木原善彦のレビュー一覧

  • ジェイムズ

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    「今日のアメリカ文学はすべて『ハックルベリー・フィンの冒険』という一冊の本から生まれている」とアーネスト・ヘミングウェイが言ったそうだ。
    この『ジェイムズ』はその『ハックルベリー・フィンの冒険』に登場するジムという黒人奴隷の視点からリメイクされた作品で、2024年に全米図書賞とピュリツァー賞を受賞している。
    物語の中心はジムの逃亡劇だ。奴隷は逃亡するだけで重罪であり、その上、誘拐の罪まで負わされ賞金つきで指名手配をされてしまう。追われながらも知恵を働かせ、売られてしまった妻と娘を救出に行くジム。最後に「私はジェイムズ」と名乗るところが最高にカッコいい。「モノ」としての奴隷から、尊厳ある「ヒト」

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    2026年02月21日
  • ジェイムズ

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    予想を裏切らない面白さ。
    ハックベリーフィンを読んでからの「ジェイムズ」は正解だったと思う。(ハックを読むのは、大人になってしまった今の自分にはかなり苦痛ではあったけど)
    最初のページでもう心掴まれる。
    白人向けの言葉である奴隷言葉を操るジェイムズたちの、人間としての存在感がすごく魅力的。
    ジム、ジェイムズの視点から読み直すハックベリーフィンの物語はもちろん面白いのだけど、特に、ハックの物語を逸脱してからの後半が、ものすごくいい!
    マークトウェインからの呪縛から解き放たれた後の疾走する物語が素晴らしい。
    そうきたか!と、驚きも楽しい。

    映画にならないかな。きっとなるでしょう!

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    2026年02月18日
  • ジェイムズ

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    奴隷はどこまでいっても奴隷であるという絶望感をずっと突きつけられながら
    そんな中で身に付けたジムの知性と生き延びるために取る数々の行動には畏怖の念を抱かずにはいられない

    悲しいことに今でも誰かの尊厳を奪うことが平然と行われている世の中においてこの読書体験は本当に特別なものになった、、

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    2026年02月12日
  • ジェイムズ

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    面白かった!読むのが止められないほど。
    黒人奴隷ジムの視点で描かれるハックルベリーフィンの物語。
    ジムが自分のなかの怒りの感情に気づき、行動を起こしていく。黒人言葉を使わず、文字を読み書きして、ジェームズと名乗って。
    胸が熱くなる読書体験だった。

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    2026年02月09日
  • ジェイムズ

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     子どものころに見ていた『トム・ソーヤ』では、ジムは少し怖い黒人男性という印象だった。でも『ジェイムズ』を読んで、その姿は生きるための「演技」だったのだと知った。人としての尊厳を奪われながら、そう振る舞うしかなかった人たちがいたことを、今になって少し分かった気がする。自分は、物語の片側しか見ていなかったのかもしれない。

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    2026年02月09日
  • ジェイムズ

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    どんどん引き込まれます。余計なことは言わないのでいくらでも読めます。実際は2週間ほどかけましたが。
    ハックルベリー・フィンの冒険の合わせ鏡と言える小説です。
    ハック・フィンは後半評判が良くないそうですが、本作は後になるほど面白く、結末も素晴らしいし、それを文章で飾らないのがまたいい。
    同じ著者原作による映画『消去』が見たくなります。

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    2026年02月08日
  • アイロニーはなぜ伝わるのか?

