保坂祐希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ転がり込んできた加代の
「明日死ぬかもしれないのに?」は
まるで呪文のようだ。
長生きしたいとは思わないけど
健康ではありたいし
慎ましすぎる生活よりは
美味しい物食べたいし、
たまには旅行にも行きたい。
そして、
それらを共に楽しんでくれる連れ添いや
友達は自分のそばにいて欲しい。
孤独を孤独と認めずに生きてきた
真理子にとって
加代とのハチャメチャだけど
楽しく過ごせた日々が
如何に今の自分にとって
大切な存在かと気がついた時
例えそれが憎んだ女だったと知っても
加代の思いをくみ取ったときに
全て昇華したかのようで
歳をとってからでも意気投合し、
まして共に生活をしようとまで
思える友達が出来るなんて
素敵だなぁと思うし
痛みを分かち合いながら
好きな男の思い出話をしながら
今日もスーパーにお買い物行く2人を
想像すると微笑ましくもあり
羨ましくもあり泣けちゃいました。 -
購入済み
世の中の人を納得させて鎮火させる謝罪の方法を知り尽くしている山王丸、こんなところにもテクニックが活きてくるのか~~と、面白く読めた。
主人公のツッコミがシュールすぎて好き。 -
Posted by ブクログ
2022/07/01
読み終わってからだいぶ経ちますが今更感想を書きます。
この本の続編が読めるのがとても嬉しくて、発売された日に即買いしました。
ちょっと古めの会社のオフィスを装った謝罪コンサル会社をやっている山王丸のもとで働く篠原光希を取り巻く謝罪に関するいろいろなお話を描いたもの。
今回は、前作の続編ということですが話自体は短編的な感じになっています。少しミステリー色も強まったんじゃないかなーなんて思いました。
依頼主に関する謝罪コンサルを頼るまでに至る理由が段々と明かされていくところや、光希の視点で描かれることで話がいい意味で素人目線で進んでいくために最後の最後でストーリーの内容がまとまって腑に落ちていく感じが程よくて楽しく読むことができます。きっとモデルになった話はあの出来事なのかなーとか、この話のモデルとなったのは何のことだったんだろうと言ったように現実でも起こりそうだと思えることに程よくフィクションも混ざっていてとても読みやすい作品になっていると思います。もちろん続編を希望しています。 -
Posted by ブクログ
2021/08/12
タイトルからして「なんか面白そうな感じがするぞ…」と思って読んだら、やはり面白かったです。
世の中でこれまでもたくさん行われている謝罪会見ですが、その裏には謝罪コンサルなる人たちがいる…のか!?と思わせられました。
会社で雑用が取り柄とか可哀想なことを言われていた光希が、色々あって山王丸率いる謝罪コンサル会社で働くことになるところから話がスタートします。
山王丸も最初は「金の亡者」感が出ていましたが、よくよく話を進めていくと…って感じで、この謝罪コンサルが関わった依頼の件が事態の収拾へとどのように向かっていくのかが、楽しく読み進められます。出てくる人たちもキャラがいい意味で濃くて面白いし、山王丸も何か、謝罪コンサル界のブラックジャックみたいな感じで好感度高いです。 -
Posted by ブクログ
保坂祐希『リコール』ポプラ文庫。
あの池井戸潤の『空飛ぶタイヤ』を彷彿とさせるような面白く、爽快感あふれるエンタメ企業小説だった。
作中の舞台となるキャピタル自動車は立地的には日産自動車のようだが、工場の様子や生産方式からするとトヨタ自動車がモデルになっているようだ。テーマとなるリコール隠しの方は三菱自動車がモデルだろうか。
大卒ながら自ら志願してエンジニアとしてキャピタル自動車の生産ラインに立っていた藤沢美希に突然、役員秘書への辞令が下る。新しい上司、谷原勇人専務の秘書となった美希は、谷原からの依頼でかつての仲間と最近頻発する主力車種の『バレット』の事故原因を調査することに……
本体価格880円
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Posted by ブクログ
前作リコールに続く企業小説。
わたしの大好物であるウナギが、すこし怖くなります。(スーパーで買うのは躊躇うかも?笑)
正直なところ、主人公の女性はわたしの苦手なタイプで(いや、おまえ危なかしすぎるぞ!あともうちょっと臨機応変に生きろと思ってしまったり)、おいしいところは沢木さんがもっていってしまいますが、ハラハラわくわくページを巡る手が止まることはありません。
食の安全ってなんだろう。地域の活性化ってなんだろう。働きやすい場所ってなんだろう。
自身が生きていく上で、大事な問いかけがふつふつと湧いてきます。
お腹が空くような、食欲が失せるような相反する生態反応を得られる稀有な作品です!
わたしもいつか彼女がつくる藍ウナギを食べてみたい。
あと、春樹、おまえはもうちょっと男見せろ!
