遠野遥のレビュー一覧

  • 浮遊

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    曖昧な世界を漂い、不安に身を任せる感覚。ふうかと碧との関係性も謎が多く不気味。ゲームの中で生きるYUKIと黒田、序でにマネキンまでも境界線を突破してきそうな恐怖だ。

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    2023年05月20日
  • 教育

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    読み始めから読み終わりまで戸惑いばかりだった。
    この感情を一切排したような、脈絡がなく、入り込めない文体は何なのか、と。
    大学時代、専攻していたアメリカ演劇では、プロットのあらすじを数ページにまとめなければならなかったが、まさにそのときの書き方と文体がそっくりだった。
    物語の終わりに近づくにつれ、これがタイトルの「教育」を示すための文体なのだなと思った。
    一種の洗脳であり、人はどんどん考えなくなっていく、ということに対する警鐘がメッセージか。

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    2023年05月17日
  • 教育

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    設定は有り得ないけどたぶん現代社会への皮肉?なのだろうか。小説の場面や催眠中のストーリーなど、意味がよくわからない内容に困惑するが読む手が何故か止まらなかった。

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    2023年05月15日
  • 浮遊

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    ダヴィンチ・プラチナ本から。色んなことが未解決に終わるから、そういう意味で純文学になるけど、感触としてはホラー。結構エンタメとして楽しめる。ゲームの中なのか現実の中なのか、一瞬見失いそうになる浮遊感が、なかなかクセになる。

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    2023年05月02日
  • 教育

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    ネタバレ

    異質で難解(笑)
    説明が皆無なのに、説明口調な語り。
    好みではないけれど、癖になる。
    ヴェロキラプトルってなんぞやとGoogleで調べました(笑)
    性描写、お化け屋敷のバイトや、苺人間やらなんかもうパニックになりながらも一気読み。

    そもそも「教育」ってなんだろう?とモヤっている。

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    2023年04月10日
  • 浮遊

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    ネタバレ

    家出をしている(とはいえ父親と連絡はとっているし時々は帰る)女子高生が、かなり年上の恋人の家に転がり込んでいる。彼女はよなよな日本の東京を舞台にしたホラーゲームをしていて、ゲームで出てきた場所に足を伸ばしてみたりする。

    私はホラーゲームをしないので、そもそもこんな感じなの?というところからはじまる。遊び方がわからない。なんとなく進み、行き当たりばったりで、何度か死んだりしながら試行錯誤する。もう死んでるのに。
    それは彼女の生活そのものなのだろうか。

    ずっとそばにあってどうにもならないマネキンは倒そうにも倒せない敵そのものなのかな。あれをどうにかできたら世界は変わるだろうか。

    そういえば、

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    2023年03月05日
  • 浮遊

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    題名の如く、どこかあてのない感じ。
    年上男性との生活(といえるのだろうか?)を描いたお話。

    ホラーゲームをする主人公とゲームのヒロインの線引きが特にない描き方も、どこか有耶無耶で安定しない雰囲気が漂う。
    あやしい雰囲気でありながら、「碧くん」とはどんな関係なのかの描写も特にない話を、こちらも流れるように読んでいたら、ダウンライトがゆっくりと消えるような感覚で物語がすーっと終了した。
    主人公の影というか、存在感がなんだか薄い。

    著者の他作品は強烈そうで、今のところ読む気が起こらない。

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    2023年02月20日
  • 浮遊

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    一緒に暮らしていた父親のもとを離れ、父親と同世代で会社を経営する蒼の部屋で暮らす高校生のふうか。彼女の生きる現実と、彼女がプレイするホラーゲームの「浮遊」で起きる事件がシンクロして描かれていく。
    読んでいると、現実が虚構のようで、ゲーム内の出来事のほうが確かなものに思えてくる。ふうかとの会話が、常にオウム返しであるのも気持ち悪い。
    うーん、これは現実逃避としてゲームをプレイしている人ならわかる作品なのだろうか?

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    2023年02月18日
  • 教育

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    んー。なんとも言い難い読後感。

    物語の舞台は外部から隔離された学校。
    成績を向上させる為に、男女問わず、一日三回以上のオーガズムに達する事を推奨される。

    いやいや有りえない。
    こんな学校ヤバイでしょ。

    次々と繰り返される性描写。
    淡々と描かれる事でそこに官能的ないやらしさは感じないが、今まで自身が考え、経験して来た正しさとか常識とか、そういった物から逸脱した世界観を感じる。