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    フィクション・ノンフィクションでの実例を参考にアイロニーがなぜ成立しているかを解説していた。

    前半4割でアイロニーの定義と構造について解説していたが、その後の6割でその使用例と解説で締めくくっていた。
    内容自体は面白く得心したが、欲を言えばもう少しアイロニーの構造に踏み入った話が欲しかった。

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    2026年02月01日
  • ジェイムズ

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    映画「アメリカン・フィクション」で描かれたダブルコンシャスの問題や、中村隆之著「ブラック・カルチャー」で触れられていた特有の言語の成り立ちなどと接続しながら読んだ。ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」が頭の中で流れ胸が締め付けられる。この物語の時代から随分な時を経て、なお世界中で差別が横行し人権が軽くなっている今、読むべき一冊と感じた。

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    2026年01月29日
  • ジェイムズ

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    『ハックルベリー・フィンの冒険』を読んだのはウン十年も前なので、正直、詳しいことは覚えていません。ただ『トム・ソーヤーの冒険』と共に風刺の効いた児童文学という認識でした。
    本書は『ハックルベリー・フィンの冒険』を黒人奴隷のジェイムズの目から見た物語。
    風刺は効いていたとはいえ、児童文学として読んだトムやハックの物語。
    ジェイムズ視点で進む本書は、あまりに残酷で息苦しい。黒人奴隷がどんな扱いを受けていたか、生々しい描写が続く。 
    しかし、何より驚くのは奴隷達が白人達の前で愚かなフリをしていること。終盤で奴隷に襲われる白人が出てくるのですが、白人は襲われていることよりも、奴隷が愚かでない姿に衝撃

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    2026年01月17日
  • ジェイムズ

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    プロローグ

    かつて、ビリー・ホリデイは危険な時代に『ストレンジ・フルーツ』を歌った

    トニ・モリスンは、『青い眼が欲しい』や『タール・ベイビー』を書いた

    アレックス・ヘイリーは、『ルーツ』や『マルコムX自伝』を書いた

    奇妙な果実って何を現しているのか!?
    タールベイビーであることとその表現!
    青い眼=白い肌!

    いずれも、黒人人種差別を描いたものだ

    そして、ここにパーシヴァル・エヴェレットが
    『ジェイムズ』を書き上げた

    何人も目を逸らしてはいけない
    決して、、、
    そしてこれからも、、、



    本章
    『ジェイムズ』正にソウルフルな★5
    ひま師匠の本棚から

    ノーベル文学賞作家トニ・モリ

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    2026年01月01日
  • ジェイムズ

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    文学、小説の力の凄みを感じた。

    マーク・トゥエインの「ハックルベリー・フィンの冒険」の話が、逃亡奴隷ジェイムズによる別視点で語られる仕掛け。

    まだ自分の中で感じた何かを言語化できないけど、それが大事なのかもしれない。

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    2025年12月19日
  • ジェイムズ

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    とんでもない名著だった。黒人奴隷の現実を追体験する分、めちゃくちゃ辛いけど、ページをめくる手は本当に止まらない。
    ジムの話し方変わるところとか、今は禁句となってる黒人の呼び方を敢えて使ったりと、翻訳も素晴らしい。

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    2025年12月15日
  • ジェイムズ

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    ハックルベリーの冒険を知らずにこの本を読んだ。奴隷の立場で語られる話だがこんなにも過酷な状況を強いられていたことを知った。白人は黒人に対し鞭打ちなどの酷い拷問で支配することで心の底にあるその恐怖心を隠していたのではないかと思った。
    アメリカだけでなく最近の民族主義的な風潮はそういった感情を現代の人も持っている表れではないかと考えさせられた。
    現在でも世界中でデモや暴動が起きているニュースを見て、なぜ死者がでるほど激しくなるのだろうと思っていた。その発端は人としての尊厳を保つ限界を越えるほどの抑圧があったからこその行動だからであろうと気付かされた。
    奴隷の視点での話なのでハックルベリーの冒険と読

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    2025年12月06日
  • ジェイムズ

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     とってもおもしろい! マーク・トウェインさんの文学的な「山」から転がりだした石・『ジェイムズ』がどんどん加速!、『ハックルベリー・フィンの冒険』(以下『ハック・フィン』)を置いてっちゃってます!

