【感想・ネタバレ】本はどう読むかのレビュー

あらすじ

本書は、本の選び方、読み方から、メモのとり方、整理の仕方、外国書の読み方まで、著者が豊富な読書経験からあみだした、本とつきあう上で欠かすことのできない知恵や工夫の数々をあまさず明かし、あわせて、マス・メディア時代における読書の意義を考察した読んで楽しい知的実用の書である。そして同時に、ここには、読書というフィルターを通して写し出された1つの卓越した精神の歴史がある。(講談社現代新書)

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Posted by ブクログ

面白い。

ただし、この本はビジネス書ではない。

また、「本を読む本」のように、真剣に本の読み方について論じた本ではない。

講談社からでていることからわかるように、半分アカデミックな本で、残りの半分エッセイの本である。

著者の半生とともに、どうやったら本をもっとより良く読めるのかについての意見が述べられている。

本の読み方のハウツーを論理的に構築した本というよりも、著者の人生に照らし合わせると本はこう読むべきではないか?と語りかけてくる本である。

楽しくこんな意見もあるんだな!著者の人生すごいな、面白いな、そういうふうに読む本である。

個人的には面白かったので星5 だが、期待されるタイトルからの内容と、異なる印象を持つ方もいるだろう。

人を選ぶ本ではある。面白いことは請け合いだが、タイパを求めるビジネスマン全員にお勧めできるわけではないことを、最後にコメントしておきたい。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

東京駅の本屋さんで気になっていた。BOOK-OFFのGW20%OFFセールで見つけて購入しました。
前半部分はかなり古典的で、普段読む文体ではなかったため読み進めるのに少し苦労を要したが、中盤から、特に洋書の読み方からは納得、共感の嵐。

洋書を読めるようになって、はじめて英語の楽しさ、翻訳書ではなく洋書をあえて読むことの大切さが言語化されていてすっきりした。
日本語で読むよりも、外国語で読むほうがわかりやすく、楽しいことがある、という記述。ある程度のレベルまで外語のスキルが付くとこうなるんですよね。。

引用:
「電波メディアが発達した喧噪と繁忙の時代の私たち小インテリにとっては、真面目な読書の時間が実は思索の時間ー自分が自分の主人であろうとする時間ーであるように思われる。」

「いろいろなマス・メディア、とりわけ、電波メディアが発達した今日では、それだけ、読書は相対的に難しくなっている。マス・メディアばかりではない。生活のあらゆる方面が日増しに便利になっている。便利というのは、努力が要らないという意味である。文明とは、人間が一日一日努力の必要から開放されて行く過程であると信じられている。努力ということが時代遅れに感じられている現代の空気の中で、しかし、読書は、百年前や千年前とほとんど変らない努力を私たちに要求しているのである。」

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

社会学者・清水幾太郎氏による読書論。
これまで読んだ読書論の中ではこれが一番面白かったです。

印象に残ったのはマスメディアの比較。
書籍、雑誌、新聞、映画、ラジオ、テレビという六つのメディア。
この順序は各メディアが登場した順序ですが、逆に並べるとメディアの難易度の順序、ということになります。
書は努力を要求するがテレビを見る側には努力はいらない、しかしテレビを見て我々に残るのは印象だけ、テレビは全体から僅かなものを抽象し大部分が捨象されるが、想像力が働かなければ何か捨象されているのかも分からない、といった具合で、テレビには1と0の間に横たわる広大な灰色の世界を示すことが出来ず、沢山の可能性やリアリティを捨象している、とも。

結びは、小説「華氏四五一度」のように活字メディアが映像メディアに敗れた世界は憂鬱な気分にさせられる、という趣旨のものでしたが、氏の言うように、読書という多量の精神的エネルギーを必要とする行為を、これからも続けていく必要があるんだなとあらためて思いました。

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2024年09月18日

Posted by ブクログ

先生と呼びたくなる著者だなと思った。
読書術のようなものだと思っていたが、良い意味で裏切られた。
特に印象に残ったのは、外国語の本の読み方。
辞書を使用せず、とりあえず何冊か読んでみるというもの。
いま実践しています。

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2024年07月12日

Posted by ブクログ

 1970年代の読書論であり仕事論・人生論であるが、全く古びていない。読み手を楽しませようというサービス精神に満ちていて、読んでいてとても楽しい。テクニカルな面で参考になったのはメモの取り方と洋書の読み方。ただ、この本の魅力はそのような細部だけでなく、職業を持つこと、そして家庭の重要性を、これでもかとばかりに強調しているところ。本に読まれず、利己的に読み続けながら、自己の思索を深めていきたいものだ。今のままの自分ではなく、己れの理想の姿に少しでも近づき、立派に生きて、死んでいくために。

