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本書は、本の選び方、読み方から、メモのとり方、整理の仕方、外国書の読み方まで、著者が豊富な読書経験からあみだした、本とつきあう上で欠かすことのできない知恵や工夫の数々をあまさず明かし、あわせて、マス・メディア時代における読書の意義を考察した読んで楽しい知的実用の書である。そして同時に、ここには、読書というフィルターを通して写し出された1つの卓越した精神の歴史がある。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
面白い。 ただし、この本はビジネス書ではない。 また、「本を読む本」のように、真剣に本の読み方について論じた本ではない。 講談社からでていることからわかるように、半分アカデミックな本で、残りの半分エッセイの本である。 著者の半生とともに、どうやったら本をもっとより良く読めるのかについての意見...続きを読むが述べられている。 本の読み方のハウツーを論理的に構築した本というよりも、著者の人生に照らし合わせると本はこう読むべきではないか?と語りかけてくる本である。 楽しくこんな意見もあるんだな!著者の人生すごいな、面白いな、そういうふうに読む本である。 個人的には面白かったので星5 だが、期待されるタイトルからの内容と、異なる印象を持つ方もいるだろう。 人を選ぶ本ではある。面白いことは請け合いだが、タイパを求めるビジネスマン全員にお勧めできるわけではないことを、最後にコメントしておきたい。
東京駅の本屋さんで気になっていた。BOOK-OFFのGW20%OFFセールで見つけて購入しました。 前半部分はかなり古典的で、普段読む文体ではなかったため読み進めるのに少し苦労を要したが、中盤から、特に洋書の読み方からは納得、共感の嵐。 洋書を読めるようになって、はじめて英語の楽しさ、翻訳書ではな...続きを読むく洋書をあえて読むことの大切さが言語化されていてすっきりした。 日本語で読むよりも、外国語で読むほうがわかりやすく、楽しいことがある、という記述。ある程度のレベルまで外語のスキルが付くとこうなるんですよね。。 引用: 「電波メディアが発達した喧噪と繁忙の時代の私たち小インテリにとっては、真面目な読書の時間が実は思索の時間ー自分が自分の主人であろうとする時間ーであるように思われる。」 「いろいろなマス・メディア、とりわけ、電波メディアが発達した今日では、それだけ、読書は相対的に難しくなっている。マス・メディアばかりではない。生活のあらゆる方面が日増しに便利になっている。便利というのは、努力が要らないという意味である。文明とは、人間が一日一日努力の必要から開放されて行く過程であると信じられている。努力ということが時代遅れに感じられている現代の空気の中で、しかし、読書は、百年前や千年前とほとんど変らない努力を私たちに要求しているのである。」
社会学者・清水幾太郎氏による読書論。 これまで読んだ読書論の中ではこれが一番面白かったです。 印象に残ったのはマスメディアの比較。 書籍、雑誌、新聞、映画、ラジオ、テレビという六つのメディア。 この順序は各メディアが登場した順序ですが、逆に並べるとメディアの難易度の順序、ということになります。 読...続きを読む書は努力を要求するがテレビを見る側には努力はいらない、しかしテレビを見て我々に残るのは印象だけ、テレビは全体から僅かなものを抽象し大部分が捨象されるが、想像力が働かなければ何か捨象されているのかも分からない、といった具合で、テレビには1と0の間に横たわる広大な灰色の世界を示すことが出来ず、沢山の可能性やリアリティを捨象している、とも。 結びは、小説「華氏四五一度」のように活字メディアが映像メディアに敗れた世界は憂鬱な気分にさせられる、という趣旨のものでしたが、氏の言うように、読書という多量の精神的エネルギーを必要とする行為を、これからも続けていく必要があるんだなとあらためて思いました。
先生と呼びたくなる著者だなと思った。 読書術のようなものだと思っていたが、良い意味で裏切られた。 特に印象に残ったのは、外国語の本の読み方。 辞書を使用せず、とりあえず何冊か読んでみるというもの。 いま実践しています。
1970年代の読書論であり仕事論・人生論であるが、全く古びていない。読み手を楽しませようというサービス精神に満ちていて、読んでいてとても楽しい。テクニカルな面で参考になったのはメモの取り方と洋書の読み方。ただ、この本の魅力はそのような細部だけでなく、職業を持つこと、そして家庭の重要性を、これでもか...続きを読むとばかりに強調しているところ。本に読まれず、利己的に読み続けながら、自己の思索を深めていきたいものだ。今のままの自分ではなく、己れの理想の姿に少しでも近づき、立派に生きて、死んでいくために。
