吉田たかよしのレビュー一覧
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パチンコ玉をイメージすると理解しやすいでしょう。学生時代、物理学で学んだことをパチンコに応用し、大勝ちしていた強者の同級生がいまし
国家や民族の誇りを、領土争いなどの狭小なナショナリズムに 委ねるのではなく、科学研究という人類全体への貢献で競い合うというのは、社会のあり方として実に健全です
古典物理学は、日常生活のレベルでは物理現象を説明するのに完璧だと思われていました。しかし、ミクロの世界や強力な重力が働く世界で起こる現象については、説明できませんでした。このポッカリと空いた穴を埋め合わせることに成功したのが、量子論と相対性理論なの
私たちがふだんの生活で揺らぎを意識することはほとんどありませんが、それは、この世界の表面上しか見ていないのかもしれませ
だから、宇宙の初期に揺らぎがなければ、どんな形であれ、生命も存在できるはずはありません。当然、私たち人類も誕生することはなかったわけです。私たちの命は、宇宙の揺らぎをもとに成り立っているということ
こうして、原子1個くらいの大きさで誕生した宇宙は、一瞬にしてサッカーボールくらいの大きさになり、さらに一瞬にして地球くらいの大きさに、またさらに一瞬にして太陽系くらいの大きさに急速に拡大しました。 このあたりの大きさになるまでは、宇宙はエネルギーのかたまりでした。あまりにも高エネルギーだったので、物質は存在できなかったのです。それが、宇宙の膨張によって温度が下がり、エネルギーが物質に形を変えていったわけ
1/fの揺らぎの面白さを本質的に理解するには、まずは フラクタル幾何学 の基礎を理解しなければなりません。 幾何学というのは、図形を扱う学問です。一方、揺らぎというのは、時間的な変化によるものです。図形と時間は無関係なので、いったい何のつながりがあるのか不可思議に思われたことでしょう。しかし、両者には深い関係があるの
複雑なシステムを分析する上で役立つアプローチのひとつが、フラクタルなのです。雲の形も海岸線の形もあまりにも複雑なので、そのまま数値化するのは困難です。しかし、自己相似性に着目すれば、一定の分析が可能
私は臨床医としては心療内科を扱っています
しかし最近になって、実はうつ病さえも、人類が絶滅を避ける上で大切な役割を果たして
しかし、一族の中で一定の割合でうつ病の患者が生まれるようにしておくと、伝染病が流行している時期に他人と接触を持たないため、感染を避けることができ
うつ病というのは全面的に悪いものではなく、人類が絶滅を避けるために役立ってきたものだということを知ると、うつむいていた患者さんも顔を上げ、晴れやかな表情を見せてくれ
人は誰でも、心が明るく前向きになることもあれば、心が暗く後ろ向きになることもあります。私たちはなんとなく前者が良いことで後者が悪いことだといった先入観にとらわれがちですが、これが間違っていることが明らかになってきまし
さらにフレドリクソン博士らは、楽観的になる時間と悲観的になる時間の割合がどれくらいが最も望ましいかについても研究を行いました。その結果、両者は3対1の割合が理想的だという結果になったのです。やはり、楽観的である時間のほうが長く必要になるというのは、世間の常識と一致していますが、全体の4分の1の時間は悲観的であるべきだということも見逃してはいけませ
良いことがあればついつい浮かれてしまう。良くないことが起これば落ち込んでしまう……。こうした心理的な揺らぎは、人間の弱さの象徴のように世間では考えられています。でも、こうしたとらえ方は、少なくとも脳機能の評価としては間違いです。ホモサピエンスがアフリカの大地に誕生してから 20 万年にわたって絶滅を回避し、さらに地球上のありとあらゆる場所に進出できた人間の強さは、むしろ、心理的な揺らぎに支えられていたからだと言えるの
私たちは、無意識のうちに、性格が明るいことが良いことで、性格が暗いことは悪いことだという常識にとらわれています。しかし、様々なタイプの患者さんと接する中で、私は、こうした常識が本当に正しいのか疑問に思うようになりました。 重度のうつ病の患者さんは別ですが、メンタル面で軽いトラブルを抱えた患者さんの中には、一見、ものすごく明るい性格に感じられる人が少なくありません -