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2023年09月17日

Posted by ブクログ

この本に、早く出会っていたら私の読書スタイルも変わっていたでしょう。
本書で、ケチはいけませんとあります。私は、本書で言うケチな人間でした。
4.本とどうつきあうか
の章にケチはいけないとあります。ケチとは、
・読み始めたら最後のページまで読み通さなければならぬ。
・本を読む以上どの頁も有意味であるはずと考えること
・一語一句をユックリと噛みしめて読まなければならないという態度
・買った本は絶対に手放さないという信念で生きている人
これらの考え方を持って本と接していることとあります。若かりし頃は、ほぼこれらケチな考え方で本に接していました。最近はそうでもないのですがね。
本との付き合い方は、大いに参考になりました。
清水幾太郎さんは、著書も多数あり、翻訳もされていますので、他の書籍も読んでみたいと思いました。

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2023年01月22日

Posted by ブクログ

素晴らしい本。
>思想というものを最後的にテストするのは、家庭という平凡な場所であると思う。
~略~
>家庭という平凡な、しかし厳然たるリアリティのテストに堪えた時、思想は恐ろしい力で世の中を変えるであろう。

自分も「借り蛮刀」を振り回しがちだ。思想がツルッとした脳を上滑りしているのだ
脳から脊髄、血液に流れ込んで、全身から蒸発して他者に乗り移るほどの思想には程遠い。そこまで考えに考えないとリアリティのテストに耐えられない。考えることが足りないのだ。
考えることは考えることであり、考えること以外に代替はない。そして他人が考えているかどうかは傍目ではわからない。だから言語化するし、私はあなたに言語化を強要する。考えるために。

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2022年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『本を読む本』を意識した題名なのかは知らないが、趣旨は全く違う。20分程度で読むために、取捨選択して読んだ中で印象に残ったのは次の3つ。1つ目は、書評は読んだことをアウトプットするためだけでなく、自らにひきつけて「主体的な」ものにするために有益であるということ。2つ目は、本を読む第一の目的は著者がその本を書くことを決意した理由、言わば「作家の衝動」を理解することであり、そのためには一字一句理解することは求められずただ早く読めば良いということ。3つ目は、「本を読むことは考えなくなること」などといったショウペンバウムの教訓を「本に読まれるな」と表現していたこと。自分にとって、この3点をまとめると読書は、自分の目標と作家の衝動を結びつけて、効率よく読み、またそれをこれからの自分の思索・行動に活かすための主体的なリアクションをするということでなのかなと思う。

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2011年08月11日

Posted by ブクログ

面白くて、すぐ読み終えてしまった。
読み方として、深浅ということを話していて、読書は、人付き合いみたいなもので、すごく深く付き合いが長い事もあれば、段々疎遠になっていくこともある。故に本というのは、後から分かってくることもある。
自分の年齢によって付き合い方が変わってくる本も出てくる。
というのは面白い話だった。

あと、洋書の読み方、なんてのも書いてあってチャレンジしたい!と思った。

著者が、腹を立てながら読むシーンを想像して笑ってしまいました。

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2015年05月01日

Posted by ブクログ

多くの読書論の中でも人気のある一冊。

教養書と呼ばれる合理的に考えると直接は役に立たない本を読むことの進め。
というよりも、そういう本を読むという贅沢を他の人に教えるといった趣旨の本。

もちろん、本を読むというそのことの楽しさも見逃してはおらず、バランスの良い読書論。

本以外にも様々なマスコミが誕生し、大衆の間に普及している現代にとって「本を読む」という労力を多大に消費する行動の優位性を説く。
結果的には、全てのメディアの立体的協力を必要とするという所に落ち着くが、それでも大衆がテレビなどの楽なメディアに傾倒していき本が消滅してしまいはしないかという危惧を捨て去ることはできない。

電子書籍もあるし、少数の人が好きで読むだけでも良いというならそれも可能なのかもしれないが、個人的には色々な人が本を通して豊富な知識を持っている社会の方が楽しいだろうと思う。

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2013年06月12日

Posted by ブクログ

まず全体として、書き方が自伝的なので、帯に昭和を代表する知識人と書かれるような人物でも、このように数々の試行錯誤を泥臭くやってきたのだな、というのが分かって、とても面白かった。

