吉田たかよしのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
非常に興味深く、一気に読んでしまいました。
量子化学の箇所は難しくて一度では到底理解できなかったけれど、何度か読んだら、ちょっとずつ分かるようになってきた(ような気がする)。
筆者の言う通り、なんとも面白く、不思議で美しいと思える。
どの項も面白かったけれども、特に人体や毒の箇所が引き込まれました。
亜鉛と水銀などは、同じ族のため間違って取り込まれやすい、など。
なるほど、なるほど、へー、と、唸らずには読めませんでした。
周期表って非常に面白い。こんなに面白いものだったとは。
高校生の時に、これを読んでいたら人生変わったかなあ?とも。
本書に書かれていることは、化学を学び、そして医学とどちらも専門的に深く学んだ筆者だからこその視点なのだろうなと思います。
私の拙い文章ではうまく伝えることは難しいですが、とにもかくにも非常に面白かった。
こんなに興奮する本に出会えたのは久しぶりです。 -
Posted by ブクログ
化学を勉強していた私にとっては周期表は大変だった思い出もあり、
面白かったと懐かしく思えたり本当に身近に感じるのですが、
学校のテストでしか周期表を学ばなかった人にとっては、
暗記の思い出しか残ってないかもしれませんね。
小難しい話もまったくないとはいえませんが、
本当に”えっそうなってるの?えーそうだったんだ”と私たちの体や生活に身近に実は周期表が関係してた事を、変わった経歴の著者が分かりやすく教えてくれます。
理系の人も文系の人も、今学生で化学に苦戦してる人も、化学が大好きな人も、主婦の人にもお勧めです。難しそうって思わず読んで見てください。びっくりする程、周期表に引き込まれます。 -
Posted by ブクログ
原発問題等に絡めて周期表を身近なものとして解説した本。
授業ではあまり出てこない遷移元素も多く扱っていて、これはどういう元素?と思っていたのが解決できる。
典型元素は縦、遷移元素は横に性質が似ているというのもすごくわかりやすい。
やはり発展の電子軌道の部分は理解するのに時間がかかるが、元素が周期を示す裏付けとして比較的わかりやすく解説されていると思う。
レベルとしては理系大学進学高校生程度。
高校の内容を取り戻す大学の一般教養程度。
社会人になってからも一読しておくべき一冊だと思う。
教員として、授業で使えるネタが詰まっている優秀な本だと思う。
これを読んでおけば周期表だけで数時間授業ができそうだ。 -
Posted by ブクログ
これは良い本でした。著者はサンデージャポンなどでも有名な吉田たかよしさん。東大工学部の大学院で量子化学を研究後、NHKアナウンサーとして活躍、その後医学部に入り医師となるという異色の経歴の方。サンデージャポンの印象が軽そうであまり印象はよくなかったのですが、この方の本は良いです。頭のよさがよくわかります。
本書で著者は、周期表は多くの人が学校で習うものの、”量子化学を理解していない人が教える周期表の知識は、単なるセミの抜け殻である”と主張します。周期表はかなり深い意味、原理があるのにそれを知らないで丸暗記するからつまらないのだということでしょう。確かに本書で著者が語る周期表の世界はおもしろい。高校時代にこうした著作を読んでいたらもっと化学に興味を持てただろうな、と思いました。
本書で著者が随所で述べているのは、周期表で同じ縦の列にある元素は一番外側の電子の数が同じであるため性質が似ている。そのため、医学的観点からは体に必要な元素と同じ列にある元素は人体に害を及ぼしがちである。例えば、原発事故で有名になったストロンチウム。これは周期表では人体に不可欠なカルシウムの一個下。そのためカルシウムと間違えられ人体に取り込まれ、しかも骨まで届く。骨は骨髄で赤血球や白血球を作り出しているところであり、もうれつに細胞分裂をしている。細胞分裂しているときの細胞は遺伝子がむきだしになっている。このため放射性ストロンチウムが取り込まれると、DNAに害が及び白血病のリスクが非常に高まる、ということ。非常にわかりやすい説明でした。さすが化学研究者→医者の経歴を持った方ならではの説明、と思いました。
本書で一番印象的だったのは、天然の元素はほとんどは地球上では作られず、超新星爆発などによって作られた、ということ。要するに新しい元素を作るためには、1000万度を超える温度が必要であり、地球上ではそのようなことは起こらない。例えば陽子と陽子をくっつけようとすると、陽子と陽子は正の電化同士なので反発する。ただ一定以上のエネルギーでくっつければ核力が働きくっつくが、そのためには1000万度を超えるエネルギーが必要である。亜鉛やヨウ素などの鉄より思い元素を利用している私たちは、宇宙で繰り広げられた化学進化の歴史の上に成り立っている存在である。なんというか、我々人間は星から来た痕跡があるんだな、と、不思議な気持ちになりました。我々は星の子供、といってもよいかもしれません。