木原善彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
な、長い。訳者の癖なのか、原作がそうなのか、淡々とした現在形の短文が延々と連なっている。
読むと世界が違ってみえるらしいという誘惑で読み切った。確かに、木がお互いにシグナルを送り合い、世界はすべて繋がっている。という感覚(これをネットゲームで再現できるとしている)ははっとしたかなぁ。ドクターパトリシアのターンだけ読むのが楽しかった。
訳者後書きで年輪のような物語の構成になっているとのこと、それ自体が面白いのかな…。過激なエコテロリズムについては内的動機が強すぎてあまり理解ができなかった。
直近で読んだ、4000年前の狩猟採取民族が主人公のファンタジーの方が環境問題を考える契機になりそう。そして -
Posted by ブクログ
アメリカの原生林を主題にした長い物語。植物の驚くべき生態について詳述され、アメリカ入植以来の歴史や生命史など壮大な内容になっている。しかもピューリッツァー賞を取っていて高評価を得ているようだ。「不都合な真実」の小説みたいな感じのイメージ。しかし私見ではフィクションの部分に物足りなさを感じてしまった。エコテロリストを主軸にした物語で、様々な引用も素晴らしいのだが、植物的な知識や情報にエネルギーが割かれすぎていて、肝心なフィクションの内容には結局たいした展開も発想も感じさせなかった。登録人物が繋がるきっかけも微妙だし、もっとうまくシナリオを組み上げればすごく良い本になるのでは…
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Posted by ブクログ
60年代のアメリカ社会を鋭く切り取ってる。
個性的で、自分ではどうしようもない受難に耐えながら必死に生きている人たち。会話がいちいち全部面白い。
ぶっ飛んだ会話のなかから、その人がなぜ今の考えや境遇に至ったかがしっかり読む側に伝わってくる。辛い境遇も笑い飛ばせば良い、と言うけれどそんな問題じゃない。どうしようもない絶望がここにはある。
僕らは変えられないものを受け入れるしかない。
これは不当な社会に置かれた正しい人間の苦難だ。
でもわたしはイグネイシャス他、それぞれの登場人物をそんな世界の中でもやっぱり応援せずにいられない。
世界という永遠のなかで、1人の人生はあまりにも短い。儚い人生だか -