遠野遥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ人はそれぞれに描き出したルールを持つ。それを自分自身や相手に強制することで納得させ、日々を送る。世の中には強制させられたらそれを受け入れてしまう人がいる。(私自身がそうであるように)これは社会的に問題視されるルッキズムや”普通”に対する考えにも通ずるところがある。世間一般的に言われる”普通は”という思想は人によって異なることがある。それを理解していながらも私たちはその普通を知らないうちに強制していたり受け入れてしまっていたりする。だからこそ、どこに自分があるのかが分からなくなってしまうのだと思う。 するべきはまず、自分の”本当”を知り、改良していくことなのかもしれない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ短くて、話も淡々と進んでいくため一気読みしてしまった。とても面白かった。以前、『破局』を読んだがそれと同じようにですます調で話が進んでいったため、主人公の実際の喋り方とかなり異なり、すこし違和感を覚え
た。
つくねの「ブスじゃなかったらする必要なかったんじゃないかって」という言葉は重く響いた。私も日本で暮らしていてルッキズムに支配された国だと感じたことは何度かある。ブスだということが、悪であるかのように思えるこの国は異常だと感じた。
最後、主人公が強姦まがいのことをされるシーンは、グロテスクだった。なぜあのナンパしてきた男はあそこまで怒っていたのかもわからないし、執着したのかもわからなかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレめくるページは決して軽くはない。
気持ちは晴れやかになるどころか反対にどんより重くなるばかりで、主人公が凄惨なシチュエーションに陥るあたりからは特に読み進めるのが、しんどい。
それは、描写があまりに直截的であり、剥き出しに過ぎるから、ともちろん言えるのだが、決してそれだけでなく、人により濃淡こそあれ、読者それぞれが"我が事"として自らを重ね合わせることになるからだ。
自分の人生とはまったく関係がない、接点などなさそうな物語に見えたとしても、必ずどこかに自身の生にフックする要素が潜んでいる。
そして心に引っ掛かってくるその何かは、読む人にとって決してポジティヴなものではなく、どちらかと言えば思い出したくないもの、積極的に他人に明かしたくはないものであるから、読んでいて苦しくなる、そんな普遍性を持った作品である。
答えは既に出ているので後出しじゃんけんになるが、このデビュー作をしたためた小説家は例えば遠からず芥川賞などを取って広くその文学性が評価されるだろう…と言いたくもなる。
文庫巻末に収められた平野啓一郎氏の解説がまた名文であり、読者が漠と感じていたであろう主人公のパーソナリティに対する印象を言語化して明瞭に説明している。
深く納得。 -
Posted by ブクログ
ネタバレゲームと現実の世界がリンクして、自分は現実に
いるのか、ゲームの中にいるのかと、錯覚してしまう、そんな状況になったことがありますか?
本作は、ホラーゲームの中で、悪霊から逃げる主人公と、そのゲームをしている主人公のふうかが、意外なところでリンクしてしまう物語です。
本作の主人公ふうかは、高校生なのだが、家出をして、自分より自分の親と年齢が近い会社経営の碧くんと、暮らしている。高級マンションで、柔らかいソファに座り毎夜ホラーゲームに勤しんでいる。
そのホラーゲームの内容が、悪霊から逃げ続ける
女性主人公の目線で、進んでいくRPGで、何回も、ゲームオーバーを繰り返しながら、コンテニューで再開している。家出したふうかに、父親が何度もメールを送り続けて、返信を待ち続けている。
生きづらさを感じつつ、碧くんとの生活を楽しんでいるふうかは、ゲームの中の主人公に自分を重ねていく、行きたい場所や、神社など、自分が生きた場所とが、リンクしていく。
遠野遥作品の中では、一番怖い印象を持ちました。
何かに追われる、読んでてそんな状況に陥りました。