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良書 ブルーバックスの「分かりやすい」シリーズ
書くとわかるのに、言うと伝わらない、なんと不思議なものでしょう
本書のメッセージは、次のとおりです。合理的で適切な対策をとれば、だれでも、分かりやすく話せますよというものです。
相手に内容が伝わらないのは、話し手の中に分かりやすさを妨げている具体的な原因が必ずあるからです。ですから、その原因を突き止めて取り除くことが、合理的な解決策なのです。
なぜ相手に伝わらないのか、問題の本質を明らかにし、原因を合理的な方法を用いて正確に診断すること。その上で、適切な対策をとること。この二段階をそれぞれしっかりと行えば、どなたでも、分かりやすく話すことができるようになる。
そのための道具として、矢印メモを提案しています
気になったことは以下です。
■矢印メモで分かりにくい話し方の原因を探れ
・一般常識を兼ね備えた社会人や学生なら、書き言葉としては決して作文しない低レベルの文章を、大半の人は話し言葉としては平気で話しています
・なぜか、紙にかかれた文章はじっくりと吟味ができます。書き手は注意深く、推敲することが可能です。また、相手も何度でも読み返すことができるので、少々分かりにくい文章であっても、理解することが可能です。
・それに比べて、話し言葉は、一回きりで消えてなくなる、その場かぎりのものです。
・矢印メモ ルールは次の4つだけです
主語と述語 修飾語と非修飾語の関係は ⇒
文と文の間の因果関係は、→
キーワードが相反する概念や対比される関係は、 ⇔
文と文が相反する概念や対比される関係は ↔
・分かりやすく伝えようと思えば思うほど、文の要素は増加します。その分、うまく処理しないと構文はより複雑になる危険性を伴います。
・もっともシンブルな文、それは、一組の主語と述語だけで文を簡潔させることです。
・これを矢印メモで表せば 主語⇒述語 となります。
・簡単な文は、紙に書かれた文として読むと、幼稚だと感じる。
・書き言葉は平易な文章でも、声に出して読むと難しく聞こえます
・つまり耳で聞いて分かりやすい文章は、目で読むと分かりやす過ぎて、幼稚に感じるのです。
・主語と述語が入れ替わっていると分かりにくい。
・既知情報を主語に、新情報を述語にする。は話し言葉の黄金則です。
・分かりやすく話ためには、主語としてすでに知っている情報を先に示した上で、述語に新しい情報をもってくるように心がけてください。
・一列にならんだ情報は多くても、次々に理解ができる。情報を効率的に脳に取り込むには、うってつけの方法です。
・自分の情報を相手に押し付けない。
・聞き手の常識は、話し手の常識とは、イコールではないことを決して忘れてはいけません。
・聞き手にとって何が新情報なのか、何が既知情報なのかがわかれば、事前にさまざまな対策がとれます。
・漢字が羅列されていると聞き手には伝わりにくい ⇒ だから、とことん分解する
・漢字の羅列は分かりにくいだけではなく、聞き手に誤解を招く恐れもあります。
・ですが、ですが、ですが でおわらない。 ので、ので、のでで終わらない 文が多い。
・これは、頭の中で情報内容の構造化ができていないのが原因。語尾があいまいだと、文の意味自体も曖昧になってしまう。
・接続詞で、文と文の関係を示せるのであれば、優先的に接続詞を利用してください。
・話のテーマがあっちへこっちへ行ったり来たりすると、聞き手には何がいいたいのか伝わらない
・構成がしっかりしていなければ、スピーチは支離滅裂になってしまいます。
・最も主張したいことを構成の骨組みとする。
・提案や主張は現状に何か問題があるから行うものです。そこで次にそれが何なのかを考えます。これだけで、スピーチの骨組みは完成です。後は、説得力を持たせるためには、根拠や実例を使加えていけばいい。
