賀十つばさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ひたすらにケーキが食べたくなった1冊でした!
最近ケーキの値上がりがすごいけれど、こんなにも手間暇掛けて作られているんだと知ると少しぐらい贅沢してケーキを買いに行ってもいいなと思えた。
主人公は一旦店を畳むも、常連客であった料理研究家のマダムと一緒にお菓子教室を開き、悩める生徒たちの心を甘いスイーツのように溶きほぐしていくものがたり。
マダムの豪快で後先考えない性格と真逆の主人公のコンビが、お菓子作りを通してお互い信頼していく過程もなんだか素敵だった。最終的にお酒を飲める間柄になるなんて。
お菓子作りセラピーはあったら参加しみたいなと思えた甘くてほっこりする物語でした。 -
Posted by ブクログ
◼️賀十つばさ「バニラなバカンス」
テレビドラマになった「バニラな」シリーズ第2弾。おもしろくて上手くて、泣ける?
「バニラな毎日」の続編。フランスで修行し自分の洋菓子店を開いたものの不振で閉店した女性パティシエ・白井さん。同じくフランスで修行した料理研究家の佐渡谷さんから勧められ、佐渡谷のカウンセラーの妹から、治療の一環として様々な人にお菓子教室を行う。その体験を通じて自分を見つめるー。
ドラマでは、お菓子教室の生徒で優秀なコンサルタントに相談し、店を再開する。小説ではそこは描かれず、初巻の最後で決心して再オープンする。と、同時に佐渡谷は白井の尽力でかつての恋人、やはり菓子職人のヴィクトーと寄りを戻し、フランスに渡る。
で、2巻。再開したばかりの「パティスリー・ブランシェ」の前の道で突然大きな陥没が発生、通行止めとなり、休業を余儀なくされる。かと思うと、佐渡谷が泣きながら電話をよこす。病気の前妻がヴィクトーへ助力を願い、2人の関係性を見た佐渡谷はハートブレイクとなり帰国、まもなく成田に着くから迎えに来て、とのこと。社会と佐渡谷に振り回される白井の生活も、また再開するー。
折々に挟まれるお菓子の種類や作り方の説明が丁寧で、いかにも美味しそう。さらに、例えばなぜ白井はショートケーキを作らないのか、その事情と意地が、リアルで人間ぽくて説得力がある。このシリーズは、スイーツそのものばかりでなく、その業界のディテールを響くように織り交ぜている。白井さんのモノローグ、言葉も解釈もとても楽しくテンポが良い。
で、題材を、人の心理的な動きにつなげるのは、小説では当然のことではある。ドラマ完視聴したし思い入れもあることは認める。でもこのシリーズは上手いな、そうだな、と思うことが多い。こう、物語の流れではなくて断片的に持ってくるとあまり説得力がないけども、作ったスイーツに何かが足りない、それは自信が足りない、という持って行き方には、普遍的なものを感じて、考えこんでしまった。
決して成功ばかりしているわけではない中でも順調に見える時期には、好時魔多しー。ドラマでもラストに来て、えっ・・と思った。
さらに続編があるようだー。