清水幾太郎のレビュー一覧

  • 歴史とは何か

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    訳が微妙。新訳版を作ってほしい…。
    いや,原著を読めという話なんだけど。

    内容は,歴史というよりは,歴史学あるいは歴史学者の話が中心。
    歴史と事実の関係,自然科学者との対比等々。
    「大文字の社会」という比喩がよくわからなかった。

    「科学者,社会科学者,歴史家は,いずれも同じ研究の異なった部門に属しているのです。つまり,どれも人間とその環境との研究であって,あるものは環境に対する人間の作用の研究であり,他のものは人間に対する環境の作用の研究なのです。」(125頁)
    「すべて文明社会というものは,まだ生まれぬ世代のためを思って,現存の世代に犠牲を押しつけるものです。」(177頁)

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    2025年01月25日
  • 本はどう読むか

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    ネタバレ

    個人的な経験によって書かれているところも多く、読書論として読もうとして購入した私にとっては、少し残念。しかし、この個人的な経験というものが面白く、読み物としては十分に楽しめたと思う。

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    2012年06月19日
  • 論文の書き方

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     1950年代に刊行された本である事、そして学部生のリポート作成などを念頭においている事をなどを前もって知っておく必要はあるものの、「論文を書く際の心構え」的なものを教えるという点では、それなりの意味を持っていると思う。

     ただ、それは言わば観念論に近く、技術論に関わる部分は少ないし、論文の定型などというものが学会などで固定する以前の話なので、論文の組み立てや立論や議論の展開などについて何か得られるかと言えば・・・ほとんどなし。まあ、この本にそういうものは期待して読む人は少ないと思うので、50年前に出された本としての役目は十分に果たしていると思う。

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    2011年05月23日
  • 論文の書き方

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     50年前に書かれたものですが、その内容は現在でも充分通用すると思います。結局は、いい論文を書くには、その内容の親骨が明らかになるまで自説と他説とを慎重に検討し、想定される読者や社会に向けて読みやすいよう工夫せよ、ということにあると思われます。自分の思いのままに、感じたままに書く、というのが個性の尊重のように過剰に思われている現在でこそ、読まれるべきかもしれません。

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    2011年03月03日
  • 論文の書き方

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    論文が完成するまでの過程
    1.テーマが決まる
     何について書くか、そのテーマが決まらなければ、そもそも、出発することが不可能である。テーマは問題と言い換えてもよい
    2.問題が決まるときの、答えようとすることのイメージを書き留める
     問題が決まるときは、答えようとすることのイメージ(方向)が生まれるもの。この最初のイメージや方向を大切にしなければいけない。
    3.イメージが浮かぶのと同時に閃く観念や思いつきをとことん大切にし、紙に書き留める。
     イメージを精神に現れる全体的な姿というほどの意味に使うとすれば、イメージが浮かぶのと同時に、いくつかの観念・思いつきがパッパッと閃くものである。それを大切

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    2009年10月04日
  • 論文の書き方

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    論文の書き方という題名だが、方法論ではなくて、文章を書くときの心構えを書いた本。

    一番印象に残っているのは、ある思想家を自分で選び、スタイルを模倣することから文章の特訓を始めよという文。

    勉強は模倣から始まるというのは、もはや定説であると思う。

    他の内容は、?「が」の使用に気を付けること、?日本語を外国語のようにしっかり捉えること、?経験と抽象を往復しなければならない等。

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    2009年10月04日