遠野遥のレビュー一覧

  • 改良

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    幼少期の性の芽生えや裸を見られたくないという自意識から物語が始まっていき大学生になると健全に性的嗜好を消費し、美しくなりたいという願望から女装をする。努力をし若く美しい姿へと変われた矢先に理不尽な性暴力を受けるシーンは身も心もへし折られ、淡々とした日常を一気にひっくり返す。単純なルッキズム批判に終わってないところに読み応えがありました。

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    2024年05月11日
  • 改良

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    ネタバレ

    痛い表現を思い出して痛い気持ちのままで感想を書くことになったけれど、平野啓一郎さんの解説で腑に落ちたことが多くあった。自分の中の正義って、中にある分にはいいけど外に出すと誰かを傷付けるよね。あのラストに希望があるのかないのか、読み終わった自分がこの作品を良いと思ってるのか最悪だと思ってるのかも定まってない。とにかくインパクトはあった。他の作品も読んでみたい。

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    2024年04月27日
  • 破局

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    知人に勧められて読みました。全然好みではなかったけれど、主人公の認知の歪みがあまりにもリアルでよくできた作品だと思った。自分が正しいルールに従って生きる正しい人間であると思い込んでいる人がどれだけ多いのだろう。

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    2024年03月28日
  • 教育

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    今まで読んだ本の中で一番嫌な気持ちになった本。
    物語としては、一風変わった学園の中で1日3回のオーガズムに達することを推奨された生活。全てが管理されており、先生、成績が全ての世界。
    与えられたものに対して何の違和感も覚えず、のめり込む主人公のからっぽな感じが不気味。
    そしてこの生活に違和感をもった者が崩れていくという主人公との対比が悲しい。
    手の届く距離に失ってはいけない大切なものがあったはずなのに自分がなくなることでこんなにも切なくなってしまうのかと思った。

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    2024年02月12日
  • 浮遊

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    この方の作品の感想は本当に何と言っていいのか分からなくなる。特殊な環境でありながら、それでもその人にとっての日常が進んでいる感じというか。1人で喋り続ける女性の言葉とか、頬側の捲れた肉の破片とかよくそんな描写できるな、としみじみ思う。自分はなにも読み取れていないけど、きっと数十年後くらいにこの小説の一場面をふと思い出すのかもしれない。そ

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    2023年12月17日
  • 教育

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    淡々と学園生活が描かれる。
    ただそのルールが独特。1日3回オーガズムに達すること。
    最後までルールに従順な生徒と、途中でレールを外れていく生徒。
    読み手のその時の心情や立場によってどちら側に共感するか変わってきそう。

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    2023年12月02日
  • 教育

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    ネタバレ

    読み終わってから、他の方のネタバレとか感想など見に行ったんですが結局よくわからなかったです。

    エロい要素も端々にありますが、生々しい表現はないのでライトです。ほぼ1日で読み終えました。

    なんとなく現在の「教育」を皮肉ってるなってゆうのは感じました。従順に育てる感じが。

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    2023年11月04日
  • 教育

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    なかなか賛否両論ありそうなテーマでしたね。

    架空の学園で、『1日3回オーガズムに達すると成績が上がる』という謎のルール、その成績もちょっと変わっている…
    成績が上がれば、階級が上がり、住環境が良くなるようだが、ここで得た経験は、一体どこで活かされるんだろうか。
    ただひたすらに成績を上げるために、規則正しい生活に、3回の開放感、、、どこかにありそうで、何とも嫌な感覚に

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    2023年09月14日
  • 改良

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    美しくなることだけを求めていたのに…

    彼は、美しくなることだけに努力を払い、美容とデリヘルにのみ費やしていた。自分だけの満足で良かったのに。他人に見てほしい。認めてほしい。と思い始める。

    性をめぐる理不尽な暴力、ただただ追い求めたのは美しさだけなのに。

    淡々と描かれていますが、結構、生々しく、グロいところもあり、純文学ですが、ご注意ください(笑)

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    2023年08月29日
  • 浮遊

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    何が正解なのかも分からない……
    女子高生は会社経営の男の家で、何不自由なく暮らしている。夜な夜なホラーゲームで悪霊たちから逃げ、何がエンディングなのかも分からない。透明になり、誰にも気づいてもらえず、でも幽霊じゃない。現実なのか?ゲームの中の話なのか?

