中村哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ガンジーといい中村医師と言い、尊い人がなぜ同じ人間の手で殺されてしまうのだろう。
先生のことを知ってから、ずっとその疑問が頭の中にあります。答えは出ません。善悪や道徳で世界は回っていないということを突きつけられる心地です。
そして、私はそんな正しくない世界に生かされているんだな、としみじみ思います。蛇口をひねれば水は飲めるし、近くの川が涸れることはない。職や家を失っても、いきなり死ぬことはありません。何より、生活の中で爆弾が落ちてくる危険はほぼ皆無。
私は前世で何か偉大な功績でも残したのでしょうか?アフガニスタンの人は、何を対価に支払ったらこの生活ができるのでしょう?
誰がどう見ても不公平なの -
Posted by ブクログ
読書する良さを改めて感じられた一冊。
生涯行くことのない場所での、することのできない経験を少しでも知るために私にとって読書は欠かせないものです。
これまでアフガニスタン情勢については、テレビのニュースで部分的に見聞きする程度でした。
でもやはり、与えられる情報だけで知った気になるのは大変恐ろしいことだと思いました。
この本に記されている中村氏の視点が全てではないでしょう。
違う国籍、立場から見たらまた異なるアフガニスタンが見えてくるのかもしれません。
この本では主に用水路の作り方が記されています。
しかしながら、その行程を読み進めるとアフガニスタンの自然環境だけでなく政治的状況、人々の考え -
Posted by ブクログ
アフガニスタンという言葉はよく耳にしてきたのに、その国のこともそこに住む人たちのことも何も知らなかったんだと痛感した。
女性の解放も民主主義も大切なことで、アフガニスタンでそれらを実現することはアフタにスタンの人々にとっても重要なことだと思っていた。
でもそれは日本に生まれ育った中での私の価値観であって、そのままアフガニスタンの人々にとって当てはまるわけではない。
本当に何か助けるのだとすれば、そこでの「普通の生活」が明日もあさっても続いていくように手伝いをするということなんだ、というようなことを中村さんは言っていた。
私は大きく勘違いしていた。
中村さんやペシャワール会の人たちがしている活動 -
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