    時々挟まれる催眠術や演劇も異質さを放ち、更にわけが分からなくなる。

    タイトルを『教育』にしたセンスに唸る。

    概念が根本から覆されそうな恐ろしい小説だ。

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    2023年02月18日
  • 浮遊

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    遠野遥さんの最新作。
    およそ10歳年上のIT企業社長と思われる人物・碧くんのマンションに入り浸る女子高生のふうか。彼氏なのかなんなのか、甘やかされてずいぶん幸せそうである。
    たまに来る父親の長文LINEからは、彼女が自宅には長らく帰っておらず、また元々ネグレクト気味の母親もいつからかずっと不在であることが窺える。
    そんな色々と曖昧でふわふわとしたふうかの日常生活と、ふうかがプレイするホラーゲームの描写が交互に綴られていく。弛緩と緊迫のような対比が案外心地よく、さくさく読み進められる。
    しかし碧くんとのクリスマスの福岡旅行で、そんなのんびりラブラブな日々は突然に一変する。「えっ!続き読みたいんだ

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    2023年02月13日
  • 教育

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    ネタバレ

    学園ハレンチ×超能力×ディストピア、とおもしろ要素を掛け合わせた結果、見事によくわからなくなる著者初長編。
    前作「破局」と比べて、あれ、今回の主人公はわりとまともかも…と思わせておいて、じわじわと、読者の感覚から乖離し始め、学校側が用意する「教育」に忠実であるがゆえに、狂気を帯びてくる感じがとても良い。一緒にご飯食べてる女の子の健康のためを思って、むりやり完食させてしまうくだりなんかもう最高。
    にしても、催眠部と翻訳部の作中作が長すぎ&不条理すぎて、ちょっとうんざりしてしまった…(演劇部の桜人間バトル劇は、しっかりおもしろく読めたのに)

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    2023年02月06日
  • 教育 試し読み増量版

    購入済み

    異常が正常

    ストーリーの背景や舞台の説明なしにいきなり衝撃的な話が始まるので、ずいぶんと戸惑った。閉ざされた世界のようであるが物理的な柵はなく、あくまで「教育」で生徒たちを異常が正常な世界に閉じ込めている という話である。一見、ユートピアにも見えるが実際のところどうなのだろうか?題名からテーマを類推すると教育というものの怖さを描き出しているようなのだが、真意は別のところにあるような気がする。

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    2023年01月02日
  • 改良

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    芥川賞受賞作「破局」を先に読んでからの今作。「改良」は「破局」のプロトタイプ。表現の強度は上がっても、軸は頑固なほどブレていないのが理解できた。

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    2022年12月08日
  • 改良

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    外見至上主義にふれた作品。主人公の男性は美しくなりたいという欲求があって、女装をしている。女になりたいという訳ではなく。恋愛対象、性的対象も女性。主人公をとりまく、理解ありますよ風の全然理解ない人たちにイライラ。強制され納得した風に自分をごまかして受容しても結局納得はできないよね。ありのままの自分を受け入れて欲しいって欲求は誰にでもあると思う。そして、みんな本当の自分を見せたら嫌われてしまうんじゃないかと怖くて少しでも良く見えるよう自分を偽っていたり、常識的にを考えて行動してると思う。自分を曝け出すのは勇気が要ること。

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    2022年11月29日
  • 改良

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    回りくどい表現をされている小説が苦手な人におすすめです。直接訴えてくるような、ダイレクトな表現をされているので、問題提起の部分や話の流れが掴みやすいです。

    どちらかと言うと私は、まどろっこしい表現の方が好きなので、評価3にしました。

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    2022年07月07日
  • 教育

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    伸るか反るか、野球でいうと、バッドを長く持ってフルスイングするような内容で、予定調和のほっこりストーリーにあまり興味がない自分としては、最後まで面白く読めた。
    テイストとしては村上春樹が大好きな中学生が書いたようなものであるが、随所に盛り込まれた意味不明なエピソードもちゃんと面白く、なんだかよくわからないが、次回作もよんでみようかという気分になっている。
    これまたよくわからないが、もし映画化するなら、今は亡きスタンリーキューブリックあたりに撮って欲しい。 ★3.7

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    2024年09月07日
  • 教育

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    ハレンチ×超能力×ディストピア。
    こんなにも「どう終わるんだろう…」と思いながら読んだ小説もなかなかない。
    催眠中に未来が話す妙な設定の話は何なのだろう。
    卒業とかないのか?


    「荷物をまとめようとしたが、正しい手順がわからず、少し時間がかかった。が、時間をかければいつかは私も荷物をまとめることができる。荷物をまとめると、私は部屋から出た。(p149)」
    なんなんだ、この不思議な表現は。

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    2022年02月04日
  • 教育 試し読み増量版

    まあまあ

    設定はとても面白かったです!
    文章的なニュアンスで少し言い回しがめんどくさい印象も受けました

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    2022年10月21日