清水幾太郎のレビュー一覧

  • 歴史とは何か
    ●歴史的事実というのは、歴史家の思想によって選択されたものだと本書は喝破する。これまで「事実」というものは、誰の作為もない純粋なものというような認識でいた。けれど考えてみたら、歴史に関わらず科学的論説に、その観察者の主観が一切入らないということはあり得ない話で、この本からは鋭い洞察を得られた。
  • 論文の書き方
    清水幾太郎の「愛国心」を読み、とても冷静ですっと読み込めるものだったから、その人がどういうあたりを気にかけながら書くものなのか……ついでに自分もこういう冷静な書き方をしてみたいものだと思って、購入した。

    こういう書き方の本はこれ含め3冊持っている…のかな。
    どれも共通しているのが、書くことは自分を...続きを読む
  • 歴史とは何か
    途中までで一旦終了。歴史とは何かという問いに様々な側面から考察。

    過去と現在の相互関係によること、歴史家その人もその生きている時代の産物でそれを知る必要があること、等々なるほどという部分も多い。

    難解なところも多いので、要約でも良いかもしれない。
  • 歴史とは何か
    初めて知る歴史の見方ばかり。歴史は事実と言うより解釈だったり、作家を知る必要があったり、偉人を社会現象として見たり、歴史を科学として見たり。驚きの連続

    歴史哲学の古典だけあって、講義録でも 読み応えある。何度も戻り読みしながら読み進めた
  • 論文の書き方
    タイトルからすると大学などで書く論文のための本のように感じるが、内容的には「文章を書くにあたっての心得」といった内容の本。

    文章作成の具体的技術についての記述が少なく、記憶に残る部分は少なかったが、次の部分はなるほどと思った
    ○経験と抽象を行ったり来たりする
    ○抽象語は西洋では日常的な言葉から生ま...続きを読む
  • 歴史とは何か
    歴史とは歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話なのであります。
  • 本はどう読むか
    著者の清水幾太郎は、太平洋戦争敗戦から60年安保闘争にかけて、「日本のオピニオン・ リーダー」、「進歩的文化人」の代表と言われた社会学者・評論家。
    本書は1972年出版のロングセラーで、著者自らの読書経験と、それを踏まえた「本はどう読むか」の技術が述べられている。
    私は60年安保以降に生まれた世代で...続きを読む
  • 歴史とは何か
    50年前の本。
    各地で勧められたので読んでみた。

    既読にしたけど厳密には1章しか読んでない。

    歴史と歴史家の相互関係。歴史は単なる事実の積み重ねではなく、歴史家を通じた過去との対話である、という筆者の主張は自分にとって新しく、おもしろい。

    現代ではインターネットの発達で過去の情報へのアクセス方...続きを読む
  • 論文の書き方
    論文執筆マニュアルとしてはかなり古い本ですが、今読んでも学べることが多いように感じます。とくに、文章のスタイルを真似ることの重要性を述べ、そこから模倣を通して思想そのものの理解にまで説き及んでいるところは、論文執筆マニュアルの範囲を超えて大切なことを教えられたように思いました。

    そのほか、はっきり...続きを読む
  • 本はどう読むか
    社会学者の著者が、本の読み方、メモの取り方、外国語の本への取り組み方などのノウハウを公開した本です。

    実用書、娯楽書とは異なる教養書の大切さを訴えながらも、精神論に傾きすぎることなく、具体的な本との付き合い方に密着して話が進んでいくところに、好感を覚えました。

    著者は、自分の関心のあるテーマに沿...続きを読む
  • 論文の書き方
    2014/7/13
    論文を書く参考にと思って読んだ。

    技術的なところはあまりなかった気がした。なるべく短文を多く。がの使い方。文書をつくる。など文を書く上で今後気をつけていきたい。
  • 本はどう読むか
    個人的な経験によって書かれているところも多く、読書論として読もうとして購入した私にとっては、少し残念。しかし、この個人的な経験というものが面白く、読み物としては十分に楽しめたと思う。
  • 論文の書き方
     1950年代に刊行された本である事、そして学部生のリポート作成などを念頭においている事をなどを前もって知っておく必要はあるものの、「論文を書く際の心構え」的なものを教えるという点では、それなりの意味を持っていると思う。

     ただ、それは言わば観念論に近く、技術論に関わる部分は少ないし、論文の定型な...続きを読む
  • 論文の書き方
     50年前に書かれたものですが、その内容は現在でも充分通用すると思います。結局は、いい論文を書くには、その内容の親骨が明らかになるまで自説と他説とを慎重に検討し、想定される読者や社会に向けて読みやすいよう工夫せよ、ということにあると思われます。自分の思いのままに、感じたままに書く、というのが個性の尊...続きを読む
  • 論文の書き方
    何も手元にない状態から、文章入門の事始めとして読むためにはあまり役に立たない一冊だと感じる。
    学術論文を書くための本でもないし、かといって日常使いの文章を書くためには若干堅苦しい本であり、帯に短し襷に長しという感が否めない。
    内容自体は文章訓練の方法や経験談が述べられているため、普段から文章を書く人...続きを読む
  • 論文の書き方
    論文が完成するまでの過程
    1.テーマが決まる
     何について書くか、そのテーマが決まらなければ、そもそも、出発することが不可能である。テーマは問題と言い換えてもよい
    2.問題が決まるときの、答えようとすることのイメージを書き留める
     問題が決まるときは、答えようとすることのイメージ(方向)が生まれるも...続きを読む
  • 論文の書き方
    論文の書き方という題名だが、方法論ではなくて、文章を書くときの心構えを書いた本。

    一番印象に残っているのは、ある思想家を自分で選び、スタイルを模倣することから文章の特訓を始めよという文。

    勉強は模倣から始まるというのは、もはや定説であると思う。

    他の内容は、?「が」の使用に気を付けること、?日...続きを読む