賀十つばさのレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
妻の様子がなんだかおかしい。毎週金曜日に仕事と偽って、近所のカフェに通っているのだ。常連客は、不登校の小学生に、定年退職した男性、憧れの日本で暮らす外国人、そして僕!?自分の居場所が見つからないお客たちに、店主は美味しいコーヒーと焼きたてのスコーンと共に、本を処方するが……。心もお腹も満たされるブックカフェ、営業中!
『好きか嫌いか、良いか悪いか、決めなきゃいけないのが現代ですが。間違うことは許されないし、曖昧な状況にも寛容でいられない。でも、子供はもっと自由じゃなきゃね。』
『言葉で励ますよりも、一冊の本が、その人の心にスッと入ることがある。』
【個人的な感想】
最後急に行動的になる妻に違和感があった、?
最初読みかけて、読めないかも、、、と諦めそうになりながら読み切った。
賀十つばささんの他の本に比べてあまり好きではなかった。 -
Posted by ブクログ
持田渚。24歳。日本郵便株式会社に入社して2年目の春。本社勤務になったのを機に始めたひとり暮らしだったが……。
料理というものが絶望的にできない不器用女子の成長物語。
◇
「なんじゃ、こりゃ!?」
蓋を開け鍋の中を見た私は、思わず叫んでしまった。
そこにあったのは、爽やかな朝に不似合いな白いぶよぶよしたものが大きくはみ出た不気味な物体。鍋の湯の中で爆発している卵だった。
ここは先月越してきたばかりの1Kの賃貸マンション。そのミニキッチンで私が作ろうとしたのはただのゆで玉子のはずだ。なのに出来上がったのは、見るも無残な姿で漂う卵の溺死体である。
自分には料理が絶望的にできないということを思い知らされた私は、やむなく実家に足を向けたのだった。 ( 第1話「朝食すら作れない」) ※全6話。
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家事はすべて母親任せで育ったため「お料理できない女」になった女性が、少しずつ料理の楽しさに触れながら成長していくだけの軽いお話かと思って読み始めたら、意外にも「母娘の確執」という乗り越えるべき障壁が根底にあるヒューマンドラマでした。
普通に仲の良い家族でも同性間ではつい張り合ってしまうのはよくあることだと言います。例えそれが親子の関係であっても、対抗意識がメラメラと燃え上がるのを抑えることはできないのかもしれません。
本作でおもしろく感じたのは、渚の母親の設定です。
作中で「ママ」と呼ばれるこの女性は、頭の回転が速く手先も器用で、何でも卒なくこなすことができます。さらにいくつもの資格を持ち美しい容姿にも恵まれた、まさに才色兼備を地で行く女性として登場してきます。
家事を完璧にこなし、夫や子どもが動きやすいよう家庭内のことはすべて周到に準備を整える渚の母親。
そんな「自慢の母親像」を体現したような彼女には、実は大人げないほど負けず嫌いなところがあったのです。
主人公の渚が悩みつつ成長する姿もさることながら、聖母のような母親のダークな一面が少しずつ顔を見せる描写が、私には興味深く感じました。
さて、話を本題に戻します。本作で描かれる渚の成長ポイントは3つあります。
1つめは、料理に対するコンプレックスの克服です。
渚が、自身に合った料理やレシピを工夫しながら、少しずつスキルを身につけていく姿が描かれます。
2つめは、仕事に対するスタンスの確立です。
本社勤務となり、何事にも自信のない渚ですが、職場の仲間や先輩、上司の助けを借りつつ、自分に何ができるか、何をしなければいけないかを見極めながら、誠実に仕事に向き合う姿勢を確立していく姿が描かれます。
3つめは、大人としての真の自立です。
特に、母親の大きく強固な羽の下から渚が脱却するまでの姿が描かれるのですが、その過程が本作のメインになっています。
短く軽めの物語ではありますが、親元を離れひとり暮らしを始めようという人にとっての手引き書になるかもしれません。 -
Posted by ブクログ
テレビドラマ『バニラな毎日』が、意外と面白かったので、賀十つばさに注目していた。とにかく、今は、雑草ワールドに突入しているので、『雑草姫のレストラン』という題名が気に入ったので読んだ。
妹、木下茂花は、30歳。八ヶ岳のふもとの「道の駅 こみちざわ」で働いている。茂花の姉の夕花は、有名フレンチレストランの元シェフで、同じくシェフの婚約者を亡くし、心身の不調で、茂花と一緒に両親の買った山のお家の民家で生活していた。夕花は、自己免疫疾患だった。
茂花や夕花には、伍郎じいちゃんが面倒見ていた。道の駅にの駐車場に、停車し車で生活して男、隈一樹がいた。彼は、東京の医師だったが、この町に逃げていた。そして、隈は風邪を引いていたが、伍郎じいちゃんのうどを食べれば治ると言われて、実際生で食べたら、風邪が治ってしまう。