読書論の部分では、以下の二点が印象に残った。
一つは読み方のスピードについての部分。
「そばを食べるように」「相当なスピード」でと書いてあるが、決していわゆる速読を勧めているわけではない。
本を書く人は「観念の急流」に突き動かされるままに相当なスピードで書いている人が多いので、同じ空気感を共有した方が、筆者の言わんとしていることの全体感がより理解しやすいということらしい。
本を書く人には巨大な伝えたいことがまずあって、それを一種の「もどかしさ」を感じながら書いているので、そういう先へ先へという気持ちになるのだそうだ。
勿論そういう文筆家ばかりではないだろうが、筆者がどういった気持ちでこれを書いているのかということを想像する一助になるような気がする。
二つ目は外国語で書かれた本の読み方についての部分。
読書論の本で外国書の読み方を見たのは初めてだったし、書いてある内容が初心者向けというと失礼だが、全然読んだことがないけど興味があるという、自分のような読者向けだったので、かなりはまった。
まずは積ん読をしてみて、時が来たら(気力的な意味で)2、3冊読み通すところから始めたいと思った。

最後のメディア論の部分は、こういった短い内容とはいえ、各メディアの特徴を整理した記述というのは初めて読んだので、今後更に理解を深めたいという気持ちになった。
筆者によれば、電波メディア・・・テレビやラジオなどには、誰もが送り手になるのは難しく、送り手と受け手が固定しやすいことや、どうしても送り手の恣意が全てになりやすい(0か1かの話)などの欠点が書いてあるが、それを解決する方向に向かったのがインターネットなのかな、と考えた。
それにより私達は、筆者の時代よりも更に高い精神生活を営める可能性を得たのだけれども、筆者の言う、それらを使いこなす「不断の努力」は逆に現代では高まっていている。
この難しい時代を生き抜くため、本に読まれる段階を早く卒業し、主体的に考える読書ができるようになりたいと切に思った。

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2012年03月16日

Posted by ブクログ

教養書なんて読む必要があるものではないけれど、
「立派に」生き、「立派に」死ぬために読むのだとする。
この「立派に」というのが、どういうことなのか。
というのは、それこそ読書を通して自分で定義づけることなのかな、と解釈した。

それから本を読んだら、当たり前かもしれないが「考える」ことが大事。
読んで、理解した、だけではなく、そこから何を感じ、考えたか。
それがないと本の内容が自分の力にならないよなあと反省。
読むことだけに重きを置いていたので、
「考える」ことを意識したい。

そこを意識すれば、それはたった一行でも考えるに値する部分があれば、
その本は自分の役に立ったということだ。
逆にそこしか役に立たなさそうだったら読むのをやめればよい。
清水先生が言っているのは、たぶんそういうことかな、と。

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2012年03月11日

Posted by ブクログ

今や古典的読書論だが、江戸っ子気質からかその言葉は、どこまでも潔く雄々しい。どきりとする言葉があちらこちらに転がっている。

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2012年03月02日

Posted by ブクログ

本は、面白くなければやめていい。現在の自分に引っかからないならば、読む時期ではなかったというだけなのだ。自分を責めなくて良い。面白さは、その時の自分の環境・精神・流行など、状況によって変わるのだから。

著者は、いろいろな読み方を経た結果、ある時、書物に忠実な態度-客観主義-で読みノートを書くと内容が自分を素通りしてしまう事に気づき、
自分の心に残った事、関心のあるテーマのみを自己中心的に主観主義によりノートにまとめることで、大いに役立つものとなったという。

また、最後のページに700字程度の感想をメモすることの紹介もされている。分量としてはこのくらいがちょうど良いとのこと。記載内容の取捨選択をせざるを得ないから、主観的な記録となる。深い理解は表現の努力をして生まれる。

ただ、本は読んでいるはなから、どんどん内容を忘れていってしまうものだ。私はページを折ったり、線を引いたりしようと思う。著者も、本気で読む本は買って線を引いたり書き込みをしたりしろと言っている。

そして心に残ったのは、バイブルはないということ。どんなに立派な人の、どんなに立派な本でも、現実の全てを隅々まで照らす本などない。また、一字一句が著者にとっても読者にとっても同じ意味を持つというのもグロい考えだ。どの本とも深い交際ばかりを求めるのは、人間関係と同様に重たいし、本を神格化するべきではない。
一字一句噛み締めてゆっくりと読んでいると、本の輪郭や急所が分からないまま、地図がないまま彷徨うことになる。一気に通読すべき。著者はそんなにゆっくり書いているわけじゃないから。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

