午鳥志季のレビュー一覧

  • それでも、医者は甦る -研修医志葉一樹の手術カルテ-

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    『君は医者になれない』の著者が描く、手に汗握る医療ミステリー。

    タイムループに巻き込まれた研修医の志葉が、難病の遙ちゃんを救おうと奮闘し寄り添う姿に、とにかく胸が熱くなった。後半の謎が解き明かされていく怒涛の展開には一気に引き込まれ、気づけば夢中でページをめくっていた。
    真相を知ったときは、心にチクりと棘が刺さったような痛みが残りました。

    正直、何度もループする志葉にそんな奇跡いつまで続くか分からないから「もっと早く気づいて!」と焦れったくなる場面もあったけど、あの絶望的な繰り返しがあったからこそ、最後の奇跡に繋がったんだなと納得。
    ハッピーエンドの読後感も最高!(麻酔科医の潤さんのその後

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    2026年05月04日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    定年後勤めだした仕事が少なからず医療に関係しているので、一つ現役医師の小説家が書いた小説を読んでみようと思い、手始めに新潮文庫にある『夜明けのカルテ』という9人の医師小説家の短編を集めたアンソロジーを読んでみた。収録されていたのは下記の作品である。

    牛島志季『研修医ヒナノの洞察』
    朝比奈秋『魚類譚』
    春日武彦『パイナップルのある光景』
    中山裕次郎『救いたくない命』
    佐竹アキノリ『春に綻ぶ』
    久坂部羊『闇の論文』
    遠野九重『言葉が消えるまえに』
    南杏子『空中テント』
    藤ノ木優『峠を超えてきた命』

    それぞれ主人公が外科医だったり産婦人科だったり研究職だったり患者を抱える家族だったり。自分に身近

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    2026年05月03日
  • 君は医者になれない2 膠原病内科医・漆原光莉と鳥かごの少女

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    自分を攻撃してしまう自己免疫疾患、『膠原病』をテーマにした医療ミステリー。
    膠原病というグループの中に、私たちが普段耳にするものから難病指定されているものまで、多種多様な病気があることに驚かされた。診断も根治も難しく、治療法が確立されていないものも多く、非常に厄介な病気だ。
    作中の「完治不可能な難病を告げられる気持ちを理解できるかい」という漆原先生の言葉が、重く心に残った。

    本作では、完治がなくても「寛解」を目指していく医師と患者の姿を通し、病気への向き合い方を深く考えさせられた。寛解まであと少しというところで再発した時のショックは、言葉にならない。病気と「一生付き合っていく」という現実はと

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    2026年04月08日
  • 君は医者になれない 膠原病内科医・漆原光莉と血嫌い医学生

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    「医者が血が怖い」というのは、致命的な欠点だよね。患者の立場からすると、「診察中に先生が倒れちゃうかも……」なんて不安で、正直ちょっと怖いよね。だけど、考えてみれば最初から血に強い人間などいるのかな?。医者や看護師も、経験を重ねて「慣れて」いくものなのかもしれない。

    本作は、ある事件をきっかけに血がトラウマになった医大生・戸島の成長物語だ。彼が研修先に派遣されたのは、通称「アレコー」と呼ばれる膠原病内科。そこで出会う指導医の漆原(うるしばら)は、一癖も二癖もある変わり者だが、痺れるほど格好いい。

    彼女が放つ「君は勉強不足だね」「医者に向いていない」という厳しい言葉。そして「医者に一番必要な

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    2026年03月30日
  • このクリニックはつぶれます!―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    病院に通っていると、診察にしっくり来ないことは誰にでもあるはず。
    この本は開業医側から見た作品ですが、なるほどそういうことを考えるのねと、納得の作品。

    祖父の病院を受け継いだはいいが、病院は傾きかけている。
    立地の悪さ、他の医師の妨害、たくさんの問題を医療コンサルタントと一緒に乗り越えていく。
    続きが気になるお仕事小説!

    言葉にはならない言葉がいっぱいある世界だなと思いました。

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    2026年02月14日
  • このクリニックはつぶれます!―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    面白かった!なによりめっちゃ読みやすくて。
    病院を経営するのって難しいと思う。
    一人一人をじっくり見るのが大切、でも一人一人に時間をかけていたらとてもじゃないけど回せない。
    かといってぞんざいに扱うわけにもいかない。

    そして何よりも、お金が必要。
    綺麗事とか言うよりも何よりもお金が必要。お金がないと優しさとか誠実さとかはそもそも無意味に当たるんだなあと当たり前ではあるけどシビアな現実を目のあたりにした。

    同じ高校だった子、何人か医者になったみたいだけど頑張ってるんだろうなあ。

    次作もまた買ってみよう。

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    2025年12月14日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    9人の医師作家アンソロジー。どれも読みごたえがあった。特に南杏子の「空中テント」介護と家族がテーマで重いけどよかった。

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    2025年12月08日
  • このクリニックはつぶれます!2―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    コロナ渦が過ぎたあとに、変異株によって再度パンデミックが発生するという想定で物語が描かれます。パンデミックのような状況の時ほど活躍が求められる開業医ですが、発熱外来は割に合わないと言われてしまうと、患者の立場としてはうーんと思ってしまいます。そういう観点でもこのシリーズは面白いですね。

