身近に当事者のいない方にはピンと来ないかもしれないけど、職場にそれくさい人がいるので、なんとなく分かる…
最後のほうは、なんだか切なくなってしまった。
アスペや発達障がい当事者の方の手記は読んだことあるんだけど、本人の頑張りが伝わってきて、元気になるようなものばかりだった。
でも、本人の身近にいる人は…?
アスペの人は非常に生きづらさを感じている人が多いとも聞く。
けど、身近で、チカラになりたいと思っている人の気持ちもそうとう切ない。
空回りしてるとか、自分の言ってることが、相手をすり抜けてる感じとか、分かるなあ。
ま、私の場合は、職場のひとには愛はないから寂しくはならないけど。
てか、それ以前にほんとにアスペかどうかもわかんないけど。
でも、彼も、怒らずに根気良く繰り返し教えたり、一緒にやったりしていたら、徐々に出来るようなってきた気がする。
配偶者などの理解があっても、一緒に頑張ろうという気持ちを汲んでもらいにくいのは切ない。
そこをどう乗り越えていくのか、著者夫妻を応援していきたいし、ぜひ、今後の話も知りたいところ。
お子さんがいるので、どうかなって感じでもあるけど。
監修の先生の解説に、
アスペの人は昔からいたけど、家庭の中で親や祖父母から繰り返し常識や気配りを習う機会があったから発覚しなかったが、最近は核家族化や両親の共働きなどの影響で、身につけられずに成長して、おかしいなとなるケースが増えたのではないか、とあったが、全く同意。
そして、学校や社会や多くのルールのあり方が、極端に多数派(いわゆる健常者)であることを前提にされている。…という事を私たちは知っておく必要がある。
人間は関わり合いの中で(社会的に)形成されていくということだ。
軽く読めるコミックだけど、いろいろと考えさせられる。 -
Posted by ブクログ
発達障害は女性より男性の方がわかりやすく早期療育などに繋げやすいと言われています。その為女性に特化した発達障害の本について興味が有り読んでみました。読んだ結果、幼少期にはわかりにくいが思春期より同年代の同性グループと仲良くできない、失言が多いが本人は無意識で自覚なしなど特徴がいくつか書いてありました。ウェブで検索するとヒットするような特徴も多かったですがADHDやASDについては対人トラブルを回避するため本人が心掛けることなど記載されており、発達障害について最初に知識に触れるならいい本だと思います。基礎知識のある方には少し物足りないかなと思いました。