■「要は何を言いたいんだ」と言われないための、話の展開術
・結論を先に言え
・意識的に「結論をまず先に述べる」よう心掛ける必要がある
・いつまでたっても結論がわからない ⇒ だから、「結論を最初に申し上げます」
・必要以上に細かいことをしゃべろうとすると話が長くなる
・重要でない情報は話さない
・ピラミッド型メモを創り、情報の重要度が高いものから話していく
・持ち時間に合わせて、重要な情報から先に説明する
・話の全体像がみえないと、聞き手は集中力を維持できない
・話し言葉は話が終わるまで、全体像が俯瞰できない。
・要約せよ。正しく要約ができるということは、文全体の構造を正しく理解できているということだ
・重要な情報を箇条書きにせよ
・孤立している情報、無関係な項目を削除する
・企画が採用されやすいのは、内容がいいからではない。説得力があるから
・聞き手への配慮がないと、説得力がない。聞き手に不足している情報をまず、補足せよ
・聞き手の立場になって、独りよがりになっていないかをチェックせよ。人の振り見て我が振り直せ
・あらかじめ知識のない人に聞いてもらうといい
・わすれてはならないのは、話し手と聞き手の間には、認識にギャップがあることだ
・知識を深めれば深めるほど、反対に説得力を損なうという危険性も高まる
・ピンとこない。もっと具体的に話せ
・言葉の映像化:情景が浮かぶように話せ
■ちょっとした工夫で格段に分かりやすく話せるテクニック
・原稿を棒読みしても伝わらない。間、強弱、イントネーションがないと伝達能力が低下する
・原稿をど忘れしてしまうのは、構成にも問題がある。話が一本道であれば、覚えやすい。
・忘れるのであれば、てのひらに、メモを書いて置け
・原稿のどこをよんでいるのかわからなくなる ⇒ 大原則は、一文ごとに必ず改行する。そして横書きしておく
・言葉による説明と、プレゼン画面があっていない。画面のどの部分の説明かわからない
⇒聞き手は、画面に対する集中力が低下してしまう。画面の中から、説明されている項目を探すのが馬鹿らしくなってしまう。
・コメントを工夫し、要所要所で、客の視線を集めなければならないシーンがある
目次
はじめに
Ⅰ 矢印メモで分かりにくい話し方の原因を探れ
カルテ1 構文が複雑すぎて聞き手が理解できない
カルテ2 主語と述語が逆転している
カルテ3 漢字がぞろぞろ続いてチンプンカンプン
カルテ4 「ですが、ですが」でつないでしまって文が終わらない
カルテ5 話のテーマがあっちへ行ったりこっちへ来たりと一貫性がない
Ⅱ 「要は何を言いたいんだ」と言われないための、話の展開術
カルテ6 いつまでたっても結論が分からない
カルテ7 話が長くて、聞き手にストレスを与えてしまう
カルテ8 話の全体像が見えない
カルテ9 話に説得力がない
カルテ10 話が抽象的でピンと来ない
Ⅲ ちょっとした工夫で格段に分かりやすく話せるテクニック
カルテ11 原稿を丸読みして、一本調子に聞こえる
カルテ12 丸暗記したのに、上手にスピーチできない
カルテ13 頭の中が真っ白になり、ど忘れしてしまう
カルテ14 とっさに、原稿のどこを読めばいいかわからなくなる
カルテ15 ビジュアルプレゼンテーションが効果的でない
ISBN:9784062574785
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:192ページ
定価:800円(本体)
発売日:2007年02月28日第6刷 -
Posted by ブクログ
人体における各元素の働きには興味があったので手にとった。しかし、私は学生時代から周期表を覚えるのが苦手。ちゃんと理解できるだろうかと不安だったが、本書は誰にでも分かるような言葉で丁寧に解説されており非常によく分かった。
もともとの目的であった人体については、特に神経や筋肉がナトリウムとカリウムによって動いているという話が興味深かった。オン / オフの切り替えを細胞の内外の電気的プラスマイナスで切り替えており、それを同じ 1 価で大きさの異なるナトリウムイオンとカリウムイオンで行っている。なぜナトリウムとカリウムなのかということにも言及されていて面白かった。
