くのまりのレビュー一覧
-
購入済み
読みやすい
読みやすく、情景も頭にぱっと鮮やかに浮かぶ文体
テーマは「死」について
登場人物たちもあっさりと亡くなっていきます。
主人公がここホスピスで過ごした時間は一か月ぐらい
人生での一か月は短い期間だと思うのですが
この主人公の雫にとっては間違いなく
人生の最後を飾るにふさわしい一カ月だと思いました -
Posted by ブクログ
セックス依存症の母親との生活を捨て、児童養護施設を選んだ小鳥。連れ込み宿の前に捨てられ、トランスジェンダーのオジバに育てられた理夢人。小鳥が、実の父親と名乗る人を介護の末に見送った夜、二人は出会った。親友と父に先立たれ取り残されたと感じていた小鳥が
本当に会いたかった人と出会い、この星に生まれた幸せを噛み締める姿がとても愛おしく感じた。
性、というのが、重要なキーワード。理夢人を育てたオジバは、体の性と心の性が違っている。オジバの愛した小百合さんも同様。逆転したふたりの性、カラダの結びつきを心が受け入れられず別れてしまう。身近な男性から向けられる欲望から逃げ延びてきた小鳥。嫌悪していた性が、理 -
Posted by ブクログ
著者小川糸のことをこの機会に知りたいとネット検索をして見ました。
「祖母の手作りのおやつ、癌で亡くなった実母との確執、著者の八ケ岳での暮し等」が出て来て、この著作にそれらが投影されているのではないかと驚きました。
余りにもやさしい登場人物、少し語り過ぎるきらいの登場人物の教訓的な語り、自分的には読者の解釈で想像力を羽ばたかせながら読み解く文書の方が正直好みでしたが、死を間近に認識した場合の人間の感情を描いていて、誰もが一人で迎える死に対する気持ちを思わず自分に置き換えて考え、感情が揺さぶられました。
本を読み終え、自分はこの現世での限られた生を感謝し、小さなことにも感動し、出来れば心安らかに死 -
Posted by ブクログ
ネタバレ生きることと性?愛?
過酷な子供時代を過ごしてきた小鳥がある人との出会いを経て、幸せになる。言ったらそういうお話。
冒頭から中盤まで、小川糸さんの優しい世界観に引き込まれて読んでいましたが…コジマさんは何だったのだろう?
生きていることが肉体だけでなく分子レベルで繋がっているという理夢人の食を大切にする生き方とか良かったのですが、後半の小鳥とリムジン(タイトルはこれ)ちょっと生々しいなぁ、「性暴力」がテーマにあって復活を描くにしても描写くどすぎ、と思ってしまいました。
そこだけ残念。現実と夢と…不思議な優しい感じも良かったので。 -
Posted by ブクログ
死を受け入れるのは、苦しい。雫のように怒りの嵐に狂って、いろいろなことに原因を求めたり八つ当たりしたりすることも容易に想像がつきます。受け入れることで次のステップに進めることも理解しましたが、そのためにはどんな行動が必要なのだろうか…。
本人はもちろんのこと、周囲の人だって知人の死を受け入れるのは苦しいものだと思いました。たくさんの人に見送ってもらいたいとは思わないけれど、「先生」が振り返っていたように、周囲の人たちに感謝やお詫びなどをきちんと伝えたいな。
自分にはまだ死が身近な事象ではないため、少し遠い世界の話に感じられて、感想がうまくまとまっていません。 -
Posted by ブクログ
小川糸さんの”生”と”食”の物語。『食堂かたつむり』『ライオンのおやつ』に続く第3弾ということで読んだ。
前2作と比べてしまうと、話の内容はちょっと暗くて、重い描写が多い。
小鳥と理夢人が出会うまでの時間は、それぞれの過去の話が重いので、読んでいても苦しい。
小鳥がコジマさんの介護を引き受けて、コジマさんを受け入れてから、やっと小鳥の人生も好転していくので、少しラクに読めるようになる。
小鳥の人生の暗さに比べて、理夢人は出生は複雑だけれどオジバに育ててもらえたおかげで、純粋に育っていく。育つ環境はやっぱりその人となりを決めていくものだから、大切なことなんだと思った。
小鳥と理夢人が出会ってから