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40言語に翻訳された国際的ベストセラー!
長い悪夢の果て病的執着の末路!
過去の事件と複雑に絡み合い、邪悪な〈正体〉が炙り出される!
マルゴットからの依頼を受け、事件の第一発見者に催眠聴取を行った精神科医のエリック・バルクは、遺体が奇妙な姿勢を取らされていたことを知る。エリックの脳裏に浮かんだのは、共通点のある9年前の事件だった。容疑者の牧師ロッキー・クルケルンドは、エリックの精神鑑定により医療刑務所の精神病棟に送致されたが、本人はアリバイを主張していた。もしあの事件に真犯人がいて、今も凶行を繰り返していたとしたら……先読み不能の展開が待つ北欧ミステリー待望の最新刊。(解説・杉江松恋)
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Posted by ブクログ
ラーシュ・ケプレル『つけ狙う者(下)』扶桑社ミステリー。
下巻。なかなか読めない連続殺人鬼・汚れた牧師の正体。主人公は次々と考えられない程の窮地に陥る予測不能の展開。よもや主人公が犯人ではないかと疑いたくなるようなプロット。文句なく面白い。
被害者をストーキングし、被害者のプライベートを撮影した映像を警察に送り付けて、残虐に殺害するという犯人の凶行は止まらない。
精神科医のエリック・マリア・バルクは9年前に精神鑑定を行い、殺人事件の犯人として医療刑務所の精神病棟に送致された牧師のロッキー・クルケルンドが無実であったことに気付く。ヨーナ・リンナと共に真犯人の汚れた牧師の正体を追うエリックは、一連の連続殺人事件の犯人として警察から追跡されることに……
ヨーナ・リンナ・シリーズはこれでお仕舞いなのだろうか。
本体価格1,000円
★★★★★
Posted by ブクログ
普通小説の作家二人が別名義で書いているこのシリーズは、毎回、そうとはとても思えぬほど、娯楽味に溢れている。キワモノすれすれの残酷さ。展開の奇抜さ。登場人物たちの個性の強さ。何もかもが通常のミステリー以上に過激なのは、彼らが普通小説作家だからなのかもしれない。ブレーキのないスポーツカーのようにこのシリーズは、よく走る。
現在スウェーデンで最も売れているクライム作家なんだそうである。これだけページターナー作品が連続するところ見れば、それも当然という気がする。このヨーナ・リンナ刑事のシリーズは8作完結らしいが、『催眠』『契約』『交霊』の最初の三作はハヤカワミステリー文庫にて出版後、現在絶版状態となっている。
シリーズものの翻訳版権は、3作セットで買うことが通例だそうである。4作目からの版権は、売れ行き判断で窺ってゆくらしい。早川書房はこのシリーズは3作だけで売れ行きがきっと芳しくなかったのだろう、NG判断をしたわけである。
次の3作の版権を取った扶桑社が久々に4作目の『砂男』を出したところ、そこそこの手ごたえがあったのだろう。過去のハヤカワ文庫作品も、一気に中古価格が値上がりした次第。翻訳ミステリーには賞味期限があり、またそのタイミングと時代の読みが必要なのだろう。過去3作は日本ニーズが高まり切っていない時期に出され、十分な評価を得られなかったのだろう。ぼくは1作目の『催眠』と4作目の『砂男』と読んでいる。途中の過去作2作を未読のまま、敢えてこのシリーズを進めているが、何だかとても少し悲しい状況である。
さて気を取り直して本書では、シリーズ主人公のヨーナ・リンナは、ますます世捨て人となり、警察を辞めてなお、無資格の一匹狼捜査を続けざるを得ない運命に引きずり込まれてゆく。犯罪者もクレイジーだが、それに輪をかけてクレイジーな男が主役を取る、というところが嬉しい本シリーズである。
本書では、『催眠』の事実上の主人公でもあるエリック・マリア・バルクが、ヨーナとダブル主人公をこなしてゆく。催眠により、ある重要キャラクターの壊れた過去記憶から情報を引き出すという役割、と見えたが、実は彼の本書のストーリーへの関わりは、本人さえ気づけないほど、ずっと深い。その辺りが本書最大の醍醐味なのである。
プロットは凄まじく、サイコ・サスペンスとアクションとミステリー、いやスプラッタやホラーもかな? ともかく多面的なエンターテインメントに徹しており、終盤のどんでん返しや、カタストロフに近いクライマックスは、前作を凌ぐかに見える。
エリックの盲目のピアノ教師ジャッキーとその華憐な娘アデレーンが、本書のヒューマンで心に響く部分を請け負うが、彼女らを守る立場に追いつめられるエリックの行動も、ヨーナともどもダイナミックこの上ない。北欧ミステリーならではの面白さをしっかり継承している本シリーズ、やはり過去作の再販が望まれる。さあ、どうでしょう、ハヤカワさん!
Posted by ブクログ
うーん。
この前が良すぎたからの失速感。
ヨーナが帰ってきたのは想定内なんだけど、え、ちょっとやりすぎ…のはちゃめちゃが。作品が進むにつれてここまでボロボロになられると、読みながら心配になってしまう。
暗いサスペンスだからどこかで主人公には逃げ場としての暖かさや光、強さを期待しちゃうんだよね。本作ではまるで、止まり木のない長距離飛行を強いられた渡り鳥みたいな気持ちだった。辛くてもヨーナがそこにいなくて。いやね、いるんだけどなんかどうも信頼できない。きっとこの人が犯人を見つけるんだ、ってお約束はあるんだけど、あまりに暴力発砲略奪なんでもござれの問答無用で…
ヨーナのかわりのマルゴットが臨月で、え、まさかの?とかハラハラしたけど無事産まれてよかったと思いつつ、臨月の意味は?とか納得感がないんだなあ。サーガもちらっと出るだけで、うーん、誰にも安心して寄り添えないよ…
まあ最後のページのヨーナは、そうだろうね…なんだけど、え、このままアウトローで関わるのかな。できればまっとうに犯罪を解決してもらいたかったが…さあどうなるんだろう。
ちなみに翻訳?校正?があまりいけてない気もするんだけど。ヨーナとエリックのセリフが違ってたり誤字があったり。諸々踏まえてこのシリーズでは1番辛い評価にて。
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