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    2025年12月03日
  • このクリニックはつぶれます!―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    面白かった!起承転結がしっかりしてて、軽くて読みやすい!少しずつ慎が変わっていく姿が印象的。恩師の姿を見て、高柴の指導を受け、頑張る姿、とても爽やかでよかった。

    p.85 私はキャバクラのことしか分からないけど....。人に好かれるコッ、というものはあ
    りますよ」
    「本当か。教えてくれ」
    真は呂律の回らなくなってきた口で言った。マキナは小さく頷いた。
    「人に好かれたいと思ったときに一番大事なのは、顔よりもむしろ、声です」マキナは慎の耳元に口を寄せた。
    「ゆっくり、聞き取りやすい声で喋ります。早口は自肩がなさそうでせっかちな印象になるし、ゆっくりした話し方は堂々とした印象を持ってもらえるから

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    2025年08月17日
  • このクリニックはつぶれます!―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    開業医は医師であると同時に経営者である。
    最初は慎の理想を掲げて改善「金儲け」に踏み出せないところにやきもきしながら読んでいたが高柴の荒療治で成果につながっていくところが痛快だった。
    登場人物たちの気になる過去もしっかり描かれており読み終えたときに満足感があった。

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    2025年08月13日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師が書いた小説。もう読んだ本もあるが、すべて興味深い。ここから知った医師作家の本を読んでみたいと思う。

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    2025年07月15日
  • このクリニックはつぶれます!―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    もちろんフィクションですがクリニックの経営事情を物語形式でラフに読みながら知ることができて面白かったです。多少気になる部分も出てきますがストーリーとして前向きな感じで終わるので良し。

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    2025年06月17日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医療にかかわる方たちの文体の素晴らしさに感心します
    小説家とはまた別に作ろうとしているのではなく
    日々の中でおこった事象に文体が多いついていく感覚
    健康であるという妄想を当たり前のように支えてもらっていることに
    改めて感謝です

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    2025年05月29日
  • 君は医者になれない2 膠原病内科医・漆原光莉と鳥かごの少女

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    膠原病は最近テレビなどでも取り上げられるようになり、少しは認知度が増えてきたように思います。そんな膠原病内科の医師、漆原光莉と医学生の戸島光一郎が接する患者達との物語の二巻目です。

    相変わらず、診察以外は自堕落な漆原と、血嫌いの光一郎のコンビがいい仕事をしていました。治らないからこその治療に向き合う2人と患者や家族とのやりとり、そして緊迫した場面もあり、夢中になって、あっという間に読んでしまいました。

    「医者は、本当の意味で患者と同じ目線にたつことは出来ない」
    この漆原の言葉を聞いて、光一郎はまたひとつ進歩したように思いました。

    私としては、激務の漆原先生の健康が心配です。患者のために何

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    2025年05月13日
  • このクリニックはつぶれます!―医療コンサル高柴一香の診断―(新潮文庫nex)

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    内科クリニックの営業改善をテーマとしたお仕事小説。開業医は医者であると同時に経営者なので、「医療」と「経営」のバランスは難しそう。この本ではある程度誇張してるところはあると思いますが、開業医の内実や抱えているジレンマなんかがよくわかるお話になっています。まぁ、なんかこう、医者選びって難しいね。

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    2025年04月28日
  • 君は医者になれない2 膠原病内科医・漆原光莉と鳥かごの少女

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    1巻が面白かったので2巻もあっという間に読んでしまいました。医学生さんの実習の空気感みたいなのが感じられるのと、命について、健康について、改めて考えますね…

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    2025年04月16日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師でありながら小説家でもある9人の短編小説が詰まった作品でした。あんなに忙しそうなのに、いつ小説書いてるんだろうって不思議に思う凄い方々。

    医師であるからこそのリアルな感じが伝わってきて、とても面白かったです。

    特に空中テントは、認知症の家族を介護したことある人なら誰しも共感出来る部分がたくさんあると思いました。施設の入所は、家族を見捨てることではなく、プロがみてくれる安全な場所にいれるという考えが広がったらいいな。
    私も主人公のお母さんにとても同情しました。介護する人は、自由が奪われて当然なのか、当事者じゃない人達から見捨ててるなんて文句言われる筋合いはほんとにない。文句を言うなら1週

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    2025年02月02日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    明けのカルテ 医師作家アンソロジーを読みました。
    9人の医師作家の短編集です。
    どれも結構面白かったです。
    空中テントでは、テントを張るために実家に帰った主人公が父親の認知症と直面します。
    50年前に話題となった有吉佐和子『恍惚の人』を思い出します。
    私の祖父も私が子供の頃認知症で大変でした。
    昔は介護施設も無かったですから大変でした。
    峠を超えてきた命では天城峠を超えて早産しそうな患者を迎え入れるチームの話で、出てきた地名が河津七滝ループとか、天城峠、伊豆の踊子像とか、懐かしく思いながら読みました。
    ドラマになって欲しい短編集です。

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    2024年12月24日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師でありながら作家でもある方々の医療小説9編。

    私の知っている作家さん以外にこんなに多くの医師作家さんがいることに驚きました。どれも医師であるだけに小説の内容は臨場感が溢れていて迫力がありました。

    中山祐次郎さんの『救いたくない命』は救急で運ばれてきた患者が犠牲者15人以上を出した通り魔事件の犯人と知り、葛藤をしながらも必死に命を救う姿に京アニ事件を思い出しました。

    南杏子さんの『空中テント』は家族の介護の経験がある人は共感出来るはず。

    どれも本当に良い作品ばかり。若手医師の過酷な労働時間、医療ミスの隠蔽、不都合な論文を闇に葬る等、医療小説が好きな人なら興味のある内容ばかり。でも朝比

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    2024年10月31日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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     書くことで、解放される思いがある。

     新たなジャンルが始まることへの期待を込めた夜明けでもある一方で、書かないと解放できない思いが溜まってきているのも事実であると思う。

     

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    2024年10月26日