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Posted by ブクログ
▼ちょっとご縁があって、読んでみました。保坂さんという作家さんは初めて読むかなと思ったら、昔に「リコール」という小説を読んだことがありました。自動車メーカーの不正を暴く話だったと思います。
▼80台(70台後半だったかしらん)の女性がいる。離婚歴があって、息子と両親と長く暮らして、ずっと会社員で働いていて、それなりにご苦労をされてきた。息子を育て上げて、両親の介護にも疲れながらやりぬいて、今は一人暮らし。知性的で落ち着いた人柄なんですが、実は独立した息子(50台)との仲が悪い。というかほぼ絶縁状態。
▼息子は研究職についていて、結婚している。成人して独立した娘もいる(つまり、主人公からすると孫)。この息子が、ある日突然、単身で帰ってくる。どうも妻と不和で離婚するのかしらんという感じだが、訳を話してくれない。でも同居しはじめる。
▼息子が大学受験とかそういう年頃に、ずっと「医者になる」と言っていた息子が、その希望を土壇場でとりやめた。そのことに主人公は落胆と不満があった。息子に、そういうことを言ってしまった。それをきっかけで息子は反抗的になり、「死ねクソババア」と言い残して出ていった。それ以降、冠婚葬祭に最低限付き合うだけで、まともにおしゃべりもしないまま。ウン十年。
▼世間的には何もみっともないことはないけれど。同居することになった50台の息子と、仲良くできない。楽しいおしゃべりすらできない。寂しい。ストレス。
そんなことが、どうやって解消されていくか。どういう訳があったのか。息子は昔、子供の頃、何を感じて、何を考えていたのか。何を隠してきたのか。何を隠しているのか。
と、いう人情噺でした。
▼話の成り行き進行は、そんなに物凄く硬質で良くできたものとも思いませんでしたが、するすると読めて、それなりに感情移入もできたので、悪い本ではありませんでした。
最後はちゃんと、物語的な力技も含めた、ほろ苦くとも甘いハッピーエンド。嫌いではありませんでした。
▼「どうしようもなく持ち合わせてしまう、エゴで勝手で、自尊的な、あるいは虚無的な、心情。行い」
とでもいうべきものを「人の業」と呼ぶならば、それぞれのキャラクターの「業」の掘り下げみたいなものは、さほど深くはありません。だけど、「家族」という不可思議なご縁に、なんだかんだ、最後はすがりたくなる人の弱さみたいなものへの、優しさは根底に感じられて、悪い後味ではありませんでした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ危ういなぁ、と思いながらも情緒に訴えかけて読ます印象。
タイトルも巧みです。
装画が素敵です。
女性2人が豪華な食事?をしているイラスト。こちらに顔を向けている人の方が年齢を重ねているように見え、顔の見えない女性は若そうに思ったので 序章はお姑さんとお嫁さんが最後の2人旅をする話なんかなと想像しながら読み進めました。
認知機能が怪しくなり始めた義母と、その元部下の嫁。つらい介護生活を想像させる始まりですが、嫁には壮絶な過去があり義母を本当の家族のように愛し慕う積み重ねた生活があるのでした。
この最初1/8くらいでもう泣きそう。
義母が元気な時に一緒に行きたいね、と応募し続けた豪華クルーズに忘れかけた頃当選したと連絡が来て、義母の介護があるからキャンセルしなきゃと思いながら旅行の準備を整える主人公の思考回路は よっぽど毎日辛かったん?とついていけない思いでした。めっちゃ行動力ある。
当日この時間になったらキャンセルしようって思っているところに義母からお金を盗ったと濡れ衣を着せられ家を飛び出して、せめて船を見に行こうと船のそばまで行ったらなんやかんやで船に乗ってしまって、次の港で引き返して来ようと思ったら酔っ払って寝過ごしてって気が小さいんだか呑気なんだか。
食料はあるしエアコンはつけっぱなしだから一日居なくても大丈夫とか本当に?ご飯食べたか食べてないかも分からなくなる人だよ?短時間で全部食べ尽くしちゃうかもしれないよ?
飛び出した次の日から家のある地方が大規模停電で熱中症で死者も出たという大事件が実は起こっていたということもクルーズ中に分かって、義母ともヘルパーさんとも連絡が取れなくて保護責任者遺棄致死になるんじゃないかと震えながらこうなったらもう逆に船は降りられないと途中下船をせずにクルーズを続けることにした主人公。クルーズの最後まで義母の状況が分からないままなので寄港地で感動しても、船上での素晴らしい体験の後でも義母のことを考えて気持ちが落ち込んだり情緒がジェットコースターです。
結局クルーズは義母からのプレゼントで、主人公が帰ってこないことを覚悟の上で送り出した、と言うことでした。そうだろうなと思ったけど停電とかあったんだし種明かしは途中でしてあげて?せっかくの豪華クルーズで痩せて帰ってきたよ?と主人公が可哀想になったのでした。
設定に無理があるんだけど人物やエピソードが魅力的でそれに助けられて最後まで一気に読めました。
しかし豪華クルーズを定期的に景品に出すスーパーてどんな太っ腹なの。大昔の話なの。
船内の飲み食いやイベントの参加も料金に含まれていて、クルーズ中の寄港地での観光も楽しそう。豪華クルーズへの憧れは高まりました。