この本に、早く出会っていたら私の読書スタイルも変わっていたでしょう。 本書で、ケチはいけませんとあります。私は、本書で言うケチな人間でした。 4.本とどうつきあうか の章にケチはいけないとあります。ケチとは、 ・読み始めたら最後のページまで読み通さなければならぬ。 ・本を読む以上どの頁も有意味である...続きを読むはずと考えること ・一語一句をユックリと噛みしめて読まなければならないという態度 ・買った本は絶対に手放さないという信念で生きている人 これらの考え方を持って本と接していることとあります。若かりし頃は、ほぼこれらケチな考え方で本に接していました。最近はそうでもないのですがね。 本との付き合い方は、大いに参考になりました。 清水幾太郎さんは、著書も多数あり、翻訳もされていますので、他の書籍も読んでみたいと思いました。
素晴らしい本。 >思想というものを最後的にテストするのは、家庭という平凡な場所であると思う。 ~略~ >家庭という平凡な、しかし厳然たるリアリティのテストに堪えた時、思想は恐ろしい力で世の中を変えるであろう。 自分も「借り蛮刀」を振り回しがちだ。思想がツルッとした脳を上滑りしているのだ...続きを読む。 脳から脊髄、血液に流れ込んで、全身から蒸発して他者に乗り移るほどの思想には程遠い。そこまで考えに考えないとリアリティのテストに耐えられない。考えることが足りないのだ。 考えることは考えることであり、考えること以外に代替はない。そして他人が考えているかどうかは傍目ではわからない。だから言語化するし、私はあなたに言語化を強要する。考えるために。
面白くて、すぐ読み終えてしまった。 読み方として、深浅ということを話していて、読書は、人付き合いみたいなもので、すごく深く付き合いが長い事もあれば、段々疎遠になっていくこともある。故に本というのは、後から分かってくることもある。 自分の年齢によって付き合い方が変わってくる本も出てくる。 というのは面...続きを読む白い話だった。 あと、洋書の読み方、なんてのも書いてあってチャレンジしたい!と思った。 著者が、腹を立てながら読むシーンを想像して笑ってしまいました。
多くの読書論の中でも人気のある一冊。 教養書と呼ばれる合理的に考えると直接は役に立たない本を読むことの進め。 というよりも、そういう本を読むという贅沢を他の人に教えるといった趣旨の本。 もちろん、本を読むというそのことの楽しさも見逃してはおらず、バランスの良い読書論。 本以外にも様々なマスコミ...続きを読むが誕生し、大衆の間に普及している現代にとって「本を読む」という労力を多大に消費する行動の優位性を説く。 結果的には、全てのメディアの立体的協力を必要とするという所に落ち着くが、それでも大衆がテレビなどの楽なメディアに傾倒していき本が消滅してしまいはしないかという危惧を捨て去ることはできない。 電子書籍もあるし、少数の人が好きで読むだけでも良いというならそれも可能なのかもしれないが、個人的には色々な人が本を通して豊富な知識を持っている社会の方が楽しいだろうと思う。
まず全体として、書き方が自伝的なので、帯に昭和を代表する知識人と書かれるような人物でも、このように数々の試行錯誤を泥臭くやってきたのだな、というのが分かって、とても面白かった。 読書論の部分では、以下の二点が印象に残った。 一つは読み方のスピードについての部分。 「そばを食べるように」「相当なスピ...続きを読むード」でと書いてあるが、決していわゆる速読を勧めているわけではない。 本を書く人は「観念の急流」に突き動かされるままに相当なスピードで書いている人が多いので、同じ空気感を共有した方が、筆者の言わんとしていることの全体感がより理解しやすいということらしい。 本を書く人には巨大な伝えたいことがまずあって、それを一種の「もどかしさ」を感じながら書いているので、そういう先へ先へという気持ちになるのだそうだ。 勿論そういう文筆家ばかりではないだろうが、筆者がどういった気持ちでこれを書いているのかということを想像する一助になるような気がする。 二つ目は外国語で書かれた本の読み方についての部分。 読書論の本で外国書の読み方を見たのは初めてだったし、書いてある内容が初心者向けというと失礼だが、全然読んだことがないけど興味があるという、自分のような読者向けだったので、かなりはまった。 まずは積ん読をしてみて、時が来たら(気力的な意味で)2、3冊読み通すところから始めたいと思った。 最後のメディア論の部分は、こういった短い内容とはいえ、各メディアの特徴を整理した記述というのは初めて読んだので、今後更に理解を深めたいという気持ちになった。 筆者によれば、電波メディア・・・テレビやラジオなどには、誰もが送り手になるのは難しく、送り手と受け手が固定しやすいことや、どうしても送り手の恣意が全てになりやすい(0か1かの話)などの欠点が書いてあるが、それを解決する方向に向かったのがインターネットなのかな、と考えた。 それにより私達は、筆者の時代よりも更に高い精神生活を営める可能性を得たのだけれども、筆者の言う、それらを使いこなす「不断の努力」は逆に現代では高まっていている。 この難しい時代を生き抜くため、本に読まれる段階を早く卒業し、主体的に考える読書ができるようになりたいと切に思った。
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