     先に読んだマーク・トウェイン著『ハック・フィン』は13歳の男の子「ハックルベリー・フィン」(以下 ハック)が主人公で語り手の「少年冒険物語」です。
     一方、この『ジェイムズ』は、『ハック・フィン』のサブキャラで、ハックといっしょに行動する逃亡黒人奴隷ジム(ジェイムズ)が主人公で、かつ、語り手となって物語が展開します。
     つまり、「少年冒険物語」が逃亡する「黒人奴隷目線」にチェンジです。それから

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    2025年11月29日
  • ジェイムズ

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    ★5 歴史を学べ!『ハックルベリー・フィンの冒険』を黒人奴隷のジム視点から描いた物語 #ジェイムズ

    ■背景となる作品『ハックルベリー・フィンの冒険』の導入
    トム・ソーヤと共に盗賊が隠した宝を見つけ、大金を手に入れたハックルベリー・フィン。その後、ダグラス未亡人のもとに身を寄せて暮らしていた。さらに未亡人の妹、ミス・ワトソンからは礼儀作法を仕込まれる。

    酒浸りで乱暴者のハックの父親は、彼が大金を手に入れたと聞きつけ、強引にワトソン家からハックを連れ去ってしまった。しかし父親から逃げ出したハックは、ワトソン家の使用人である黒人のジムと再会する…

    ■本書のあらすじ
    ワトソン家の使用人である黒人

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    2025年11月17日
  • ジェイムズ

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    ほんとうに世の中は嘘に溢れている

    マーク・トゥエインの名作『ハックルベリー・フィンの冒険』を黒人奴隷ジムの目線から語り直した物語だそう

    ぜんぜん違うやないか!( ゚д゚ )クワッ!!

    はい、読み始め3ページで「★5じゃ足りない」が確定した『ジェイムス』です

    もうね、違うのよ
    そんな簡単な話じゃないのよ

    まず作中でもちらっと出てくるが、アイロニーがエグい
    こんなことするのか、あーた
    この発想持ち込んじゃったら大変なことなるで!って思ったよ
    そしたらやっぱ大変なことなったよ

    ガルルってやっちゃうと「差別ダメやで」になっちゃうのかもしれん
    でもそれだけじゃ足りない色んなものが込められて大

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    2025年11月15日
  • ジェイムズ

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    奴隷はお金を稼ぐことができない。奴隷は人間扱いされない。奴隷として扱われるその境遇に満足している奴隷もいる。
    本文を読んでいて衝撃を受ける記述が複数ありました。
    世界史で習っていたものの、自分の理解の解像度がとても荒かったんだと気づきました。
    読後、コテンラジオのリンカン編を聞いて、奴隷に関する知識を学び直しています!

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    2025年11月14日
  • プレイグラウンド

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    「小説史に残る仕掛けがある」と触れ込みがありましたが、まさに。2025年(原著は2024年?)という、AIがまさに世界を席巻しようとしつつある、期待と恐れが入り混じった年にこの小説が発表されたことも、この小説が伝説的になることを後押しする。

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    2025年11月11日
  • プレイグラウンド

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    潜る潜る、海に潜る、人工知能の世界に潜る、物語の中に潜る…。

    リチャードパワーズ渾身、「オーバストーリー」「惑う星」を経ての、人間から海、そしてAIから人間へのラブレター。

    Geminiについ感想を聞いてしまったら…
    読み取れていなかったがそういうことか。。
    未来はきっとプラスチックまみれの暗い海じゃないのかもしれない。

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    2025年11月06日
  • ジェイムズ

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    私がアメリカ文学に疎く、「トム•ソーヤの冒険」は知っていても、「ハルックベリー•フィンの冒険」は知らなかった。
    その状態で本書を読んだので、ハルックベリー作品のスピンオフや後日談を楽しむ目線ではなく、本作品の世界を楽しむように読めた。
    本作は黒人奴隷のジムの目線で展開されている。奴隷の扱いについて、上部だけでなくいかに酷く扱われていたことが生々しく描かれていた。時折、目を背けたくなるような表現もあったが、却って黒人奴隷の非人道さが明確に形取られていて、人権や人間の尊厳を改めて振り返られる。
    物語もテンポ良く進み、ジムがいく先々で色々な出来事が起こりそれが想像もつかない事で、早く展開を追いかけた

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    2025年11月03日