くのまりのレビュー一覧
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購入済み
読みやすい
読みやすく、情景も頭にぱっと鮮やかに浮かぶ文体
テーマは「死」について
登場人物たちもあっさりと亡くなっていきます。
主人公がここホスピスで過ごした時間は一か月ぐらい
人生での一か月は短い期間だと思うのですが
この主人公の雫にとっては間違いなく
人生の最後を飾るにふさわしい一カ月だと思いました -
Posted by ブクログ
ネタバレ4点代には乗らなかったけど、3点代後半って感じ。
エリさんが一番好きな?おすすめの?小説。
小川糸さんの、この人の書く人生が好きって言ってた。
とても温かくて死について考えさせられる一冊。
もっと死について直接くらうなら1Lの涙とかのほうが心にダイレクトに届くし、そこまで来ないちょっと表面的な感じで終わってしまった気がしたかも。
瀬戸内に行ってみたくなった。
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「でもなんとなく温もりがあり」
「なんとなく温もりがあり、その場所に立つとほんの少し大人になったような」
ライオンのおやつp6
空気には、ほんのりと、柑橘系の香りが紛れている。25
ライオンのおやつみたいな、人が亡 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書のメインテーマである死という話を受け止める時、読み手の死に対する価値観でこの本は大きく印象が変わってくるだろう。自分自身は死とは生と常に並行して存在するとても身近なものであり淡々と訪れる自然の摂理であり特別な物として捉えがちな現代の風潮に懐疑的と考えるので雫を巡るこの物語にはある種のメルヘンを強く感じた。タヒチ君と急に恋人みたくなるのは違和感を感じ、バナナの声が聞こえてきた時はちょっと笑ってしまった。でも.「誰もが、自分の蒔いた種を育て、刈り取って、それを収穫します」は確かに、と頷いた。自分が今死を宣告されたならどの様な気持ちで余命を過ごすのかという想像は今を生きる上で有益な想像だった。