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    2023年08月14日
  • 改良

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    以前見たテレビ番組で、YOUさんが「よく『ありのままの私を愛してほしい』っていう女の人がいるけど、じゃあ畑から掘り出した泥だらけの大根を食べろって言われて食べますか? 手をかけて調理したものを食べたいでしょ? 努力って、大事よ〜。」と言っていたのがずっと心に残っています。どんな自分でありたいか、という方向は人それぞれ。タイトルが『改良』なのですから、良く変わっていく姿を描いているのだと思うのですが、共感できるポイントが見つかりませんでした。ただスリルを味わいたい訳でもなさそうだし… 自分の中の二面性を両方うまくやりたいなんて、幸せな証拠じゃないかな。私は自分ひとりさえ持て余しているのに。

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    2023年08月12日
  • 教育

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    ネタバレ

    えっ何この世界観。一日のうち3回オーガズムに達すると成績が上がり、しかもその"成績"は学業ではなく超能力(?)のテスト。
    成績下位者は上位者に絶対服従だし、上位者は個室を与えられる特権もある。
    これ、何が目的なの?この学校は秘密裏に能力を持った生徒を育てているのだろうか?などと類推するが最後まで真相は不明。

    性交が奨励されているので、目的達成のために生徒たちがところ構わずしているのもびっくりするが、段々慣れてきてしまう。まるで猫の交尾でも見ているかのよう。
    慣れてしまえば楽しいのかもしれないが、性交が苦手な生徒にとってはキツい。
    でももし、通っていた学校がそういう方針なら

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    2023年07月24日
  • 教育

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    面白くはない(世界観が理解できない)と思いつつ一気読みした。
    読んだあともモヤモヤするものが残り続けるような作品。当たり前と思っているものは本当にそうなのか?と問うような作品だと思った

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    2023年07月19日
  • 教育

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    ネタバレ

    面白い設定だった。
    1日3回、性的な絶頂を感じることが、
    成績アップにつながると信じられている、不思議な高校の話。
    成績も超能力(カードの絵柄を当てる)ことで測られて、普通の勉強はまともに教えてもらえない。

    みんな必死にセックスしている。

    外部から解体の要望が入るが、
    生徒が署名して防ごうとする。

    オーガズムに達することに、不審があった女子生徒も、だんだん染まっていく。

    設定は不思議だけど、
    事件?は特におこらない、かんじ?

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    2023年07月17日
  • 教育

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    ネタバレ

    全人類、未体験の読書感!というフレーズに惹かれて購入。
    自慰をした。
    ルームメイトがセックスをしていた。
    自慰をした。
    学力テストがあった。
    誰々は何か悩んでいるようだった。
    と主人公視点で進む物語なので、主人公以外の登場人物や背景については全て読み手が想像するしかない。起承転結がなかなか分かりにくく、読んだ先に何かがあるのかと思いきや何もなく終わってしまった。謎は謎のまま終わってしまったので、なるほど未体験の読書感だった。

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    2023年07月03日
  • 教育

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    ネタバレ

    非現実的なストーリー
    この学校はオーガズムが大事っていう話の一方で理性も必要とされてると思う
    佐藤くんの可もなく不可もない性格というか理性なのかな
    最終的に真夏が確信をついてしまって拒否反応出てるところでこの物語の終わりが見えた
    佐藤くんと真夏の行きつくところは交じることなく終わった

    中途半端じゃなくてちゃんとぶっ飛んでいるので逆にストーリーにのめり込めたところがよかった

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    2023年07月01日
  • 浮遊

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    ネタバレ

    遠野さんの作品2冊目。
    めちゃくちゃするする読めた。(内容的にぬるぬる読めたって言いたい奇妙さ)

    生存してるのか死んでるのか、みたいな対比。

    会社経営してる人と付き合ってる女子大生の同棲?の日常、別れていないはずの元カノさんの存在、幽霊になって死ぬ前の記憶を探す「浮遊」ていうゲーム。
    リアルな人間の場面と、幽霊ゲームの場面が交互に描かれてる。全然区別できるけど、だんだん生きてる世界の場面でも「あれ、私の存在ってこの人にとって見えてないんじゃないか?」みたいな感覚に繋がっていて震えた

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    2023年06月18日
  • 教育

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    ずっっっと不安感?違和感?が拭えない感じ

    不思議というよりなんかずーーーっと、違う国に入れられたみたいな感覚

    でも気になるから途中で止めることなく読み進めちゃうみたいな

    超能力育成学校..ね..

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    2023年06月03日
  • 教育

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    独特な言い回しと気付かないうちに場面(人物)が切り替わるような文章が面白く、不思議の国のアリスそのもののような不思議さがあり一気に読み進めてしまったけれど、最後に何か解決されるのではと期待して読んでしまったためどんな感想を持てば良いか難しい。

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    2023年05月31日
  • 浮遊

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    感想も出てこないし、ラストを読んでもだからどうしたのと思ってしまうんだが、なぜか惹き付けられる。
    本書が何を言いたいのかはさておき、内容そのものが楽しめたからだろうか。

    ふうかがやっているホラーゲームは怖いようで怖くないし、どちらかというとふうかの生活の方が怖い気がする。
    碧くんも良い人なんだろうけれど、ふうかの存在を隠しているし、どことなく冷たい印象も受ける。(ふうかの年齢と、碧とふうかの年齢差を考えると仕方がないのだが。)

    悪霊は成仏できないから悪霊と呼ばれるのだろう。ゲームの中では、普通の霊から悪霊へと変化していく設定だったが、これが本当だったとしたら嫌なものだ。ゲームの主人公はこの

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    2023年05月27日