ラーシュ・ケプレルのレビュー一覧
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ある雨の朝、ストックホルムの公園でジャングルジムに吊された少女が発見された。現場に駆けつけた国家警察刑事ヨーナ・リンナは遺体を一目見て驚愕する。彼女は五年前の誘拐事件で行方不明となった被害者だった……。警察は監視カメラの映像から、現場近くで犬を連れていた男の逮捕に踏み切る。強引な取調べがおこなわれるが、その男・マルティンは精神病を抱えていて供述は要領を得ない。だが、警察内で唯一マルティンを目撃者だとみなすヨーナがエリック・マリア・バルクのもとで催眠療法を試みると、途端に彼は饒舌になりある名を口にする──。
シリーズ第8作。
「正しいのは私でしたね」ヨーナのセリフと久しぶりに出会ったような気が -
購入済み
ハラハラしました
展開のリズムのよさに、どんどん引き込まれました。
サーガの行動にもドキドキしましたが、主人公のヨーナの思い切った行動の場面にも、ハラハラしました。
ユレックの気持ちも分からなくはないけど、と、少し胸が熱くなりました。 -
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オスロの集合住宅の住民から悪臭の苦情が寄せられ、警官が向かった先には、腐敗が進行し、腹部を膨張させ両足の開いた男の死体があった。一地方警察官として勤務し、数週間後に警察庁の警部に復職することになっているヨーナのもとに、色を失った監察医ノーレンが訪れる。死んだ男の冷凍庫には多数の切断された人体のパーツがあり、その中に亡くなったヨーナの妻スンマの頭蓋骨があったというのだ。スンマの墓が荒らされたことにショックを受けるヨーナは、かつて対峙した怪物の狂気に満ちた記憶を蘇らせる……。
シリーズ第7作。版元が変わって、次々と翻訳が出るのは、本当にありがたい。凄惨な描写を振り払うかのような物語の推進力は健在 -
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ネタバレ北欧ミステリーの1作。作者のラーシュ・ケプルは1人ではなく2人の作家、日本では珍しいパターン。本作は作者の6作目で、シリーズものになっている1作。全作は翻訳されておらず一部のみ。主人公のヨーナ警部が監獄に入っているところから始まる。1人目の被害者が外務大臣ということでテロが疑われ、ヨーナが服役している刑務所に首謀者がいるという設定。ヨーナが捜査協力者になり釈放されるところから始まるのがちょっと荒唐無稽ではあるが、連続する殺人の犯人は異常者ではなく、深い憎しみ底にあった者であり、復讐だったというところからリアリティが増してくる。最後は少しお決まりの勘違い人種の愚かさ故に人生を狂わされた人たちの悲
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普通小説の作家二人が別名義で書いているこのシリーズは、毎回、そうとはとても思えぬほど、娯楽味に溢れている。キワモノすれすれの残酷さ。展開の奇抜さ。登場人物たちの個性の強さ。何もかもが通常のミステリー以上に過激なのは、彼らが普通小説作家だからなのかもしれない。ブレーキのないスポーツカーのようにこのシリーズは、よく走る。
現在スウェーデンで最も売れているクライム作家なんだそうである。これだけページターナー作品が連続するところ見れば、それも当然という気がする。このヨーナ・リンナ刑事のシリーズは8作完結らしいが、『催眠』『契約』『交霊』の最初の三作はハヤカワミステリー文庫にて出版後、現在絶版状態 -
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普通小説の作家二人が別名義で書いているこのシリーズは、毎回、そうとはとても思えぬほど、娯楽味に溢れている。キワモノすれすれの残酷さ。展開の奇抜さ。登場人物たちの個性の強さ。何もかもが通常のミステリー以上に過激なのは、彼らが普通小説作家だからなのかもしれない。ブレーキのないスポーツカーのようにこのシリーズは、よく走る。
現在スウェーデンで最も売れているクライム作家なんだそうである。これだけページターナー作品が連続するところ見れば、それも当然という気がする。このヨーナ・リンナ刑事のシリーズは8作完結らしいが、『催眠』『契約』『交霊』の最初の三作はハヤカワミステリー文庫にて出版後、現在絶版状態 -
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ネタバレミカエルとフェリシアの父,レイダルの精神的疲労は限界に達していた。サーガは自分以外に何も頼れない状況で,自分自身のトラウマと闘いながら,ユレックから情報を得ようとする。ヨーナは閉鎖病棟の新人医師アンデシュと,アンデシュの前任者をあたりながら,サーガが情報を得るのを待つ。
サーガがユレックから情報を得て,ついにユレックの正体がわかり・・・というあたりはまだよいのですが,その後の展開が。ユレック&弟の思うつぼすぎ。ユレックが脱走するやいなやディーサに仕掛けに行き,さらにミカエルを拉致しに行き・・・っていくら何でも手際よすぎないかって気もするけど,すべて計画通りって思うことにします。
そしてラスト -
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ネタバレかつて連続誘拐殺人事件の被害者として,亡くなったと思われていた青年ミカエルが発見された。ミカエルの話では,一緒に誘拐された妹フェリシアもまた,生きたまま囚われているらしい。一方,逮捕された犯人が収容された閉鎖病棟では,不穏な空気が漂っていた。
シリーズ1作目の「催眠」しか読んでないんですが,4作目だそうです。「催眠」ではヨーナ警部よりも催眠をかける医師エリックが主人公かしらという感じでしたが,「砂男」ではヨーナが前面に出てきて,ヨーナの過去が明らかになります。思ったよりハードな過去だった。。犯人であるところのユレックがとにかく怖すぎる。「あいつと一言でも話すと,操られて自殺するか誰か殺すかす