私は読書術の本を何十冊と読んできた。
もし、人から、「読書論の本は一冊も読んでいないから、何冊かお勧めな本を教えて」と聞かれた場合、この本を挙げることはない。お勧めの本トップ10にはまったく入らない。お勧めの順位は、かなり低くなる。理由はいくつかある。

1. 表現が固いこと。
2. 実際の方法論が主となってはいるが、著者の経験談が長めなので冗長に感じること。
もっとも大きな理由は、全体をとおして、古さを感じることだ。

本書の目次は下記のとおり。目次だけを見ても古さを感じるのではないだろうか。

【目次】
第1章 私の読書経験から
第2章 教養のための読書
第3章 忘れない工夫
第4章 本とどうつきあうか
第5章 外国書に慣れる法
第6章 マスコミ時代の読書

50年以上前に発行された本だから当然と思われるかもしれない。しかし、単純に書かれてから時間が経てば、古く感じるということでもない。類書でいえば、本書と同じ「講談社現代新書」から、本書の翌年の1973年に出版された、板坂元氏の『考える技術・書く技術』がある。この本は、いま読んでもあまり古さを感じさせない。

この差はどこにあるのか。ある本が、古く感じるか否かは、読者と距離感や、刺激を与えるかどうかにあるのではないか。本書の「第6章 マスコミ時代の読書」は、テレビと本との関係を論じたものだが時代遅れで、現代人との距離感は遠い。過去の状況を知るための資料的価値を除けば、いま読むに値しない。

もちろん、良い面もある。出版されてから50年以上経つが、読みづらさを感じないというのは利点である。
内容も、下記に挙げるような有用なことは書かれている。

本を読んで学んだことを、下手でもよい、自分の文章で表現した時、心の底に理解が生れる。深い理解である。(p95)

面白くなければ読むのをやめる
面白くない、と思ったら、キッパリやめた方がよい。そういう本は、現在の自分とは縁がない本である。 (中略) 面白くない本を我慢して読んで行くのは、精神衛生にとって有害である。読むのをやめた方がよい。(p107-108)

ただ、それらのことは類書にも書かれている。今日ではすでに何度も読んだことがある概念なので、あえて本書で読むこともあるまい。同じことを主張していても、新しい本の方が表現はこなれている。例を挙げよう。本書を参考文献として挙げている本のひとつに、『勉強法そんなやり方じゃダメダメ』 (平成暮らしの研究会/編)(2001年、KAWADE夢文庫)がある。この本では、「面白くなければ読むのをやめる」は、下記のように書かれていた。

面白くない本は無理に読んではダメ
面白くないと思った本はきっぱりと読むのをあきらめたほうがいい。面白くない本を無理に読むのは、時間のムダであるだけではない。ストレスを感じながら読むことになり、これは精神的にもよくない。 (中略) 面白くないと思ったら、さっさと別の本に切り替えること。そのほうがずっと時間を有効につかえるものだ。(p81-82)

『勉強法そんなやり方じゃダメダメ』も、24年前に発行された本なので古い。勉強法全般を紹介した本なので、深みはないが、読みやすさという点だけで見れば勝っている。

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2025年06月09日

Posted by ブクログ

みなさんは蕎麦は好きですか? 僕は好きです。駅中でよくみる立ち食い蕎麦のお店によく行きます。忙しくて時間がないときでも、出てくるの速いし、完食するのにも時間がかからないし時短になりますよね。そんな蕎麦が読書と似てるらしいです。

その意味で、読書は、蕎麦を食うのに少し似ている。蕎麦というものは、クチャクチャ噛んでいたのでは、味は判らない。一気に食べなければ駄目である。すべての書物がそうだとは言い切れないが、多くの書物は、蕎麦を食べる要領で、一気に読んだ方がよいようである。
P112

蕎麦食べるときってなぜか早食いになります。蕎麦を食う如く読書したほうがいいみたいです。とにかく速く数をこなして乱読しましょう。精読するに値する書物はそうそうないみたいですし。

そんな著者のノートに対する想いも興味深いです。

ところが、いつであったか、なるほど、ノートは出来上がったけれども、肝腎の書物の内容は私の心に残っていない、それに気づいた。あれは、ショックだった。すべてはノートが覚えていてくれるのであろうが、私は覚えていない。書物の内容は、私を素通りして、ノートへ移ってしまっている。ノートをよく読めば、内容が蘇って来るのであろう。しかし、ノートには、自分の書いた下手な文字が並んでいるし、また、大意であるから、骸骨のようなものしか見えない。その上、ノートに書きとめるというのが楽しい仕事ではなかったという記録も残っている。物置に眠っている何十冊かのノートは、私が堂々と作り上げたものであるのに、後から開いてみたことはほとんどない。
P75