他にも宇宙というスケールの大きい視点から元素の起源について語られていたり、少し前から注目されているレアアースについても解説されている。
本書を読んで一気に周期表が理解できたし、好きになった。学生時代に読んでおきたかった一冊。現在勉強中の学生や私と同じように周期表に苦手意識のあった人に是非読んでみて欲しい。 -
Posted by ブクログ
話し方を説いた本は数多あるが、この本はおすすめ。なぜならこの本に書かれている方法は、シンプル且つ効果的(と思われる)、よって実用的であるから。特にシンプルという点が大切。なぜならシンプルでないと肝心な時に使えないから。
本書が推奨する最も基本的な手法は「矢印メモ」である。主語述語、修飾被修飾の関係を「⇒」で示し、反対の関係であれば「⇔」で結ぶ、といったもの。詳しくは本書に譲るが、この矢印の関係を基本にして言葉と言葉、或いは文と文をシンプルに構成し、全体を有機的には組み立てていくことがポイントである。尚、主語述語も修飾被修飾の関係も区別せず「⇒」一つで表すことに違和感を感じるかもしれないが、実用性という観点で言えばこれぐらい大雑把な方がかえって使えるものだ。
個人的なことを言えば、特にカルテ⑦が参考になった。というのも、自分の話はくどいと自覚しているから。
◼️カルテ⑦ 話が長くて、聞き手にストレスを与えてしまう。
対策⑴ピラミッド形メモを作り、情報の重要度を見極める。
対策⑵待ち時間に合わせな、重要な情報から先に説明する。
対策⑶面白い情報ほど注意して話す。
ポイントは、矢印メモを使って話に一貫性を持たせること(つまり、語と語の関係性や文と文の関係性をはっきりさせること)、そして話をするときは臨場感を持たせること、この2点に尽きるのではないか。本書に書かれているのはその具体的な方法論であり、今後是非とも実践してみたい。 -
Posted by ブクログ
題名は大袈裟だが、周期表の楽しさを知ることができる。
-なぜ、放射性物質であるストロンチウムを体内に蓄積させないためには、カルシウムを摂るのが良いのか?
-なぜ、レアアースが中国だけに偏在しているのか?
本書は、無味乾燥な周期表を時事ネタや健康ネタを絡めながら、興味深く説明する。
著者は量子学を専攻した後、NHKでアナウンサーとして活躍。NHKを退職して、医者となった。
医学を勉強しているときに「目からウロコが落ちた」ことが2回あったらしい。
ひとつは、宇宙にある元素と体を構成する元素が大きくつながっていること、もうひとつは、周期表で人体が良く使う元素の真下にある元素は毒性があることが多いこと。
この二つの事象の説明は、ミステリー小説的でもある。
第1章の最後にある「電子の軌道を4つの原則」は紙と鉛筆を持って数字表を書きながら読むと、周期表が深く理解できる。
もう一度高校生に戻って化学を勉強したくなる、お勧めの★5つ。 -
Posted by ブクログ
貧血で細菌感染を防いでいるなんて驚いた。だからって瀉血するのはやだけど。
「善玉コレステロールが多すぎる」ってある人が医者から言われたと言ってたけど、何が悪いのか分からなかった。
つまり全身から肝臓に運ぶ量が多くなりすぎるのか。肝臓に負担がかかるのかな?
著者の言葉遣いの丁寧さと、分かりやすい例(室伏のハンマーとかレゴとか)のおかげで宇宙が身近に感じられた。今まであまり宇宙には興味なかった人でも、健康とか生物学に興味ある人ならば普段とは違った視点から楽しく読めると思う。
今度はアイザックアシモフの『もの言う石』とかいうの読んでみたい。
>癌で死亡する理由も 宇宙生物学によって説明がつきます 。火星や金星とともに岩石型惑星として誕生した地球の大気には 、もともと酸素は含まれておらず 、私たちの祖先は酸素がないことを前提に誕生しました 。そのため 、私たちの細胞は酸素の毒性に脆弱で 、これが発癌に深く関わっているということがわかってきたのです 。
>生命にとって 、酸素は原発に似ている ! /癌と酸素の深い関係 /活性酸素と癌 /癌予防は抗酸化成分で /人間だって日光に当たったほうがいい /運動は健康に良くない ?
