Posted by ブクログ
2011年10月02日
アスペルガー症候群(受動型)の旦那様をもつ著者による、コミックエッセイ。
前から気にはなっていたんだけど、今回、友人の勧め?により読んでみました。
身近に当事者のいない方にはピンと来ないかもしれないけど、職場にそれくさい人がいるので、なんとなく分かる…
最後のほうは、なんだか切なくなってしまった。...続きを読む
アスペや発達障がい当事者の方の手記は読んだことあるんだけど、本人の頑張りが伝わってきて、元気になるようなものばかりだった。
でも、本人の身近にいる人は…?
アスペの人は非常に生きづらさを感じている人が多いとも聞く。
けど、身近で、チカラになりたいと思っている人の気持ちもそうとう切ない。
空回りしてるとか、自分の言ってることが、相手をすり抜けてる感じとか、分かるなあ。
ま、私の場合は、職場のひとには愛はないから寂しくはならないけど。
てか、それ以前にほんとにアスペかどうかもわかんないけど。
でも、彼も、怒らずに根気良く繰り返し教えたり、一緒にやったりしていたら、徐々に出来るようなってきた気がする。
配偶者などの理解があっても、一緒に頑張ろうという気持ちを汲んでもらいにくいのは切ない。
そこをどう乗り越えていくのか、著者夫妻を応援していきたいし、ぜひ、今後の話も知りたいところ。
お子さんがいるので、どうかなって感じでもあるけど。
監修の先生の解説に、
アスペの人は昔からいたけど、家庭の中で親や祖父母から繰り返し常識や気配りを習う機会があったから発覚しなかったが、最近は核家族化や両親の共働きなどの影響で、身につけられずに成長して、おかしいなとなるケースが増えたのではないか、とあったが、全く同意。
そして、学校や社会や多くのルールのあり方が、極端に多数派(いわゆる健常者)であることを前提にされている。…という事を私たちは知っておく必要がある。
人間は関わり合いの中で(社会的に)形成されていくということだ。
軽く読めるコミックだけど、いろいろと考えさせられる。