春野薫久のレビュー一覧
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匿名
購入済みバッドエンドの先の物語
激しく燃えるのではなく、喪失感でジクジクした思いを胸に感じ続けるお話が好きな方にはオススメ。
恋愛要素的にはひたすら絶望と諦観しかない。
傷付き破れ絶望し恋心を捨てた令嬢と
その捨て去られた恋心を無様に掻き抱き縋りつく皇太子の物語。
恋愛的バッドエンドから始まり、終わってしまっているが故に、グッドエンドにすら届きそうにない。
悲恋に泣きくらすのでもなく、再び恋の火を灯すのでもなく、復讐するのでもなく、破滅するのでもなく
皇太子に対する恋に絶望し切って朽ち果てさせたヒロインからは
優しい言葉も、許しの言葉も、決して恋情と交わらぬ「家族愛」として向けられる。
自身の愚かさから絶望的に手遅れ -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕事でしか自分の価値を見出せない、仕事におけるたった一つの失敗で何処までも絶望できる。
社畜、ここに極まれり。
休みを削り、食事を削り、睡眠時間を削り、それで例え倒れても彼女は止まらない。
寧ろ倒れて迷惑をかけてしまった分、取り戻そうと余計に無茶をする悪循環。
働いている者として程度はさておき主人公の気持ちも理解できるが、彼女を見ている周りの気持ちを考えるともどかしくもあり。
曲者ばっかりな同僚たちすら心配するレベルだったので。
ましてや、彼女に三年も片思いしていた陛下の心配は説明するまでもない。
ファンタジーな世界観でここまでお仕事中毒な主人公も珍しい。
現代日本からの転生者なので、そうい -
匿名
ネタバレ 購入済みハッピーエンドではあるけれど
よく虐げられている子供の話があります。食事も碌に与えられず着るものも寝るところもなく、という感じで。この作品のヒロインはずっと皇太子の婚約者として育てられいるので、そういうことはありません。しかし、人には心があり愛情が必要。両親からは将来の王妃としての資質のみを求められ、兄からは愚鈍と罵られ、婚約者からは見向きもされなくて。家で彼女の心を辛うじて護ったのは専属の侍女だけであり、学校ではたった二人の友達だけだった。彼女は生きるための衣食住には困らなかったけど、その心は冷え切ってしまいます。そんな中彼女は皇太子に、もう愛さないと宣言し、自分の心を守るのです。彼女の変化に、戸惑い、自身の行為を振り返
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Posted by ブクログ
ネタバレ序章が長くてびっくり!(80ページある)
登場人物を粗方紹介し尽くしての本編。
両親を失って没落の一途を辿っていた雛が実業家の鷹と契約結婚。
ただ没落したとはいえ、雛は立派な貴族。
鷹も驚くほどの逸材だった。
本人の力で次々と難関を乗り越え、仲間を増やし、鷹を支えていく。
本人は決して前に出るタイプではないのだが(強気なキャラではない)常に冷静に周りを見る思慮深さ。
そして想像よりも芯の通った強い女性だった。
本家を手に入れるために奔走する鷹たちの騒動に巻き込まれても、その強さは失われなかった。
そんな雛に段々惹かれていく鷹も変わっていく。
最後の「ざまあ」展開は、当初の鷹では考え付かなかっ -
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購入済み
冤罪の悪役令嬢が国外追放された後、ヒロインが実は無自覚の魅了を使っていたことが判明。魅了がとけた人たちそれぞれの心境と行動、悪役令嬢のその後について。面白いんだけど、重たい話でちょっと疲れました。最後は幸せになった(?)悪役令嬢の話で締められていたので、重さは軽減のはずだけど。
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ネタバレ 購入済み
続くのかな?
聖女でもないのに無理矢理髪のお世話係にさせられたヒロイン。お世話をする神は汚物のような状態でしたがヒロインのお陰で少しずつ改善していきます。しかし本編を通して人間の形になったのは2、3回ほど。ほぼスライムのような形でした。ストーリーが面白いのに二人の絡みが最後まで神様とお世話係なのが残念でした。ヒロインは正義感が強く人間味溢れていて、守ってもらうだけのヒロインよりも好感が持てました。ただまだ腐敗した神殿や最高神の謎など解決していないこともあるので続くのなら1巻ときちんとタイトルに記載が欲しかったです。
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購入済み
新しい視点
新しい視点でなかなか面白かったです。今回は魅了で騙されていた王子視点が半分を占めます。魅了が解けてみれば自分が冤罪で断罪した元婚約者に謝りたくなるのも自然ですし、断罪された元婚約者が許すことはできないと言うのもわかります。それでも二人にとって前進であり、本当の決別でもあります。
蓋を開けてみれば、乙ゲーのヒロインも悪役令嬢も転生者だったのもありがちだけど、始まりがその二人の視点ではなかったのも良かったです。
どのキャラも一癖も二癖もあってキャラがたってました。恋愛ラノベよりも国の事情などが深くてそれに対する感情や立場などが描かれていて切なくもなりました。複数人の視点で書かれていたので背景もわか -
ネタバレ 購入済み
タイパのいい作品というのか⁈
ヒロインのシアリエは前世から拗らせた仕事好きで、仕事ができるところに自分の価値があると思っている。容姿も整っていている上に、何でもそつなくこなせてしまうのは、羨ましい限り。
読み進めていくと、シアリエは正論を吐き、周りに止められても、反論して、やらかして、ピンチをヒーローの陛下に助けられ、うまくいく。これを何回か繰り返すと、流石に読み手も疲れる。
初めは家族運がないなと、シアリエ頑張れと読んでいたが、これはシアリエにも問題があるなぁ、と読むのがしんどくなり、斜め読みで読了してまった。シアリエの家族にも嫌悪感しかない。 -
購入済み
タイトル通りなのだけど
なんのひねりも返りもない(ヤマなしオチなしイミなし、昭和時代に生まれた本来の『やおい』の意味的な)
おおまかに一筋にのびた事象上での出来事を書いてるだけで、正直面白みも感動も苛立ち怒りも、なんも
無いお話でした。ラノベとさえ言えるのか...? -
購入済み
淫者?
淫者、間違えた隠者だったわね。。。
TLは「そっち」ばかりでお話の内容が薄いのが多い。
レビュー見て買ったんだけど、これまた大失敗ですわ。
もっと、聖帝の花嫁は体質も変わっちゃうし、苦労する運命だから、惹かれながらも手を出せないとかそういう葛藤が欲しかったな。
ヒロインも自分を保護してくれた大人の男に惹かれつつ、身分や痣の事で悩むとか、何か無いのかよ。
なんなの?
子種子種って。。。