他人の家

他人の家

『アーモンド』の著者が贈る、極上の短編集!
ミステリー、近未来SFから、心震える『アーモンド』の番外編まで、珠玉の8編を収録

彼氏に振られ、職場をクビになり、賃料の値上げによって、今住んでいる部屋からの退去を余儀なくされた、踏んだり蹴ったりのシヨン。
部屋探しのアプリで、格安の超優良物件に出会った彼女は即、入居を決める。
格安なのには、理由があった--
本来二人で暮らすはずの部屋を、四人で違法にルームシェアしていたからだ。
優雅な独り暮らしには程遠いものの、そこそこ不自由のない生活を送っていたシヨンだが、ある日、オーナーが急遽、部屋を訪れる。
慌てた四人は共同生活の痕跡を消すべく、その場しのぎの模様替えをし、借主の親族のふりをするが……(『他人の家』)。
表題作ほか、人間心理の深淵をまっすぐに見つめた、傑作揃いの短編集!

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他人の家 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    韓国の作家、ソン・ウォンピョンの短編集。短編なので、細切れ時間に読んで... なんて気楽に考えていたのですが、凄みのある内容で、「このテーマはどうですか、このテーマは....」と突きつけられる感じで、ページをめくる手が止まりませんでした。一気読みでした。この作家はすごい!不思議な世界に引き込まれまし

    0
    2025年03月16日

    Posted by ブクログ

    ソン•ウォンピョンさん3冊目。毛色の違う短編たちで、どれも面白かった。「zip」「箱の中の男」「他人の家」「アリアドネの庭園」が好み。「zip」は自分の話かと思うくらい共感。「箱の中の男」はユンジェが出てきて嬉しかった。話の内容も、考えさせられるものだった。韓国って、日本と似たところが沢山あり、でも

    0
    2023年04月29日

    Posted by ブクログ

    正確な文章を書きたいとおっしゃる作者。
    ずっと静かで落ち着いた、冬景色のような文章書く人だなと思った

    ●4月の雪
    なんの解決にもいたってないが、ここで終わるの?とは思ったが、ほのかに優しい

    ●怪物たち
    ほーん
    不妊の話読んでたら気分悪くなるナイーブさを兼ね備えたことに驚く

    ●zip
    題名センス

    0
    2025年11月09日

    Posted by ブクログ

    離婚を決意した夫婦の家に民泊アプリで知り合った人が泊まりにやってくる『四月の雪』、働けなくなった夫を、双子の息子たちが殺すのではないかと妻が気を揉む『怪物たち』など、短編八編。どの主人公も、現在の暮らしに不足や不満を抱えていて、そうなった過去の出来事を憎んでいる。どうにか変えたいと思っている。けれど

    0
    2025年07月26日

    Posted by ブクログ

    文化の違いというのでしょうか、登場人物の生活感、こだわりなど、何か違和感を感じながら読みました。
    韓国の小説は初めて読んだかも、です。外国(ヨーロッパ、アメリカなど)の小説を読んでも違和感はないのに、韓国は外国でない同じアジア圏と思うからでしょうか。かといって、自国ではないといった感じです。ストーリ

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    やっぱりこの人の本が好き。
    特にアリアドネの庭園は、SF小説が面白いと気づくきっかけになったかも。
    どれも話が違くて、どれも面白い。それがすごい。

    0
    2024年05月12日

    Posted by ブクログ

    人間心理のおかしみを悲喜さまざま、細やかに、ジャンルを問わずに描き上げた短編集でした。人の心に踏み込む心理表現の巧みさがほかの作品同様卓越していて、文章を追うだけでしみじみと感じ入るものがありました。

    表題作では他人がエゴを滲ませながら厳しい日々をやり過ごさなければならない現実をビターに描き、「四

    0
    2023年10月01日

    Posted by ブクログ

    ソン・ウォンピョン(손원평)さんの短編集。どの短編も登場人物の心理に惹かれる。自分にもそんな状況なら同じように感じる心があったかもしれないと思える。「箱の中の男」の弟の気持ちも分かる。見ないふりをしていればそれで厄介ごとは通り過ぎると。でもある突然の出来事であの時の女の子に出会えたのは、兄があの時に

    0
    2023年08月31日

    Posted by ブクログ

    8編の短編集。
    どれも人間心理を掴んでいるなあと…。

    zip〜家庭を築いた女の後悔ばかりのようで、身動きすることなく流されていく生活は膿んでしまっている。「家」から抜け出そうとしながらずっと出ることができない。これからも…。
    「このお話の終着点が、おまえだからだよ。」と孫娘に言ったのがこわい。

    0
    2023年06月10日

    Posted by ブクログ

    "たぶん僕は、相変わらず箱の中に潜んで安全な人生を夢見るだろう。すでに凝り固まってしまった大人の心はそう簡単に変わるものじゃないから。それでも、誰かに向かって遠く手を伸ばすことはできなくても、握りしめた手を開き、誰かと握手するくらいの勇気なら、ときどき出せたりするんだろうか。"(

    0
    2023年05月18日

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