清水幾太郎のレビュー一覧

  • 論文の書き方
    論文の書き方だけでなく、書籍の感想(レビュー)のような短い文章でも役に立つ、「文章の書き方」の考え方を示しています。

    IIIには、「が」を警戒しようという章になっています。
    「私は、こう思いますが、そうでない場合もあります。」
    というよりは、
    「私はこう思います。しかし、そうでない場合もあ...続きを読む
  • 論文の書き方
    古本屋で購入。文章の書き方を教える本の王道。確かにこういうことを小中学校できちんと教えてくれる先生は多くないかも。「見たままに書け」とか小さい頃は言われていたような気もする。
  • 歴史とは何か
    大学の講義にて本書の内容が複数引用されていたため、本書に興味を持った。

    歴史とは過去との絶え間ない対話の過程であり、それを行う歴史家は、現代の中を生きる個人であるため、社会、文化的影響を受けている。だから歴史を研究するときは、まず歴史家自身を研究する必要があると本書から学んだ。

    歴史研究において...続きを読む
  • 論文の書き方
    論文を書く参考にはそこまでならなかったけど、なかなか面白い本だった。日本語って構造的に欠陥があってなかなか読みにくいね。その分色々凝った表現が出来るんだろうけど、

    書くと読むの違い 短文で書いてみる デッサンしないと論文かけないよね

    美文を真似しろ 主語をはっきり 「ひとってなに?」 イエスノー...続きを読む
  • 歴史とは何か
    クラシックな名著であり、読み下すのにはちょっと労力がいりました。

    序盤にまず、「歴史とは何か」についての著者としての最初の答えが示されます。歴史とは、現在と過去の対話である、と。相互的なのです。今が変われば、過去も変わるし、そうやって過去が変わると、今にも影響が出てくる。そういうインタラクティブな...続きを読む
  • 歴史とは何か
    はしがきで「歴史とは現在と過去との対話である」というフレーズが登場するが、繰り返し述べられるこの一文に本書の大部分が表されていると思う。
    ここでいう「歴史」とは過去に起こった事象そのものではなく、「歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程」と著者は定義している。
    私たちが学校や書物で学んだ歴史は、歴...続きを読む
  • 歴史とは何か
    歴史=過去の事実(と思われしもの)の蓄積で、史料に裏付けられた客観的なもの・個人の解釈から独立したもの、と思っていたけど、真逆だったのか〜と納得した。
    同業者に対する切れ味鋭い皮肉に笑ってしまう、、
  • 論文の書き方
    タイトルから論文のノウハウを指南してくれるかと思いきや、「が」の乱用や抽象・具体の行き来、東西の文化論まで視野に入れた本格的な文章論だった。
    著者も後書きで述べているようにここでいう「論文」の意味は結構広い意味であり、人によってはミスリードにつながるタイトルだと思った。
    今からすると大分昔の本なので...続きを読む
  • 歴史とは何か
    歴史関連の書籍を読むことが多い自分にとって、改めて歴史とは何かを考えるべく購入。
    本書は欧米で歴史を学ぶ者にとって必読書と言われているほどの名著であることからいつか読んでみたいと思っていた。
    また、巷には特定の人物や歴史的トピックを扱った書籍が多いが、歴史を単なる“点”の事実で理解することよりも、そ...続きを読む
  • 歴史とは何か
    極端に傾かない、穏当な、中庸な結論を紡ぎ続ける。これが教養であり、健全な懐疑主義であろう。

    とりわけ偉人と歴史の関係、科学なかんずく物理学と歴史学のアナロジー、善悪の判断についても歴史的という議論は興味深い。
  • 歴史とは何か
    単純に歴史とは何かというだけではなく、歴史学全体を問う。講演であるためか、他者への批判が多いのに驚いた。哲学的な考察も必要で、読み終わったものの、内容に十分ついて行けず、もどかしい。
  • 歴史とは何か
    身構えて読んだけど、翻訳が優秀であるせいか、非常に読みやすかったし、ウィットに富む著者の筆使いには親しみさえ感じる。著者は、懐疑論にも独断論にも偏らないよう心掛けているように思える。また、主観-客観図式における「どちらが先か」という議論よりも、相互作用の概念を用いることの方が有用性があると認識してい...続きを読む
  • 論文の書き方
    「論文」となってはいるが、論文に限らず作文技術全般に関するエッセイ。エッセイなので作文技術を体系的に論じたものではないけれど、それでも長く読まれているだけあってたくさんのヒントが記載されているし、エッセイならではの含蓄もある。
    著書の文章作成における心得は、結びに次のようにまとめられている。「文章を...続きを読む
  • 論文の書き方
    筆者の文章は、私たちの世代なら、大学受験国語でおなじみ、読解練習をよくさせられたものである。当時はそのつもりで読んでいるので、感想も何もあったものではなく、ひたすら正解だけを求め続けて読んでいたが、それから数十年、改めて「読書」してみて、当時のそんな読み方は非常にもったいに読み方だったのだなあと痛感...続きを読む
  • 論文の書き方
    Twitterだったかどこかで、文章を書くには云々の話が出ていた時に本屋さんでみかけ、なんとなく読んでみたもの。
    なにせ昔の本なので、現代に通じるかといえば全てがそうとは言いがたい。今の時代、美文を書いて成長した子などいやしないのだから。

    それにしても清水幾太郎にしろ、三島にしろ、小学生時代に書い...続きを読む
  • 本はどう読むか
    面白くて、すぐ読み終えてしまった。
    読み方として、深浅ということを話していて、読書は、人付き合いみたいなもので、すごく深く付き合いが長い事もあれば、段々疎遠になっていくこともある。故に本というのは、後から分かってくることもある。
    自分の年齢によって付き合い方が変わってくる本も出てくる。
    というのは面...続きを読む
  • 論文の書き方
    「「良心」も「運命」も「批判」も、言葉となって初めて存在する。」

    文章を書く方法について著者の経験をもとに書かれた本。
    文章は思想と密接な関係にあり、誰かの文章を模範にするのはその人の思想の受容になる。

    そして、言葉の定義は大切だ。なぜなら、お互いが同じ言葉を同じ意味で使っているとは限らないから...続きを読む
  • 論文の書き方
    清水幾太郎「論文の書き方」岩波新書

    文章の書き方や本の読み方について書かれた本に傾倒していたときに買い、清水幾太郎は他の本を読んだからと積ん読していました。

    なぜもっと早くに読まなかったのか!
    おもしろい!

    著者が文章を書く上で自分に課しているルールを本軸に、哲学、思想、文化、社会学方面の「知...続きを読む
  • 歴史とは何か
    歴史とは現在と過去との対話である。という言葉で有名なカーの講演。歴史は事実ではなく解釈である、というのが非常に面白いし、ああそうだなと思わせる深さを持つ。現在は物事の真理とか、原理とか、絶対性とか法則とか、そういうものを現実的に考えることがナンセンスになってしまっている。実際的なものというか、実用的...続きを読む
  • 本はどう読むか
    多くの読書論の中でも人気のある一冊。

    教養書と呼ばれる合理的に考えると直接は役に立たない本を読むことの進め。
    というよりも、そういう本を読むという贅沢を他の人に教えるといった趣旨の本。

    もちろん、本を読むというそのことの楽しさも見逃してはおらず、バランスの良い読書論。

    本以外にも様々なマスコミ...続きを読む