ソン・ウォンピョンのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
話題のヤングアダルト……ということで読むのを後回しにしていたが読み出すと止まらず、遅読な私には珍しくあっという間に読了。感情を理解出来ないという主人公の語り口が淡々としており、不必要な描写がなく、結果的にかなり読みやすく仕上がっている。
いやあ……海外文学を読んでいると度々遭遇する理不尽な暴力に、誰も彼もがぶち当たって、そのたびに涙が溢れて止まらなかった。主人公は愛が理解出来ないというが、母や祖母の愛でもってよほど人間らしく育っていると思う。
偶々愛情と疎遠になってしまったゴニが周囲の人々によって怪物になろうとするのはどうにも痛々しく、悲しい。よくある事なんだけど、本来はとても素直な子供が環 -
購入済み
面白かったのです。時間をおいて読んでみると、いろいろと感想が変わりそうな作品。
タイトルから感じるような痛快さはそれほどないけれど、考えさせられる内容でした。 -
Posted by ブクログ
通り魔のシーン、頭の中で想像出来るくらいリアルで、不謹慎ながらも面白いと感じてしまった。
ユンジェ目線で書かれているから、感情を書き分けられないが故の生々しさがリアルに綴られていて、読書で初めて興奮に近い感覚を味わいました。
ニュアンスですが
''人間は、感じても行動せず、共感するといいながら簡単に忘れる''
この一節、図星をつかれた。
確かに、SNS時代で「感じる」ことがほんの一瞬のイベントになってしまっている。
感じたことを共有したり書き残して、自分のものにして、忘れないようにするっていうのは、人間である以上やるべきことなんだなあ。と感じました。 -
Posted by ブクログ
主人公が特別なわけでもない、誰もがの愛と成長物語。また、過去にも海外作家による小説を読んだことがあるが、こんなにも原文で読みたい(読めたらな)と思ったのは初めてです。
今後、〝本〟というものについて問われたら、引用させてもらいたい。
『本は、僕が行くことなできない場所に一瞬のうちに僕を連れて行ってくれた。会うことのできない人の告白を聞かせてくれ、見ることのできない人の人生を見せてくれた。……本は空間だらけだ。文字と文字の間も空いているし、行と行の間にも隙間がある。僕はその中に入っていって、座ったり、歩いたり、自分の思ったことを書くこともできる。……』 -
Posted by ブクログ
────遠ければ遠いでできることはないと言って背を向け、近ければ近いで恐怖と不安があまりにも大きいと言って誰も立ち上がらなかった。ほとんどの人が、感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れた。
感じる、共感すると言うけれど、僕が思うに、それは本物ではなかった。
この言葉を見て考えさせられる部分がありました。
誰だって口では何とでも言える。でもそれを純粋な心で思い、行動にできる者はどれくらいいるのだろう。
「いつでも力になるからなんでも言ってね」だとか「あなたに何かあったらどんな時でもかけつけるよ」だとかこんな言葉を耳にすることもありますが、でももしその時がきて本当に助けようと行動に起こ -
Posted by ブクログ
注!
ネタバレ設定にはしていないですけど、ところどころ内容に触れているので。
気になる方は読まない方がいいかもしれません。
生きることに疎外されてきた……、というより、自らを生きることから疎外されていたと思い込んでいる……、ていうかーw、ずっと生きることから阻害されてきたと思うことで、自らの不甲斐ない日常を「社会が悪いんだから仕方がない」とやり過ごしてきたが故に、自分しか見えなくなってしまった主人公の一歩前進二歩後退的な成長物語。
……と言ったら、怒られるんだろうか?(^^ゞ
一歩前進二歩後退の成長だから、読んでいていろいろ苦い。
でも、そういうエピソードは、読んでいるて意外にわ -
Posted by ブクログ
「感情を表現する言葉の欠如」を意味するアレキシサイミア
(失感情症)で、恐怖、愛、悲しみ、怒り、嫌悪といった本質的な感情を認識する脳の機能が欠如しているスン・ユンジェの物語。感情を過剰に表現する不良少年ゴニと、何も感じない静かなユンジェという相反しながらも、共に社会不適合者で普通にも平凡にもなれない二人が、互いの個性を補完し合い共感出来る存在になって行く姿に惹かれながら読む。
「僕の理解する限りでは、愛というのは究極の概念だ。規定できない何かを、かろうじて単語の中に閉じ込めたもの。でもその単語は、あまりにも気軽に使われていた。 ただ単に気分がいいとか、ありがとうという意味で、平気で愛を口にする