井上雄彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
<コミックレビュー>
井上雄彦に等身大のリアルな人間を書かせたら、小説家も裸足で逃げ出していくんじゃないかってくらい、人間を書くのがうまい。どんな人生生きてきたらこんなのを書けるんだろうというくらいに。。徹底的なリアリズムの中にドラマ性をもたせ、どこかにありそうで共感できる、だが普通の人は巡り会えないような日常を描いていく。その日常や心情の描写の中には人の心に普遍的に訴えかけるような真理が書かれていて、心の奥の深いところにドスンと響いてくる。
表現方法にしても、作者の表現したいことと漫画という媒体が化学反応を起こしていて、小説やドラマでは味わえないような独特の趣まで感じられる。
プロットの組立 -
Posted by ブクログ
内容説明
世界が「リアル」を待っていた!!
日本選手権東京都予選を間近に控え、6人という少人数ながら打倒ドリームス、そして本戦出場に燃えるタイガース。戸川、ナガノを中心に今日も猛練習に明け暮れていた。そんな中、新加入(?)の16歳、水島亮がチームに新しい風を巻き起こす予感が…。さらに「俺の道」を信じ、引越し屋にしがみついていた野宮だったが何と…。7巻のキーワードは「仲間」、彼らのリアルを体感せよ!
また、面白い展開になりそうですよね。
さまざまな出会いと別れというものは人間をとても成長させます。
僕も多少なり成長してるのかなぁ????
どうでしょう?? -
Posted by ブクログ
井上雄彦の漫画は、どれも好きだ。
スラムダンクにバガボンド。
でも、今一番好きなのはリアル、かもしれない。
日常にある心の葛藤というか、大事なものを思い出させてくれる。
負けんなよ、
世間に
世の中の常識とやらに
この名はお前と共にあるんだ
アスリートと、非アスリートなんて人種があるのか?
やるか
やらないか
坂道をのぼるか
眺めるだけにしとくか
選択があるだけだ
わかってる
経験ある、こんな状況
何も出来ない存在としての自分
どうすべきか知ってる
口を閉じて
ただ脚を動かせ
いつか必ずやってくる
「出来るようになる」瞬間までー
何度も道を外しかけた
でも -
Posted by ブクログ
ようやく高橋が車椅子バスケットと出会った。
出会うまでに十巻かかった。車椅子バスケットと高橋が結び付くまでに十巻も要したということが、井上雄彦が漫画界で一人格の違う漫画家として扱われる理由なのだと思う。
そりゃ、主題が障害者スポーツで、主人公が一巻で車椅子生活になったと来れば、そのうち主人公が障害者スポーツをするんだろうな、ということは誰だって想像がつく。だが、そこにたどり着くまでにまさか十巻もかかるとは思っていなかった。新刊で発売される度に、「そろそろ高橋がチームに入るのかな」と何度も思ったが、チームに入るどころか高橋は車椅子バスケットの存在すら知らないままに物語は進んでいった。
き