言ってることが回りくどくて難しいけれども、ようするにノートに書いたけど満足しただけで何も記憶に残らない、ってことを言いたいのでしょうか。これは学生の頃の授業でノートを取るときと似てる気がします。教師が黒板にびっしりと書いた文字を必死でノートに書き写す、授業が終わって見返してみるけれども、それほど頭には残っちゃいない。ノートを取るってこと自体に満足して勉強した気になっていたのかもしれませんね。

最後にこの本の素敵なところ挙げときます。

本を読む代わりに、テレビを見てもよいし、友人と雑談してもよい。人生には、いろいろな側面があって、どの側面が特に高級と言う事は無い。読書が最高というような迷信は早く捨てた方がよい。ただ、お酒にはお酒の飲み方があるように、本には本の読み方がある。そう思って、私はこの本を書いて来たのである。
P150

著者の読書愛は凄まじいけど、読書するからって頭いいとか偉いとかは無いんですって。
あくまで本書では読書してるマンかっこいいんだぜ、とか言いたいわけじゃない。
これ読書家にありがちですが読書しない人を見ると見下す人いますよね。そういうのは良くないって著者はいってますよ。
僕の周りに読書する人ほとんどいないけど、この精神を持ってけっしてバカにしないようにしたいです。

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2019年12月27日

Posted by ブクログ

著者の清水幾太郎は、太平洋戦争敗戦から60年安保闘争にかけて、「日本のオピニオン・ リーダー」、「進歩的文化人」の代表と言われた社会学者・評論家。
本書は1972年出版のロングセラーで、著者自らの読書経験と、それを踏まえた「本はどう読むか」の技術が述べられている。
私は60年安保以降に生まれた世代であり、著者の政治思想や過去の社会的な活動についての積極的な賛否は持たないが、本書に述べられている読書についての考え方・技術は、今でも少なからぬ読書論・読書術の書籍に引用され、影響を与えている。
「本はどんな無理をしても買う。私がいつまでも貧乏なのは、おそらく、この主観主義的読書法の結果であるに違いない。とにかく、書物と細君だけは借りることの出来ないものと諦めている」
「本を読んで学んだことを、下手でもよい、自分の文章で表現した時、心の底に理解が生まれる。・・・深い理解は、本から学んだものを吐き出すことではなく、それに、読書以前の、読書以外の自分の経験、その書物に対する自分の反応・・・そういう主体的なものが溶け込むところに生まれる。それが溶け込むことによって・・・自分というものの一部分になる。受容ではなく、表現が、真実の理解への道である」
「縁がありそうな本、気にかかる本が出版されたら、何は措いても、買っておいた方がよろしい。・・・本は買ったら直ぐ読まないと損だ、というような根性は捨てなければいけない・・・買っておくと、不思議なもので、やがて読むようになるものである。気にかかる本が新しく身近に置かれるのは、環境に新しい要素が現れることである。・・・そのうち、この新しい本は、きっと、私たちに誘いかけて来る。」
「書物の意味は、その書物そのものに備わっているのではなく、書物と読者との間の関係の上に成り立っているものである」
「『資本論』に限らず、多くの書物は、一度は一気に読まねばいけない。一気に読むと、大小の疑問は残るであろうが、その反面、あの全体的構造が見えて来る。細部は判らなくても、構造の輪郭が判って来る。・・・急所は、チビチビ読んでいたのでは、絶対に判るものではない。輪郭や急所が判るというのは、その国の地図が手に入るということである」等
読書論の古典のひとつとして、今でも一読の価値はある。

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2016年01月15日

Posted by ブクログ

社会学者の著者が、本の読み方、メモの取り方、外国語の本への取り組み方などのノウハウを公開した本です。

実用書、娯楽書とは異なる教養書の大切さを訴えながらも、精神論に傾きすぎることなく、具体的な本との付き合い方に密着して話が進んでいくところに、好感を覚えました。

著者は、自分の関心のあるテーマに沿ってノートを作ることで、ようやく本に読まれるのではなく本を読む段階に進むことができたという体験を語っていますが、これは単にノートの作成法としてではなく、広く読書の心構えとして理解するべきかもしれません。

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2014年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

個人的な経験によって書かれているところも多く、読書論として読もうとして購入した私にとっては、少し残念。しかし、この個人的な経験というものが面白く、読み物としては十分に楽しめたと思う。

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2012年06月19日

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