>貧血は細菌から身を守る高度な防御機能だった ? /地球は鉄の塊 /生命に鉄が不可欠な理由 -
Posted by ブクログ
[すいへいりーべ...からの脱却]高校時代にとりあえず覚えた記憶が多くの方にあるであろう「周期表」。一見、無味乾燥に見えるこの表が現実の世界を紐解くヒントになっていることを、多くの例とともに示してくれる一冊です。著者は、NHKアナウンサーとして活躍したこともある異色の医学博士、吉田たかよし。
全編から著者の周期表への愛が伝わってくるのですが、本書で提示される周期表の有益さと「よくできている」という意味での美しさを考えれば、さもありなんと膝を打つ読者の方も多いのではないでしょうか。極めて理解に優しい言葉で書かれていることもあり、科学関係に興味を抱かせてくれる新書として大変オススメできる一冊です。
ただ単に元素ごとの解説を加えていくのではなく、宇宙や人体、さらにはレアアースといった話題とともにその特徴などを教えてくれるところにも好感が持てました。このような科学紹介本の類いを読むと、「こういう先生に昔教わっていれば…」(だいたいこういうことを言うやつほどどんな先生に教わってもロクに伸びるもんじゃない)と身勝手にも思ってしまうのですが、本書ではその感想を特に強く感じることになりました。
〜周期表の本質は、科学が到達した曼荼羅である。〜
ここまで言われちゃうともう☆5つ -
Posted by ブクログ
地球の成立ちが生物にどのような影響を与えているか、いくつかのトピックで語る。
形成当初空気に酸素が少なく、地殻は鉄分が多い。ここから嫌気性生物が当初の生命体となった。一方酸素は反応生が高く、酸化しやすくそのままでは存在しにくい(二酸化炭素、エアーズロックの酸化した大地)が、結合/分解する際のエネルギーが大きいため単細胞のみの嫌気性生物が多細胞生物になるためには酸素を利用できる好気性生物になる必要があった。動物はミトコンドリア、植物はシアノバクテリアと共生して、酸素エネルギーを有効活用することに成功した。
鉄は豊富なミネラルなので、体の至る所に利用されているが、一方細菌やウィルスとかにも利用されるため、人間はあえて貧血になることで対抗しようとした。そのためアフリカなどで慢性貧血の部族に鉄剤を飲ませたところ病気が蔓延したことがある。
月はジャイアントインパクトで地球から分離したため過去は地球に近く(現在の1/12)潮汐力も非常に強かった。このため地殻が削られ鉄などのミネラルが地表に出て来た。今でも月は3.5cm/年ずつ地球から遠ざかっている。月がなければ地軸は木星の重力の影響を受けて今のような四季がちょうどある角度ではなく、灼熱と評決の星だった。 -
Posted by ブクログ
満潮時に出産が増えるだとか、満月の夜は事故が増えるだとか、
人間と自然の関係については、まことしやかな噂が多い。
それらの真偽のほどは定かではないが、生命と自然や宇宙との繋がりが、
これほど深いものだったとは驚きだ。
原始の塩酸を大量に含んでいた海水が
塩水に変わったのは、月の引力のおかげだったとか、
老化や発癌は細胞の酸化の影響が大きいが、
それはもともと地球には酸素がなかった為、人間の細胞は本来酸素が苦手である等々、
宇宙生物学の研究成果から浮き彫りにされた、
目からウロコのトピックが満載の良書である。
生命体が宇宙の神秘的なメカニズムから生まれ、
私たちの体内に、宇宙が今も息づいていることがよく解る。 -
Posted by ブクログ
「宇宙生物学」とは耳慣れない学問ジャンルですね。
『宇宙生物』までをひとかたまりで捉えると、「宇宙生命体」や「宇宙人」とかを扱う学問のようにも思えますが、そうではありません。宇宙生物学とは、宇宙的視野で生命の成り立ちや起源を解明する学問で、アストロバイオロジーとも呼ばれているのだそうです。
本書において著者は、この宇宙生物学の観点から、ナトリウム・リン・酸素・鉄といった様々な元素が生命の発生や維持に果たしている役割を分かりやすい言葉で解説していきます。
「人間は月とナトリウムの奇跡で誕生した」「地球外生命がいるかどうかは、リン次第」「毒ガス「酸素」なしには生きられない 生物のジレンマ 」「鉄をめぐる人体と病原菌との壮絶な闘い」等々、「章立て」のタイトルを辿るだけでもワクワクしますね。
切り口が斬新で刺激的、私にとってはとても興味深い内容の著作でした。