そんな中で、夕花が元気を取り戻し、たんぽぽとハコベで料理するのだった。ネタ本は『美味しい雑草』だった。
伍郎じいちゃんは老舗酒蔵の『八賢』のスパークリング日本酒とオレンジワインを持参。隈医師も参加。四人で会食が始まる。まずは、うどの天ぷら、ハコベの天ぷら、たんぽぽの葉のジェノベーゼで和えられたパスタ。そしてたんぽぽの葉と生ハムとチーズとトマトソースのピッツア。
八ヶ岳には、八ヶ岳人参、つまりオタネニンジンを探すのが流行った時期があった。八ヶ岳人参は、精神不安を治す効果があるということで、茂花はそれを探しに山を歩くのだった。
『こみちざわ薬用植物園』で、オタネニンジンを夕花は実際見たのだ。赤い実が印象的だった。
村井という筋骨逞しい男が、道の駅で買い物をして、買ったものをホテルまで届けることを頼まれた茂花は、荷物を運んで、そこで、村井から言われたことが、ショックだった。「中途半端に都会から逃げてきただけで、結局何にもできない」と言われて、茂花は落ち込んだ。
倒れてしまった茂花に、夕花はタチスボスミレのハーブティを飲ませる。
茂花に謝るということで、村井、隈、伍郎じいちゃんと会食。
シロツメクサとキノコのフリット、ベシャメルソースとレンゲソウと豆腐のグラタン、地鶏のソテーと夏みかんのソースとぺんぺん草の焼きリゾット。鮮やかな野いちごのカーマインレッドのソースに、よもぎのアイスクリーム。
そんな中で、茂花は成長し、姉の夕花も体調を取り戻し、八ヶ岳の古い別荘で、雑草レストランを始めたとさ。ふーむ。行ってみたいなぁ。雑草という材料の安さをどう付加価値をつかるかがポイントだね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレお料理できない女子がめきめきと
上達していっちゃうって感じの話かと
思って読んでたらそもそも料理が恐ろしく
できないどころか、ゆでたまご一つ作るのにも
苦労する。作中にも出てきていましたが、
そういう人たちってやる気はあるし、
別に味オンチでもない、どちらかと言うと
食べるのは大好き!ただ、完成系を想像
していなかったり、料理の途中で心配になり
迷って勝手に独自のアレンジを入れちゃうって
ところにあぁ~そういう事かぁ~と納得。
中身がどうなっているかわからない、
でも怖くてあけて見ることができない、
そもそもあけていいのか見てもいいのかと
思っていたブラックボックス状態の鍋の中を
覗いてみたらと言われた事をキッカケに
実際に起こっている物事を自分の目で見て
確かめるようになってからの渚の成長っぷりは
すごかった。実際に自分の目で見るって大事。
何だかんだと母親との対決によって渚自身の
料理に対する考え方が固まっていく様や
前職の職場の人たちとの交流なんかで
人として成長していく様もよかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル回収までに時間がかかった印象。
料理苦手な人あるあるネタから入って、実際にちゃんと(?)料理を始めたのは中盤になってから。
そして、最終的には母と娘のバトルになるという。
母はいつまでも娘にマウントを取りたがり、娘はそんな母に勝つために挑み続ける。
毒親とまでは言わないが、こんな母相手だと窮屈だろうなとは思った。
和解しそうで、結局台無しにするのも母の方だったのでイライラしたし。
スパッと縁を切れば簡単だったろうけど、娘が割と簡単に食事に釣られて実家に帰るからなあ……そしてバトルになると。
個人的にはそんなイライラする料理の話より、お仕事の方が印象深かった。
ある人が仕事を辞めたその理由から発展していくその顛末の方が気になったし、その方のキャラクターもよかったので。
どういう未来になるか分からないけれど、様々な人たちがお仕事しやすい職場になればいいなと願う。
その方の元職場も、これから行くことになるかもしれない職場も。 -
Posted by ブクログ
都会で傷付いた心と体を八ヶ岳の自然と食が癒してくれる。
都会から逃げてきた姉妹が自然と食、仲間を通し少しずつ元気になっていく様子が描かれている。
読書の休日といった感じ?^^;
色々難しく考える事なくまったりとさらりと読書時間を過ごせる様な内容。
自然、雑草…何気なく読めてしまう展開、頭を休ませるには最適!
頭や心が煮詰まっている時にはこんな感じが良い。
読書っていいですね。
自分の状況に合わせていろんな世界へ案内してくれる。
自然の景色、風、匂い、食の味、人との触れ合い…どれも読む事で体感させてもらった気分。
自宅に籠りながら清々しい気持ちになり、贅沢!
本書で心と頭を休ませてもらいました。